My Social Security 口座で確認してみる

18歳以上のソーシャルセキュリティ番号をお持ちの方なら、My Social Security口座を開くことができ、ご自分のソーシャルセキュリティBenefitの状況を確認できます。口座をつくるときには、本人確認のためパーソナル情報の入力が必要です。

セキュリティ上の心配?

パーソナル情報の入力が必要なため、セキュリティ上の問題を危惧して口座をつくりたくないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。妥当な心配だと思います。

しかしながら、私個人は口座をつくるほうがよいと判断しています。というのは、この口座は、新しく銀行口座やオンラインでのサービス口座をつくるのとは違う・・・ということがまずあるかと思います。すでにソーシャルセキュリティ番号と個人の収入履歴をはじめとする各種データは存在しており、それに私たちがアクセスするかどうかだけの問題です。

また、この口座はもし私たちが開設してつくらなければ、他の誰かがなりすまして口座を開設し、私たちの個人情報にアクセスするだけでなく、ソーシャルセキュリティのBenefitの申請をすることもできます。

それよりは、自分で口座をつくり、定期的にアクセスして情報や申請の間違いがないかをチェックするほうが、積極的な詐欺防止と情報管理法ではないかと考える次第です。もちろん、アクセス時の本人確認を確かにするため、ログインには2ステップ認証を設定し、テキストまたはemailでのコード入力を必要としましょう。

My Social Security口座で確認する

口座をつくると、どんなことができるのでしょうか。

Social Securityカードの再発行

最近はSocial Securityカードがなくても番号だけでいろいろな手続きができますが、まれにカードの提示が要求されることもあります。カードをなくしてしまった人はここから再発行のリクエストができます。

earnings record(収入履歴)の確認

ソーシャルセキュリティ税とメディケア税の対象となった収入額が確認できます。メディケア税は収入全額が課税対象となります(右側のコラム)が、ソーシャルセキュリティ税のほうは収入上限があり、もしも収入がこの上限額(2023年は$160,200ですが、年々インフレ調整されているため、昔ほど低い上限額です)より大きい場合は、ソーシャルセキュリティ税課税対象の収入額にこの上限額が入っています(左側のコラム)。

ソーシャルセキュリティ収入履歴

W2ワーカーの場合はこの記録が間違っている可能性はかなり少ないですが、Self-employedの方の場合は、より注意してこの履歴を確認するとよいかと思います。もしも記録漏れや間違いがあった場合は、収入の確認できる書類をもってソーシャルセキュリティオフィスに訂正を報告する必要があります。

ソーシャルセキュリティ税の支払い額の確認

ソーシャルセキュリティとメディケア税の支払額の合計が確認できます。

 将来の年金額(Retirement Benefits)の確認

上記のベネフィット予想額は、現在のドル価値での表示です。たとえば、フルリタイヤメント67歳でもらえるソーシャルセキュリティ年金の月額は$2,119とありますが、これはチェックをした時点現在のドル価値での表示です。ソーシャルセキュリティベネフィットは、年々COLA(Cost-Of-Living Adjustments=インフレ―ション率に伴う調整)とともに金額が改定されていきます。今後もアメリカのインフレがマイナスにならないとしたら、将来もらう$1,971もインフレ調整されて絶対額としてはこれより多い額になります。

67歳より早く受給開始した場合、反対にそれより遅く開始した場合の額も試算されています。

障害年金(Disability Benefits)の確認

残された家族への保障額(Survivor Benefits)の確認

18歳以下の子ども(フルタイム学生なら19歳まで)、16歳以下の子どもを養育している配偶者には一人当たり$1,562のBenefitが出ます。ただしFamilyとして受け取れる最大額が$3,802とあり、複数の子どもがいる場合でも、この額が家族全体で受け取れる額の限度になります。

Benefitsの申請、デポジット口座の設定・変更、住所変更

時がきてBenefitsを受けることになったら、オンラインから手続きができます。

プラニングツールも

さらには、My Social Securityサイトでは、こんなプラニングツールも提供されています。

年収$150,000の人が62歳、67歳、70歳でリタイヤした場合のソーシャルセキュリティ年金月額の予想値は以下の通り。

たとえば、「今まで年収$150,000でやってきたが、これからは少しスローダウンしてセミリタイヤメントに入りたい。今後は年収$50,000程度で働いたとして、たとえば65歳でリタイヤしたとしたら、受け取れる月額はいかほどか?」というようなケースが以下です。この場合は、Average Annual Salaryを$50,000に変更することで、$2,367が予想月額ということがわかります。

また、「今年リタイヤし、67歳から受給開始したら?」という質問には、同様にAverage Annual Salaryをゼロに設定すればよいです。

残念ながら、「今57歳だけど、60歳まで働いてリタイヤし、67歳から受給を開始したら、受給額はいくらか」という質問には今のところ答えられません。

さらには、配偶者のベネフィット予想値を入力することで、Spousal Benefit(配偶者として受け取れるソーシャルセキュリティ年金)の予想値も考慮し表示してくれる機能もあります。

いろいろ想定を変えて計算してみると、将来どんなタイミングでリタイヤするのがよさそうかのビジョンづくりに役立つと思います。また、リタイヤメント・プラニングをする際にはこれらの数字が必須となりますので、プリントするなりして保管しておくことをお勧めします。

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