夜の10時に処方箋のお薬が必要になったら・・・24時間薬局

2月は我が家にとって病い月でした。家族4人が次々と風邪をひき、なかなか直らず。。。息子と私はいつもビンボーくじ。案外ひどい風邪で体はだるいのに、熱が出ない体質なのです。熱がないからといって心配しても大事に扱ってももらえない!う~かわいそうな、私と息子!それにひきかえ、すぐ熱がでる主人と娘。「見てみろ、こんなに熱がある~」といかにも大儀そうに体温計を見せる人。いいなぁ~。。。熱があるのをうらやましがるのもヘンだけど、4人同時に風邪をひいたときは、熱があるかないかが天下分け目の関が原。熱ありはベットに横たわり、熱なしはスープ係ですからね。

そのスープ係のわたし、熱あり派のふたり(主人と娘)の病院送迎係でもありまして。次々に小児科だのアージェント・ケアだの乗せて行きました。熱あり派のふたりのうち、特に手がかかるのが主人。娘の場合は、「これはお医者さんに連れて行かなきゃだめだ」と私が判断すれば、車に乗せて連れて行けますが、主人の場合とくると。。。

私:「お医者さん行ったほうがいいんじゃない?」

主人:「大丈夫。直るよ。」

(2時間後)

私:「お医者さん行ったほうがいいんじゃない?私が電話してあげようか?」

主人:「いいよ。もう直った。(ゴホゴホゴホ。。。)」

(7時間後)

主人:「やっぱり、だめだ~。」

私:「お医者さん行く?」

主人:「行く~。(ゲホゲホゲホ。。。)」

でもね、お医者さんは5時までなのよねえ。もう夜7時じゃん。。結局、アージェント・ケアに行くことに。幸い、アージェント・ケアは近くにあるのだけれど、ゴホゴホ組が他にも案外おりまして、処方箋もらって出てきたころにはすでに夜の9時。診断は、察したとおり(娘と同じ)風邪から発展した気管支炎。処方箋は、察したとおり(娘と同じ)ZPAKという抗生物質。さて、今夜どうしてもこの処方箋をもらって飲んだほうがいい。

ということで、「24hour pharmacy」でgoogleサーチし、出てきた最寄のRite Aide 、CVS、Walgreenなどに行って見るも、お店は開いているが薬局は開いていない!24hour pharmacyって、「24時間お店は開いています」という意味だけだと初めて知ったわたし。処方箋なしのOTC(over-the-counter)のお薬は買えるけど、24時間薬剤師さんがいてくれるというわけではないんだ~。そりゃそうですよね、24時間、時給の高い薬剤師さんを、ほとんど来ないお客のために置いておくなんてありえないもんね。バカな私でした。

主人にどうしても今晩、ZPAKを飲ませたい一心で(やさしさというよりは、早く直ってスープ係にまわってもらいたいという魂胆?)、今度は「24hour prescription」でgoogleサーチ。そうしたら、ありました、隣町だけど24時間処方箋を出してくれる薬屋さんが。さっそく電話をしてみると、「零時までなら追加料金なしでOK、零時以降なら$20の追加料金で、24時間体制で処方箋を出します」とのこと。なんという良心的なサービス。電話で処方箋の内容を伝え、さっそく薬屋さんめがけて車を走らせます。その薬剤師さんももうお家に帰っていたようで、わざわざ薬局まで来てくれるといいます。

着いてみたら、その薬剤師さんもちょうどお店を開けていたところ。もう夜の10時も過ぎていましたので、安全のためでしょう、ご主人らしきひとも一緒でした。さっそく処方箋を渡し個人情報を伝え、10分以内で薬の用意ができました。保険が効いて料金はたったの5ドルだといういので、わざわざ家からふたりで来て貰って5ドルじゃああんまりだと思い、20ドル札を渡しておつりはいりませんと言ったのだけど、”I don’t need it.  It’s my job.  Just come back again.”と言って受け取ってくれません。

世知辛い世の中、こんないい人がいるなんて!と、とにかくうれしくなってしまったのでした。この薬局、Good Neighbor Pharmacyという薬局です。感動に浸りつつちょっと調べてみたら、Good Neighbor Pharmacyというのは、独立系薬局の属するネットワークで、薬剤師さんが独立開業するにあたって、ビジネス・サポートをする、いわば薬局のフランチャイズ版みたいなものらしいです。JD Powerの薬局の顧客満足度調査では、2010年、2011年と2期連続で最高位を獲得しました(2011年はHealth Martと並んで)。1) お店での待ち時間、営業時間、オーダーのしやすさなどのお店に関する事項、2) 店員の親切さや知識、3) 薬剤師の親切さや知識、4) 値段、5) 処方箋サービスについて、6) 総合評価 の6分野すべてでフルスコア(5スター)をマーク。CVS、Rite Aide、 Walgreenなどのチェーン店はどこも、ほぼすべての分野で2スターか3スターしかありませんから、これはかなりの違い。

「カスタマー・サービスは死語になったか」といわれるほど、最近はサービスの質の低下が甚だしいここアメリカですが、こんな薬屋さんが存在すると知って心がほくほくしました。Good Neighbor Pharmacyは先にも書いたとおり独立系薬局ネットワークなので、営業方針はそれぞれのオーナーが決めるところで、どの薬局も24時間処方箋サービスがあるとは限りません。それでもサービスの質はきちんと管理されているようですので、どこの薬局に行っても安心してサービスが受けられるような印象を受けました。あなたの街にもGood Neighbor Pharmacyはあるでしょうか?

ちなみに私が行ったのは、ロサンゼルス・サウスベイにあるレドント・ビーチのこちらのお店。もしもサウスベイにお住まいでしたら、行ってあげてね。 ほくほく。。。

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4 comments

  1. いいお話でした。ほんとアメリカでまっとうなカスタマーサービスを受けると感動しますよね。

    1. 本当ですね。やさしくされると、他の人にもやさしくしてあげる力がもらえますよね。そういう社会になるといいですね。

  2. 古い記事にコメントつけて恐縮ですが。。私も似たような経験あります!

    仕事に影響が出ないようにexpress care(ナースプラクティショナーが診察してくれるwalk-in clinic)へ七時の診察時間に行って、七時半に終えて職場近くの24h薬局へわざわざ電子処方箋を送ってもらいましたが、七時四十五分に薬局着いたら薬剤師は九時までこないと言われ(笑)ランチの時間に仕事抜け出して薬取りに行きました。あんなに早起きする必要なかったのです!

    1. 私もありますよ。薬局行って、他のスタッフはいるが薬剤師がランチ中なので薬出せない、、と。ま、仕方がないですけどね。。。

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