投資効果の高いハウス・リモデルは?

なんだか、早くもバブルの兆しが見えるここ南カリフォルニアのハウジング・マーケットですが、なにせ古い家が多いもので、”Move-in-ready”の家はなかなか少ないので困ります。家自体が高いのに、その上修理やリモデルのお金がかかるなんて~と、未だに貸家暮らしの我が家です。自分の家がないのに、リモデルのことを心配するのもなんですが、オープンハウスに行っては、ここをこれだけキレイに直したら、いくらくらいかかるかしら?などと計算しながら見ているもので。。。今日は立場を反対にして、家のオーナーだったら、どんなリモデルをすると、家の値段向上にどのくらい貢献し、ひいてはコスト回収ができるかという視点からみてみます。

 

なるべく手っ取り早く見栄えをよくしてキレイにし、しかもコスト効果の高いリモデルはなんでしょう。

 

「Remodeling」マガジンが、毎年、リモデルの投資効果についてリサーチをしています。2013年度はこちら。いろいろなタイプのリモデルにいくらかかって、そのうち何%くらいが、家を売るときにリカバーできるかというデータを集めています。

全体的に、外見の見栄えがアップするようなリモデルのコスト回収率が高く、反対に、ホームオフィスやサンルームなど特殊目的のためのリモデルは回収率が低いという傾向があります。また、ハイエンドのメジャーなリモデルよりは、中程度の素材を使ったマイナーなリモデルのほうが回収率が高いという傾向もあります。

このコスト回収率を計算するための、家のリセール価格はNational Association of Realtorsが提供しているのですが、家の値段の変化のうちいくらがリモデルよるところで、いくらがマーケットによるものか、どうやって割り振るのだろう・・いつも疑問に思いますが、それについては詳細情報が見当たらないので、よくわかりません。ま、参考ということでご覧ください。データを見ていくとこんな傾向がありました・・

 

玄関ドア

家に近づいていくと、まず目に留まるのは玄関ドア。質のよい木製のドアなんかだったりしたら、やっぱりいい感じですね。ドアって開けるとき中に何があるんだろうという予感みたいなものもかもしだします。ラッピングが美しいプレゼントをあけるときのようなワクワク感です。ドアの取替えは、$1,100くらいからで、コストの86%がリカバーできるそうです。

 

エクステリア・サイディング

それから、すぐ目に留まるのは家の外壁ですね。スタッコとかブリックとかだと関係ないかもしれませんが、サイディングを使っている家で、なんだかちょっとペンキがはげたり、痛んだりしている家ってありますね。サイディングの材質にもいろいろあり、メイソナイトと呼ばれるような古いタイプのサイディングを、ちょっと根が張るファイバー・セメントとのハイエンド・サイディングに買えたりすると、やっぱり見栄えもいいですよね。古いタイプだと4,5年に一度は塗り替えないといけなかったりしますが、ファイバー・セメントならその必要もなし。平均でコストは$13,500ほどでその78%がリカバーできるそうです。ビニール・サイディングの場合は中程度で$11,000ほどで、73%ほどがリカバーできるとのこと。

 

ガレージドア

玄関ドアよりももしかしたらよく使うガレージドアも見過ごせません。玄関ドアより大きいから目立ちもします。ガレージドアはともすると壊れてからリプレイスするというロープライオリティ項目になりがちですが、やっぱり新しくすると案外効力あるみたいですよ。中クラスのドアなら平均$1,500のコストで76%がリカバー可能、ハイエンドなら$3,000で71%がリカバー可能だそうです。

 

やっぱり窓も大切ですよね。ここカリフォルニアなんかだと古~いアルミ枠のような窓もよく見かけますけど、やっぱり新しくなっていると高感度アップです。インシュレーションもよくなりエネルギー効果もアップします。木枠の窓10枠で、$11,000ほど、73%がリカバー可能、良質ビニール・ウィンドーで、$10,000ほど、71%がリカバーできるそうです。

 

デッキ

前側がひと段落したら、家の後ろ側。野外エンターテインメントにはウッドデッキですね~。野外リビングルームであるデッキは、天気のよい季節には大きく活躍します。平均コスト$9,300ほどで77%がリカバー可能です。

 

ベッドルーム

外側が固まったら、お次はベッドルームを新しくアドオンするリモデルです。屋根裏に出窓をつけて部屋を作ります。シャワー、窓、冷暖房システムを伸ばし、電気の配線も。一昔前のアメリカなら、子どもたちは成長したら自立して一人暮らしをしたものですが、最近は経済的な自立が難しく親元に戻ってくるケースも増えています。また、子どもだけでなく、年老いた両親をひきとって面倒をみるケースも増えています。アメリカの世帯のうち18%で、世帯主夫婦(あるいはパートナー)に加えて、18歳以上の学生でない大人が同居しているというデータもあり、より広い生活スペースが必要とされているという傾向があります。屋根裏をベットルームにコンバートするのはもっともお手軽にスペースを増やす方法だそう。平均$48,000ほどかかり、73%のコストがリカバーできるとのこと。お次は、ベースメントのリモデルだそうですが、こちらは天井の高さなど、法律を遵守するのが難しい場合もあるようで、少しコスト高の$60,000のコストで70%がリカバー可能。

 

キッチン

ラミネート・カウンタートップを入れ、シンクとフォーセットを取替え、オーブンや冷蔵庫などのアプライアンスを新しくするレベルのマイナーリモデルで、フロアやキャビネットはそのまま、ハンドルなどを新しくして見かけをアップするプロジェクトでは、平均$19,000のコストのうち、75%がリカバーできます。キャビネット、フロア、センターアイランド、ファンなどを含むメジャーリモデルになると、$54,000で69%がリカバー可能。

 

先にご紹介したサイト、アメリカ全国平均だけでなく、地域ごと、都市ごとのデータもあります。よろしければどうぞ。。

10 comments

  1. うちは2010年に古ーい窓を取替えました。窓屋が、家売るときは窓のワランティーはそのままついてくるし、窓はコストのほぼ100%リカバーできるよって言われて、いくらなんでも100%はないだろうなーと思ったのをよく覚えています。まあでも70%ならいいですね。どうかこのまま家の値段が上がって、誰か買ってくれて、高かった窓のコストも回収できますように!・・・願うばかりです。

    1. Hanaさん、お久しぶり!このまま値段が上がれば、100%なんてすぐ回収できますね!何パーセント、回収できるって、どうやって計るんですかね、やぱりフシギ。。

  2. うちは、玄関ドアを赤に塗った(ペンキ代$20)ところです。安いドアなので、リースでもつけて、ごまかす予定です。

    デッキは無いけれど、庭にブリックのパティオを作りました。これは玄関ステップ直すついでに$500の材料費と$500の人件費。

    これだけで、近所の人に、見違えるよう!ラブリー!と言われています。

    やはりペンキが一番安いです。
    あと気が付いたのは、ドアノブとかヒンジとかカーテンロッドとか、金属の部分が古いと家が古臭く見えるってのに気が付き、ブロンズに取り換えました。だいぶ印象変わりました。

    半分DIYなので、台所、バスルーム1.5($10000)、ガスコンバージョン($7000、州のプログラムで0金利ローンを組み、その返済額分くらいは光熱費下がっているので、実質タダ気分)、屋根葺き替え($4000)、ペンキ($500)、電気($4000)、玄関ステップ($5000)で、今のところ$30Kちょっとくらいですかね。

    今年はもうお金が無いので、庭いじり(汚い木を伐り、見た目のいい低木を植え、新しいマルチを入れ、芝生の修復中。$700)と、外壁のペンキパッチが課題です。

    でもまあ、改装に投資した分は元取れてる自信あります。

    うちは、ホームセンターレベルの改装でもいいクラスなのでこの程度ですが、きっと、もっと高級な場所では、いい材料でプロに全部やってもらったような家じゃないとダメなんでしょうねえ。

    1. でも、Cheeさん、Up Scaleのリモデルより中程度のほうがリターンがいいわけですが、これがDIYとなれば、もっとリターンがいいから、超優秀の成績でしょうよ!きっと超ハイエンドはお金をかけないとだめだけど、ある程度のところまでは、センスとデザイン力があれば、お金はあまりかけず見かけ・使い勝手をグンと向上できるような気がします。

  3. 我が家も今は修理中です。ほとんどすべて取り替えやら、色の塗りなおしやら・・・などなど・・・。家の外壁はスタッコなので、時間が経ってひびが入った箇所は、家のペンキを塗る前にその修理をしないといけないため、その手間もかかりますね。でも旦那が全部自分でできるので、費用は材料費のみです。まあ、時間はかかりますが。玄関のドアとガレージのドアは両方新しいものに取替え。ドアの取り付けっていがいと大変なんだな・・と改めて思いました。庭のフェンスがとんでもないことになっているので、今年はフェンスを全部新しく取り替える予定です。これも、旦那がフェンスの立て方知ってるそうで(子供のとき、家のフェンスを建てたそうです)、自分でやるそうです。でも、ほとんど家の外、内ともに手を加えるので、材料費も結構かかりますわ・・・・・。

    1. う、うらやましい!なんといってもlaborが一番高いですから、handy husband(いや自分でもいいんだけど・・)は何よりものアセットでございます。うちのダンナは、嫌いなんですよね、そういうの。unhandy manと呼んでいます。いかん、いかん、愚痴は言わないことにしようっと。。。

  4. お久しぶりです。今年に入ってから超忙しくて、最近やっとフツウの生活サイクルに戻ってきたので、久しぶりにこちらのサイトを覗いてみました。私が興味ある話題がまたまた満載なので、まだ読んでない記事をCatch upしなくっちゃって焦っております。実は、去年の暮れに古い家(1974年築)を買っちゃいまして、その家のキッチン・リモデルが先週の金曜日にやっと終わりました。うちの主人もどちらかと言えば、ハンディ・マンなんで、キッチン・リモデルも自分でやろうと思っていたみたいですが、彼に任せるといつ完成するかわからないという実績(キッチン・アイランド:板から完成までに丸3年、杉の和風下駄箱:後は、Coatingを塗って仕上げるだけのように見えるが、なぜかその状態で3年ガレージに。)もあるので、キッチンはプロに頼むことにしました。セミ・カスタムのキッチン・キャビネット、クォーツのカウンタトップ、プラミング、アプライアンスのインストールはプロに頼みましたが、冷蔵庫とオーブンは既存のアプライアンスを使ったり、Wood Flooringやキッチンの壁塗りは主人がやったので、ある程度はセーブできたと思います。次は、エクステリアで、屋根下とガレージのペンキ塗りプロジェクトです。しばらくは、リモデル・プロジェクトに明け暮れそう。

    1. おお、お家、買ったんですね!やりましたね!おめでとうございます。。キッチンに、エクステリア、ペンキも塗れば、見違えるようになるでしょう。。たのしみ~。。

  5. 現在リモデリング中です。とにかく古い家なので、全部やり直したい所ですが予算の関係上今年はキッチンとバスルームがメイン。でも、私が日中一番長くいるキッチンは使い勝手が良い様にとこだわりがあったり、また色々とお店を回ったりしているうちにだんだん目が肥えて来るのか、予算オーバーになりそうです。。。
    ただしペンキ塗りなど出来る所は自分でやってます。

    1. やっぱりキッチンですよね。家族も、お客さんがきても、案外キッチンを中心に生活が回るじゃないですか。美しく使い勝手のよいキッチンなら、ちょっとくらい予算オーバーしたって許される??

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください