健康保険マーケットプレイス 加入期限延長

通称オバマケア(Affordable Care Act)と呼ばれていたHealth Insurance Marketplaceでの健康保険加入申請期限が延長されました。トランプ前大統領の指揮下、大幅な見直しの可能性および存続の危機があったオバマケアですが、ほぼ当初の状態のまま今も継続しています。バイデン新政権は2021年度健康保険プランの加入を5月15日まで延期しました。Covidの影響で雇用にもさまざまな影響があり、健康保険の確保は多くの方の課題となっています。Kaiser Family Foundationの調べでは、約九百万人の無保険者が金銭的助成を得ながらの保険加入の機会を得ることになるとしています。私は保険加入の方法など具体的な手続きなどには詳しくありませんが、よくまとめられた記事を見つけたので、それを参考にする形で要点をまとめてみます。参考になさってください。

Affordable Care Actでは、雇用主経由での健康保険に加入ができない場合などご自分で健康保険に入る必要のある方を対象に、Healthcare Market Place(各州の運営するWebサイト)での加入を確約しています。以下は、注意すべきポイントです。

保険プランを選ぶのに専門家のヘルプを得る

保険の内容をよく吟味するとともに、自分の健康状態や家計の状況に合致した保険を選ぶことが賢明です。吟味する項目はなかなか複雑でもあるので、自分でやる自信がない方は迷わず専門家のヘルプを得ることが賢明です。

幸い、Healthcare Market Place では、保険エージェントやブローカーのヘルプを無料で受けることができます。保険エージェントは保険会社専属の販売員で、特定の保険会社の複数プランからニーズにあったものを紹介・販売してくれます。保険ブローカーは顧客の立場に立ち、複数の保険会社のプランの中から提案をしてくれます。多くの州で、ブローカーは消費者の立場に立って最適なアドバイスをする法的義務が課せられています。いずれを使っても、追加でお金がかかることはありません。

保険料だけでなく、病気になった時のお金のかかり方、飲んでいる薬に対してのカバレッジなど、細かい個人的な状況を考慮して最適なプランを提案してくれるエージェントやブローカーを探しましょう。

Healthcare Market Place では、各種保険プランに関しての関連情報がすべて開示されていますから、検索や吟味が得意な方はご自分でプランを選ぶことももちろん可能ですが、確認というかたちでエージェントやブローカーに頼るというのもよいかと思います。それで保険料があがることはありません。

ブローカーを使う場合には、その人がHealthcare Market Place の保険を扱うためのライセンスと契約を持っていることを確かめましょう。そうでないと、Healthcare Market Placeの提供するすべての保険プランが考慮されない可能性もあります。さらには、所得ベースの助成金(Subsidy)やタックスクレジットを得られる可能性がある場合には、そのブローカーがHealthcare Market Placeもシステム経由で手続きをすることが必要です。ブローカーがそのしくみをよく理解していてそれらのベネフィットを反映させたうえでのプラン検索をし、助成金の適用もしてくれることを確認するのが賢明です。

Healthcare Market PlaceでCertifyされたエージェント/ブローカーを探すには以下のサイトでできます。

HealthCare.gov Find Assistance page

助成金かタックスクレジットかどちらを得るか考慮する

所得が一定以下の場合、保険購入に対して政府から助成金(Subsidy)が得られます。

助成金を受ける資格は以下の通り;

  • 収入が、家族の人数により設定されるPoverty Levelの400%以下であること (2021年はシングルで年収$51,040、4人家族なら年収$104,800まで)
  • 雇用主経由の健康保険に加入ができないこと
  • MedicareやMedicaidなど公共の健康保険に加入できないこと
  • US市民か永住権保持者であること(永住権がなくとも、法的に準拠して滞在しているImmigrantについては特別措置あり)

助成金は、Healthcare Market Placeで保険に加入するときに、保険料に自動的に適用されます。つまり割引された保険料で加入することができます。年収の予想をつけることが必要ですが、もしも加入後2021年の後半で収入が上がって助成金が受けられないレベルに達してしまった場合は、2021年分のタックスリターンをする時点で、それまで受けた助成金分を返金しなくてはなりません。今、Covidのせいで収入が下がっているが今後また元に戻ると予想される場合や、Covidのせいで職を失ったがそのうち仕事を見つけられると予想される場合には、助成金を受けての加入はこの意味で賢明ではないかもしれません。このようなケースでは、とりあえず助成金を受けずに保険加入をしておいて、もしも予想通りに収入があがらなかったらタックスリターンをする時点でタックスクレジットとしてその分のリファンドを受けるという選択もあります。

代替案も考える

今失職中で数か月以内には仕事を探す予定という場合にはShort-term medical plan(短期健康保険)も考慮する余地があるかもしれません。短期健康保険は、今の仕事と次の仕事の間に短期のギャップがある場合やリタイヤしてからMedicareが有効になるまでの間の隙間をカバーするのに適しています。保険料が安い反面、カバレッジは緊急性の高い医療措置に限られることがふつうで、その他の必要はカバーしないことも多いです。あくまで短期間のエマージェンシーのときの必要をカバーするものと考えるのが妥当です。

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