オバマケア健康保険の加入のしかた

11月1日よりオバマケア健康保険のオープンエンロールメントが始まります。職場で提供されている健康保険や、Medicare、Medicaid、CHIPなどを通じて健康保険を利用できる人にはあまり関係がありませんが、自分で保険を買わねばならない人は、基本的にこのオープンエンロールメント期間に健康保険を購入する必要があります。

 

オバマケアの現状は?

 

フェーズイン期間を経て本格導入が始まったオバマケアですが、なかなか計画通りに進んでいないようです。国民皆保険を目指し、たとえ健康上の問題があろうとも「差別なく誰でも最低ラインの条件を満たした保険に入ることができるように」という目標を掲げてスタートしたものの、なかなか加入が伸びていないという現状です。所得が一定以下であれば保険購入にあたっての助成金が提供されると同時に、反対に保険をもたないで過ごすと罰金が課せられる制度を導入したにもかかわらず、それでも加入していない人々が残っているということです。加入するだろうと見積もっていた対象者の7人にひとりしか、加入していないというデータもあります。通常は保険を必要とすることの少ない健康な人々が、とくに加入を見送っているという状況です。

 

オバマケアでは、Preexisting condition(既往症)のある人、過去に大きな病気をした人でも、差別なく誰でも保険に加入できるようになりました。そのため、医療サービスの利用度や利用可能性が高い人々が保険に加入する一方で、健康な人々は買い控えをしている現状があり、保険会社にとってのコストは上昇傾向、ゆえに保険料値上げに踏み切る保険会社も少なくありません。2016年度の保険料は30%程度上がるという予想もあるようです。

 

このような状況ではありますが、だからといって健康保険は買わなくてよい・・ということにはなりません。健康保険は、現在病気をかかえていても、また現在はまったくもって健康であっても、同様に加入するべき保険です。どんなに健康な人でも、明日には事故にあって大きなけがをするかもしれません。ERに行って緊急手術となれば、それだけでも何万ドルもの請求が来ます。救急車に乗っただけで千ドル以上の請求もありえます。アメリカの医療費は本当にばかげているほど高いので、保険が全くない状態では底なしに費用は膨れ上がる可能性があります。問題は山積みのオバマケアではありますが、現時点で、消費者として健康保険をどう購入すればいいかについてまとめてみましょう。

 

オープンエンロールメント

 

健康保険加入はオープンエンロールメントと呼ばれる期間にのみ可能です。2016年度の保険加入のオープンエンロールメントは、2015年11月1日から始まります。 2016年1月1日から開始する保険のための加入は2015年12月15日までです。2016年2月1日から開始する保険のための加入は2016年1月15日までです。2016年3月1日から開始する保険のための加入は2016年1月31日までです。2016年1月31日に2016年の保険のためのオープンエンロールメント期間は終了します。

 

オープンエンロールメント期間を過ぎると、スペシャルエンロールメント期間にのみ保険加入が可能ですが、ただこのスペシャルエンロールメントは特別な事情があった場合にのみ資格が与えられます。特別な事情とは、離婚、失職、MedicaidやCHIPの資格喪失、持っていた健康保険がオバマケアの該当保険でなくなった、COBRAが期限切れした、結婚した、養子縁組した、引っ越ししたので現保険が使えなくなった、学生でなくなったので現在の保険が使えなくなった、保険加入したものの手続きで不備があった、収入や家族構成の変化があり助成金タックスクレジットが使えなくなった、加入していた保険に法律上での問題があったなどです。このような場合は、その状況が発生してから60日以内がスペシャルエンロールメント期間となり、その間に保険の購入をすることになります。

 

なお、加入した保険があったのに気に入らないので止めた、あるいは保険料を支払わず資格を失ったというような場合は、スペシャルエンロールメントの資格には該当しません。よって、保険加入は、よく吟味の上一年間安心して使える保険をオープンエンロールメントのときに購入する必要があります。

 

期間限定の意味

 

なぜこのような期間が限定されているのかですが、それはオバマケアの皆保険志向と関係があります。オバマケアでは「誰でも差別なく」保険が買えるようになりました。大病をすでに持っている人でも、保険を買いたいと申請すれば、保険会社は加入拒否をすることもできなければ、リスクに応じて保険料をつりあげることもできません。エンロールメント期間が限定されておらずいつでも保険が買える状態であれば、健康なうちは無保険で暮らし、病気やけがをして医療サービスを受ける段になって保険に加入をすればいいという考えが通ることになります。よってそれを阻止するため、年々一年の始まる前の決められた期間に保険を購入しなければならないことになりました。

 

オープンエンロールメントやスペシャルエンロールメントが適用されず、いつでも購入できる健康保険というのも最近出回りはじめました。Short-term Health Plan とかTerm Health Planとかと呼ばれる健康保険ですが、オバマケア保険に比較すると限られた医療サービスを期間限定でカバーするものであり、オバマケアの基準を満たす健康保険ではありません。よって、このような健康保険に加入していても、オバマケア制度上は「健康保険に加入している」とはみなされず、保険未加入の罰金も支払う必要があります。このタイプの保険についてはそのうち記事を書く予定です。

 

なお、VisionやDental保険については、健康保険とは全く別ですので、ここに書かれたことは適用されません。年間を通していつでも購入できます。

 

保険の加入の仕方

 

オープンエンロールメントの期間(あるいは、該当すればスペシャルエンロールメント期間)に、どのように保険を購入すればよいかについてみてみましょう。大きく分けて3つの方法があります。

 

州のHealth Insurance Marketplace/Exchangeを通して買う

 

連邦政府の定める貧困レベルの400%までの収入である場合は、保険料への助成金が受けられます。助成金は、直接保険会社に支払われ、その分、自己負担の保険料が安くなる形です。この助成金を受けるためには、州の運営するHealth Insurance Marketplace/Exchangeを通して保険を購入する必要があります。この助成金は収入だけでなく家族構成によっても左右されますので、はじめからあきらめないでチェックしてみるとよいでしょう。たとえば、カリフォルニア州の年収$80,000の4人家族であれば、年間$1,700弱の助成が受けられるという結果でした。

 

Marketplaceではさまざまな保険プランを比較することができますので、自分の必要に応じてプランを選びます。このMarketplaceで保険を売るためには、各保険会社は料金を払って自社のプランを掲載しています。よって、場合によっては同じ保険プランであっても、下に書く方法で購入したほうが安い場合もあります。助成金を得るためには、州のMarketplaceでの購入でするしか手がありませんが、助成金を受けられない人は、以下に書く方法も同時に考慮されるべきです。

 

保険ブローカーに問い合わせる

 

これはいろいろな保険会社の保険を取り扱っている独立系の保険ブローカーに問い合わせる方法です。オフィスを構えている個人ブローカーでもよいですし、オンラインでの問い合わせでもよいでしょう。オンラインの保険検索サイトは、独立系ブローカーと同じ位置づけであり、条件を入力することで一度にたくさんの会社のたくさんのプランを比較することができます。保険の選択にあたって詳しいアドバイスがほしい場合には、個人ブローカーに問い合わせるとよいでしょう。ブローカーはアドバイスの提供や保険の販売に対して手数料をとります。手数料は保険料に含まれた形で徴収されます。

 

保険会社に直接問い合わせる

 

保険会社のエージェントに問い合わせるのもよいですし、あるいは保険会社のWebサイトにいって見積もりをとるものよいでしょう。州のMarketplaceや仲介のブローカーを介さない購入の仕方なので、手数料が一切かかりません。助成金を受けることはできず、そのうえどの保険会社にしたらよいかがはっきりしている場合は、直接保険会社に問い合わせるのが最も安く済む方法でしょう。

 

ほかの保険と同様に、健康保険もshop aroundすることが得策です。自分の必要とする保険のタイプをある程度決めたら、あちこちのリソースで保険プランの内容と値段の情報を集め比較検討することが、最適な保険をなるべく安く購入できる可能性を高めます。健康保険は高いので値段も重要な要素になりますが、保険の内容も千差万別であり、いざ必要というときに「こんなはずではなかった。。。」となっては大変ですから、よくよく補償内容を吟味の上選ばれるようお勧めいたします。

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