Equifax個人情報流出の補償締切せまる

2017年春、クレジット情報ビュローのEquifaxがハッキングされ、1億4700万人の個人情報が流出しました。全米18歳以上人口の実に6割が影響を受けたこの事件、このブログでも2年前に取り上げました(Equifaxの個人情報流出事件について)。Equifaxは、個人データを防護するために必要な基本的措置の完備を怠っていたとして連邦政府に対して巨額の和解金を支払うことになりましたが、それと同時に、被害を被った個人に対しても補償を行っています。もし、あなたが情報流出の被害者であり、まだ補償を受けるためのクレームをしていなかったら、January 22, 2020が締め切りです。

 

まだチェックしていなかったら

ご自分が被害者でないかそうなのか、まだチェックをしていない場合は、今すぐチェックすることをお勧めします。

www.EquifaxBreachSettlement.com で 画面をスクロールダウンし、”Find Out if Your Information Was Impacted” をクリックします。

電話の方が良い方は、l 1-833-759-2982 に連絡します。

 

補償方法

被害者であった場合は、補償方法を選ぶことになります。

まず、もしも2017年9月以降、個人情報が漏れたことで実際に問題が起こっている場合は、以下の項目について$20,000までの補償金をクレームする資格があります。

  • 個人情報が漏れたことによるID詐欺、ID盗難、その他個人情報の不正使用に対しての問題解決や処理のために費やした時間について、時間あたり$25で20時間まで
  • 個人情報が漏れたことによる被害額
  • 2017年9月の情報流出の問題開示以前に利用したEquifaxのクレジットモニタリング商品のコスト25%まで
  • 7年間のID Restoration Service

当事件発生以降に起きた問題であれば、それが直接Equifaxが原因で起こったということを証明する必要はないということですが、ただ、それぞれの処理や問題についてDocumentationを提出することを要求されます。

次に、実際に目に見える被害はない場合は、以下のふたつからどちらかを選んでクレームすることになっています。

  • Experianによって提供される3Bureau (Equifax、Experian、TransUnion)クレジットモニタリングサービスを4年間、その後Equifaxによって提供される1Bureau(Equifax)クレジットモニタリングサービスを6年まで (合計10年)
  • $125の現金

 

ところがどっこい。。。

この補償方法が2019年夏に発表されたときには、$125の額が話題になりTwitterやFacebookでクレームのリンクが共有され、多くの人がこちらの補償を選びクレームをしました。

ところが、実はこの$125は、“Up to $125”であり、現金補償のためにプールされているお金はトータルで$31ミリオンのみ。被害を受けた1億4,700人のうち4分の1だけがクレームしたとしても、一人あたり80セントという計算になります。そもそも$125という数字がどうやって出されたのかわりませんが、$31ミリオンで$125を払うとなると、25万人くらいしかカバーできません。Equifaxの心づもりは???ですが、いずれにせよ、現金補償を選ぶよりクレジットモニタリングを選びましょう・・とFederal Trade Commission(FTC)までもお薦めする事態になっています(下のリンク)。

Equifax data breach: Pick free credit monitoring

FTCによれば、クレジットモニタリングを選ぶ方がずっと価値が高いとのこと。クレジットモニタリングサービスはその内容にもよりますが、一年で$80~$240程度。これが10年間ですから、かなりのまとまった価値になります。

もしも$125を選んでしまった場合でも、今からクレジットモニタリングにスイッチすることもできるそうです。

現金にせよクレジットモニタリングせよ、クレームはこちらから。January 22, 2020までです。

www.EquifaxBreachSettlement.com でFile a Claim Todayをクリック。

勝手に個人情報を集めておき、自分の個人情報を見るのにもお金をはらわなくてはならない、情報に間違いがあってもなかなか直せない、かと思えば管理がずさんで流出させる、あげくにはそれへの補償として個人情報モニタリングサービスを提供する形で済ませてしまう。。。クレジットビュローにはモノ申したいこともいろいろあります。クレジットビュローこそをモニタリングする必要があるようにも思います。

ま、そこの思いはぐっと呑み込みつつ、今日は、個人としてできる一選択をご紹介いたしました

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13 comments

  1. この件は、fine print読むと、書かれていたのでお金の請求はしばらく様子見していました。

    クレジットモニタリングは、クレジットカードのベネフィットで付いてきたり、credit karmaに登録したら無料でモニタリング出来ますよね?すみません、私の不勉強で間違っているかも知れませんが、クレジットカードのモニタリングにお金払ったこと無いのですが、払うともっと詳しい情報が得られるんですか?

    1. いろいろな”モニタリング”があるようで私もよく把握していないのですが、クレジットスコアだけのトラッキングだったりするのもありますね。また、インクワイアリのモニタリングもどこかひとつのビュローだけという場合もありますが、この記事で出てくる最初の4年のモニタリングは、3ビュロー全部に対し、なんらかのインクワイアリがあったような場合もNotifyしてくれるようなものだと理解しています。

  2. 自分と妻の番号を入れて調べてみたあとに、EquifaxBreachSettlement.comのドメインについてググってみたら、こんなリンクをみつけました。政府のサイトによるとこのドメインはフェイクなので気をつけるよう書いてあります。
    https://www.consumer.ftc.gov/blog/2019/07/equifax-data-breach-beware-fake-settlement-websites

    私はすでに入力してしまいましたので時すでに遅しですが、他の方がこの記事を見てSCAMに引っかかるのを避けたいので連絡させて頂きました。これもし入力してしまった人はどんなリスクがあるかわかりますか?なんか下6ケタ入力するとまずいような事が上記記事のコメントにのってたりしたので。

  3. さきほど、コメント送ったものですが私が間違ってました。
    https://www.ftc.gov/enforcement/cases-proceedings/refunds/equifax-data-breach-settlement
    ここから正式にequifaxbreachsettlement.comに飛んでましたね。

    https://www.consumer.ftc.gov/blog/2019/07/equifax-data-breach-beware-fake-settlement-websites
    ↑の記事のコメントを読んでて、最初そう思ってしまいました。

    お騒がせしました。

    1. コメントありがとうございます。私も、自分が再三再四確認しなかったことを思って、反省していたところです。今、何度も確認し、正しいところに飛んでいたことでほっとしましたが、こういうFaceサイトは多いわけで、みなさんにご紹介する手前、くどいほど確認してから掲載せねばと思っていたところです。どうもありがとうございました!

  4. 初めまして、いつも内容の濃い知識を提供してくださり、感謝しています。 恥ずかしながら、この記事を読むまで、全く私がこの事件に関係しているとは思いませんでしたが、チェックしてみると、私も被害者であることが判明して、クレジットモニタリングを選びました。ありがとうございました。私のブログでこのブログのことを 紹介してもよろしいでしょうか?   

  5. ひさしぶりにサイトを覗いてみたら、この記事を見つけました。そして、まんまと私もImpactされてました! モニタリングの方にFileしておきました。ニュースではこの話題を知っていましたが、補償のことまでは知りませんでした。これからもちょくちょく見に来ます。役立つ情報、いつもありがとうございます。

  6. admi様、
    クレジットモニタリングを申請して久しいのですが、その後何の音沙汰もありません。
    何か情報等お持ちでしたらご教示頂けますと嬉しいです。

    1. そうですよね。私も何もこないな~と思っていました。FTCのサイトには以下の情報があるのみです。
      どなたか何らかのメールがいらっしゃったら教えてください。

      If you filed a claim for free credit monitoring under the settlement, the company that manages the settlement will send you information about how to activate your credit monitoring after the Settlement is effective. The company will send you an activation code and link to the Experian website where you can enroll and activate your Credit Monitoring Services. The settlement will be effective on January 23, 2020 at the earliest. Read more at http://www.FTC.gov/Equifax.

      1. 前回メールから1年9か月経った今月1日、突然下記内容のメール(差出人:info@equifaxbreachsettlement.com)が届きました。6月27日までに Experian IdentityWorks Websiteに行って、メールに記載されたActivation Codeを使い、メンバーシップの申し込みを行ってくださいとのこと。
        私は、free, three-bureau (Equifax, Experian, and TransUnion) credit monitoringを申し込んでおり内容も適合していたので、あまり深く考えずメンバーシップ申し込みをしてしまったのですが、adminさんが上記で引用されているウェブサイト(http://www.FTC.gov/Equifax)にも同じようなことが書かれていましたので、フェイクではないだろうと思い情報共有させて頂いた次第です。

        【一部引用】
        You filed a claim in the Equifax Data Breach Settlement and chose to receive free, three-bureau (Equifax, Experian, and TransUnion) credit monitoring from Experian for four years. Implementation of the Settlement was delayed by appeals; however, the Settlement is now effective because appellate courts have affirmed it. This email provides additional information about the services provided by Experian as part of the Settlement and how you can enroll.
        You are receiving free membership in Experian IdentityWorks℠ for four years. You must enroll by June 27, 2022.

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