カレッジでPCを盗まれたときの保険

息子の大学の寮の費用とともに、レンター保険(Renters Insurance)の案内が来ました。PCやMacBook、タブレットに自転車などなど、Dorm住まいといえども案外高価なものが身の回りにあるもの。。「レンター保険って入ったほうがいいかな?」という息子に、「ああ、レンター保険は入ったほうがいいかもね」とあまり考えずに答えた私。あとで申し込み手続き案内が来たところ年間$160だそうです。ま、値段としては手ごろだけど、たとえば家族で住んでいるアパートや一軒家でもこのくらいの値段で入れることもあるのに、ちいさなちいさな大学の寮(ま、盗難の確率は高いのかもしれませんけど)でこの値段。。そう考えると安くはない。ちょっと調べてみることにしました。

 

GradGuardの見積もり

案内が来たレンター保険は、GradGuardという会社のもので、こういうカバレッジでコストは一年で$160。

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そういえば、Personal PropertyやLiabilityはHome Owner’s Insuranceでもカバーされているはずです。ダブって持つのはもったいない。息子の場合Dormに持ち込むもののうちPCと自転車とギターとスマホくらいが「高価」なものであり、これらを合計するとやっと$5,000になるかならないかだし、火事でもならない限り全部同時に損失を受けることもないでしょう。だから、上の保険はちょっとtoo muchであると同時に、LiabilityはきっとHomeownerとUmbrella Policyでもカバーされているはず。。ちょっと他にもオプションがあるのか調べてみましょう。

 

 

親の保険

子どもが寮などキャンパス内の施設に住む場合は、通常親のHomeowners InsuranceかあるいはRenters Insuranceでカバーされます。もちろんポリシーにより差異があるかもしれないので、保険エージェントに確認するべきですが、National Association of Insurance Commissioners (NAIC)によると、26歳以下でオンキャンパスに暮らす子どもに対しては親のポリシーがカバーするという指針をだしています。

カバーするかどうかだけではなくて、カバレッジの詳細はよく確認しておいたほうがよいでしょう。自宅以外のPersonal Propertyに関しては、カバー対象となるアイテムはアイテムごとの限度額が設定されている場合があります。

 

また、Deductibleもチェックが必要です。Homeowners Insuranceはそもそも家という高額のものをメインで補償するものですから、$1,000のPCに焦点を当てた保険ではありません。よって本来の使い方はDeductibleもそれなりにある程度引き上げて置いて、高額の大きな損失を補償するというのが賢い使い方です。それに従い、Deductibleが$1,000以上で設定してあるのなら、$1,000のPCが盗まれても補償は受けられないことになります。

 

学生のRenters Insurance

オフキャンパスで暮らす学生は、通常は親の保険がカバーしないので、自分で保険を買うことが必要になり、Renters Insuranceを考慮することになるでしょう。

 

Renters Insuranceはアパートや家の自分の持ち物が盗まれたり火災などによって損失を被った場合に補償を受けることができます。また、遊びに来た友達がけがをしたり、アパート内で事故があって他人が損害を受けたときのLiabilityに対しても補償があります。条件によってもちろんコストに差はありますが、平均、月あたり$5~$15で見つけられるでしょう。

 

Dorm Insurance

上の「通常の」Renters Insuranceは、Dormを対象にしないことも多く、その場合はDorm専用のRenters Insuranceを購入します。今回の息子のところに案内がきたGradGuardは後者の保険です。「通常の」Renters Insurance のように、Personal Propertyの補償とLiabilityの補償がセットになっています。Deductibleも低く設定してあるので、$1,000のPCも補償を受けることができるようになっています。

前述のようにHomeowners InsuranceではPersonal Propertyの補償に対し、対象アイテムやアイテムごとの補償額限度の設定が存在することと、Deductibleが最低でも$500、高ければ数千ドルということもあり、結果として、学生がラップトップが盗まれた、電話がなくなったなどで経験する損失の約50%は損失補償が受けられないというデータがあります。

また、多くの場合(もちろん契約にもよりますが)親のHomeowners InsuranceやRenters Insuranceは、補償額を計算するときにActual Cash Value (ACV)方式が使われます。これは、例えば2年前に$1,000で購入したPCは、2年間の使用に対する減価償却分が差し引かれ、現在の実質的価値である(例えばの話ですが)$600が補償として支払われるということになり、同等のPCを購入するには足りないかもしれません。一方で、学生を対象につくられているDorm Insuranceは多くの場合、Replacement Cost Coverage(RCC)を提供しており、減価償却にかかわらず、現在同等品を購入するために必要な額が補償されます。保険としてはRCCのほうが高価になりますが、持ち物が限られているが、それらが失われると窮地に陥りがちな学生に対しては、RCCが適しているといえます。

 

Scheduled Policy

最後のオプションはScheduled Policyと呼ばれるものです。Homeowners Insuranceや(Dorn Insuranceを含む)Renters Insuranceは、その対象の家なりアパートなりDormなりの中にある(除外アイテム以外の)Personal Property全部がカバー対象となりLiabilityカバレッジもセットになった保険ですが、これに対しSchedule Policyというのは保険対象になるアイテムをひとつひとつ指定して保険を買うもので、Liabilityはついていません。カバーしたいアイテムの型番、シリアルナンバー、購入額(レシートがあればベスト)などを保険会社にあらかじめ知らせ、それに対して保険を用意してもらいます。

また、Deductibleは通常かなり低く、$0がデフォルトです。通常このポリシーはRCCで用意されることが多く、教室に急いで向かう途中PCを落としてダメにしたしまった・・という場合は、すぐにその午後同等のPCを購入し、その額に対して補償を受けるということが可能です。

Dormに住む学生の場合、カバーしたいアイテムは限られていますから、Liabilityは要らない、しかも特定のアイテムをしっかりカバーしたいというニーズにはこのScheduled Policyがひったりでしょう。

 

我が家の場合

結局、吟味した結果、我が家のHomeowners InsuranceのDeductibleは$2,628で高すぎ。息子が保険をかけたいアイテムは、PCとギターとiPhoneと自電車で、全部合わせると$4,000くらいになるが、おそらく全部同時に損失にあることはない。Liabilityは私たちのHomeowners InsuranceとUmbrella Policyでカバーされるので不要。。といことで、大学から提案された年間$160のDorm Policyはやめ、現在うちが使っている保険会社で新たにScheduled Policyに加入(年間$60)を購入することに決めました。保険会社はStateFarmでポリシーの名前はPersonal Article Policyといいますが、ただこのPolicyはGoPro、タブレット、携帯電話はカバーしません(よって息子のiPhoneも対象外)ので、付記しておきます。

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