家、購入かレントか(1)-truliaインタラクティブ・マップ

東海岸から、ここカリフォルニアに引っ越して2年半。引っ越してきた2009年は、このあたりの不動産価格はまだまだバカ高く、とりあえずレントしてきた我が家。当分ここに住むことになるからそのうち家を購入しようと思いつつ、なかなか買いたい家で買える家がない。結局ず~っつとレントのまま来ましたが、レントもばかにならないし、そろそろ購入するころかとも思いつつ。。。でも下がったとはいえまだまだ高いこのあたりの家。ふらふらネットサーチしていたら、こんなのを見つけたのでご紹介します。

truliaのやっているRent vs. Buyというインタラクティブ・データ。今のところの最新版は2011の2Q(第二四半期)のものですが、そのうちデータも更新されるでしょう。

このマップで、それぞれの都市をクリックすると、平均レントや平均価格、フォアクロージャー率や失業率などのデータがでてきますが、もっとも使えそうなのは、一番うえにでてくるRent:Buy Ratioです。

このRent to Buy Ratio、計算のしかたは簡単、Rent to Buy Ratio=家の価格÷12か月分のレント。これが高ければ高いほどレントしたほうが得、低ければ低いほど買ったほうが得というとってもシンプルな指標です。通常、このRatioが15以下の場合は家を購入するほうが得、反対に20以上の場合はレントのほうが得ということになっています。15から20の間は、グレーゾーンというところでしょうか。

しかしながら、このRatioを使う場合は、その地域の過去のデータを鑑みて判断することがたいせつです。家の価格やレントというものは、その地域ごとに特性があって、ある地域では恒常的に購入価格のほうが高め、また違う地域では恒常的にレントのほうが高めということがあるからです。

たとえば同じRent to Buy Ratioが19である場合をとってみても、もしあなたがサンディエゴに住むのであれば、サンディエゴの過去の平均 Ratioは22.4ですから、現在のRatioが19なら家を買ったほうがお得ということになります。反対に、あながた住む場所がフェニックスだとすれば、この地の過去の平均Ratioは14ですから、Ratio=19ならレントしたほうがお得ということになります。主要都市の過去15年平均Ratioは、こちら(The P/R Ratioというのをクリック、15 year ave.というのが2007時点過去15年の平均です。)でみられます

ここ数年、フォークロージャーのあおりや雇用不安のためレントをする人口が増えています。ホームオーナシップ率は2005年の69.1%をピークに66.4%まで下がってきています。住宅価格は2006年のピーク時より30%ほど下がってきているのに対し、反対にレント価格はじわじわと上昇しており、専門家の中にはここ数年はレント価格は年に7%もの率で上がると予想している人もいます。

これを背景に、住宅バブルのころはとんでもなく大きな数字であったRent to Buy Ratioが、徐々に下がりつつある、つまり家を購入することが理にかなう状況になってきたということですが、それでも広いアメリカ、かなり地域性があるようです。上のマップを見てみましょう。。

このマップを見ると、フェニックス(Ratio=7)やサクラメント(Ratio=9)は今こそ家の買い時であるのに対して、ニューヨーク(Ratio=39)やフォート・ワース(Ratio=30)はまだまだ住宅価格がバブリーでレントしたほうがお得ということになります。でも良く見てみると、ニューヨークでは平均価格が$1.6Mから1.7Mで、平均レントが$3,000から$3,500となっているのですけど、本当に$1.6Mもする家が$3,000で借りられるのだろうか?ちょっと不思議。もし本当だとしたら、家の価格とレント価格があまりに不釣合いということになってしまいますねえ。ま、こういうデータは全体像をつかむというレベルで使うほうがよさそうですね。

わたしの住むロサンゼルスはRatioが20となっています。20という数字は、そこそこ妥当なように思いますが、でもロサンゼルスといっても広いですからねえ。それぞれの市やひいてはneighborhoodでもこのRent to Buy Ratioって、案外ばらつきがあるのでしょう。ま、このマップの数字は一応目安ととらえるのがいいのでしょう。

ちなみに今レントしている家のRent to Buy Ratioは19.6ですから、ほぼロサンゼルスの20という数字と同じですね。一時はこのRatio、26とか27まで上がったわけで、まだまだ家は高いものの、だんだん買い時が近づいてきたということでしょうが、物件があまりないのです。インベントリー不足なのです。買い時といわれても、買う家がないのじゃあ話になりませんねえ。大家さんがこの家を売ってくれればいいのだけど、でもこの家、大家さんはピーク時に買っていて、今の価格はまさにピーク時の30%減。大家さんも売りたくないのでしょう。

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