鳥の目で見る 株式市場

毎週毎週株価が下がるブログトピックばかりで残念ですが、でもやっぱり人が寄るとコロナウイルスの話になり、旅行規制などに話が及べば経済の話になり、経済から株式市場へと話題はつながり・・となんだかパターン化しているような気もします。早くテストキットが広く普及し、ウイルス拡散のスピードが抑えられるように、重症例が医療キャパシティの範囲内に収まるようにと祈るばかりです。株式市場も人々の不安をあおるように下向きを続けています。報道を見ていても、ブレイキングニュースと銘打って赤字で市場の大きな下落を伝えています。「米株式市場が急落 新型ウイルス“パンデミック”宣言受け」、「米株式市場で初のサーキットブレーカー発動、S&P 500が7%安で自動的に15分間取引停止」、「米株はS&P7日続落、週間では08年以来の大幅な下げ」・・とこんな感じですから、401(k)やIRAのことが頭をよぎるのも仕方ありません。

ということで、そんな日々のニュースに埋もれてしまいそうな私たちですが、今日はぐっと目線を上げて鳥になってみたいと思います。

鳥の目線、英語ではbird’s-eye viewといいますが、“鳥のレベルで、ずっと上のほうから物事を観察する視点。ブループリント、フロア設計図、地図などを作成するときに利用される。航空写真・図面などのこともいう”というように説明されています。

株式市場を鳥の目線で見てみる・・・株式市場といってもいろんな指標がありますが、とりあえずここではこのブログでもいつも紹介しているUS株式を全体的に網羅して投資しているVanguard Total Stock Market Index Fundというミューチュアル・インデックスファンドを例に使って話を進めたいと思います。

このファンドの過去1か月の値動き(このブログ執筆は3/12/2020です)のチャートはこんな感じ。

赤でべったり塗った部分がどんどん下がって行って、見ているだけで危機感があおられますね。

ここで、図の上部にある1M(1Month)をYTD(Year to Date 2020年1月1日以降の動き)にしてみると。。。

う~ん、これはかえって悲しさが増すかも。。今まで案外盛り上がっていい線で推移していたのが、がくんと落ちてきたのが顕著ですね。。

では、1Y(1Year)にしてみます。

こうしてみると、ま、1年前のレベルよりは今は下にいますが、でも上がったり下がったりの山もいくつか見えて、じゃあ今回も下がるだけじゃなくてまた上がることもあるだろう・・という希望も見えてきませんか?

では、1年といわず今度は5年(5Y)に視野を上げます。

おっつ、色が緑に変わりましたよ(なんで変わったかは、私にはわかりません。自動的に変わりました)。ここまで視野を上げると今まで見えなかった上昇トレンドが見えてきますね。確かに右端は下がっていますが、それでも5年前に比べれば随分と上にあるように感じます。また、2018年末にぐんと下がった谷がありますが、そこを経験してもその後回復した推移も見えて、こうなると今度も何とかなるんじゃないかとスマイルも取り戻せます。

では最後のMAXに行ってみます。

このファンドは1992年にできたので、その開始時点からの推移になります。28年間の推移全体を見ると、小さな上がったり下がったりを繰り返しながら、数年レベルの間隔では大きく落ち込むことがあり、その後また回復し成長を続けているのが分かります。2008年の金融恐慌もあれほど世界を騒がせた不況でしたが、その後は力強く右肩上がりが見て取れます。

今のコロナショックもこのMAX viewだとそれほど大きな下落に見えなかったりするので不思議ですね。

もちろん、このコロナショックが今まで通り回復し、またこれまでと同じように株式市場が成長していく路線に戻るかは誰にもわかりません。過去に起こったことが将来も続く確約はありません。ただ、アメリカの株式市場全体に投資している限り、アメリカがそのうちコロナウイルスをコントロール下に置き、またそこに住む人がふつうに経済生活をするようになれば、これまでと同じように今回の下落が一時的なものであったと分かる時が来るのではないかと想像できます。

ま、こればかりは、すべて事が過ぎて振り返ってみてわかることであり、今将来を見据えて“わかる”人はだれもいませんので、どこに自分の信念を置くか・・という信仰の問題になります。

ちなみに、このチャートでのbird’s-eye view体験ですが、こちらで見られます。 ご自分のお持ちのファンドについてごらんになりたければ、上の検索ボックスでファンドの名前を入れて検索してみてください。1M、1Y、5Y、MAXとクリックするごとに違うviewが見えて楽しいですよ。コロナが話題になっている間は、こんな方法でちょっと気分を上げてみるのもいいかもと思います。

2 comments

  1. 色が緑色に変わったのはチャートの右端が左端より上(つまり5年前より数値が上がった、言い換えれば5年前に購入した人はプラス)になっているからです。

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