学資積み立て529プランのFAQ

Last Updated on 2023年9月19日 by admin

今回は学費積み立てのための529プランについてのよくあるご質問と回答をまとめてみました。529プランには、Prepaid Plan(特定の大学の学費を、お子さんが入学以前から前倒しで払ってしまうタイプのプラン)と一般的な積み立てプランがありますが、以下では後者の方を前提にしています。

529への積立はギフト?

そうです。529口座は、通常口座名義が積み立てをする親、ベネフィシャリーが子どもになります。積み立てたお金は、親から子どもにギフト(贈与)されたとみなされます。

まとまったお金を529に入れる場合は贈与税がかかるのですか?

2022年現在、年に贈与者ひとりあたり$16,000までのGift Tax Exclusion(贈与税控除額)が設定されています。ご夫婦であれば、この額の2倍$32,000がお子さん一人に対して贈与税控除で積み立てられます。贈与控除というのは、この範囲以下の贈与であれば、タックスリターンで申告の必要もなく、また贈与税の課税もないということです。

もっとまとまったお金を積み立てたい場合は?

年間$16,000なり$32,000なりの限度よりも積み立てをしたい場合は、Special Ruleを適用することができます。このSpecial Ruleでは、まとまった積立額を「5年間に分散して積み立てたとしてみなされる」ことができます。たとえば、$50,000を積み立てた場合、今年を含めて5年間、$10,000ずつを積み立てたとみなされ、上の贈与税控除の枠内に収める方法です。タックスリターンのときに、このSpecial Ruleを適用したとして報告する必要があります。

このSpecial Ruleの最大限度は、その年の贈与税控除額の5年分です。2022年ならば、$16,000/贈与者につき の5年分で$80,000、ご夫婦で$160,000です。なお、この額を超えた積立をしたからといって、すぐに贈与税がかかるかというとそんなこともありません。この額までは、贈与の申告も課税もないというだけです。この額を超えると、贈与の申告が必要になりますが、贈与額のトータルが$12.06 ミリオン(2022年の数字、今後見直され低くなる可能性あり)以下であれば、贈与税はかかりません。なので、529の積み立てで贈与税がかかることを心配しなくてはならないケースはまれです。

529プランは大学院(Graduate School)にも使えますか?

使えます。

アメリカ以外の学校にも529は使えますか?

“Eligible Education Institution”(連邦政府認定の教育機関)である必要があります。この中には、職業訓練校や外国の学校も含まれていることがあります。US Department of Educationがこの認定教育機関のリストを維持管理しています。こちらでチェックできます。外国はStateをFCに設定すると見られます。

ただし、上は一般的なことであり、529プランによっては上のリストに完全に準拠していないこともあるようです。最終的には、各529プランに確認いただく必要があります。もしも、上のリストに名前があるのに、ご自分の529プランで希望の学校がカバーされないということばあれば、他のカバーする529プランにお金をロールオーバーすることで対応ができるかと思います。

私立のK-12の学校のためにも使えますか?

使えます。年間$10,000までK-12の学費、寮費、ユニフォーム、交通費、コンピュータなどに使えます。

寮を出てアパートで暮らし始めました。アパート費や生活費は529で出してもよいですか?

基本的には、Room&Board(大学が寮やミールプランに設定している費用)が対象費用とみなされます。アパートの場合の生活費はグレーゾーンです。ただ、多くの場合、アパートに住んで発生する費用のうち、寮に住んだ時に大学に支払うはずの費用までは対象費用と考慮してもよいという目安があります。詳しくは529プランの運営機関にお問い合わせください。

どうやって529からお金を使いますか?

具体的な引き出しの手順は529プランによって異なります。大学費用以外の用途で529のお金を使うと、運用益に10%のペナルティと所得税がかかります。一番確実なのは、529プランから直接教育機関へ支払いをすることです。プランによっては、529プランからいったんお金を(銀行などにトランスファーする形で)引き出して、それを教育資金や生活資金に充てるということもできます。監査が入った時しっかりと提出できるよう記録を残しておくことが必要です。大学費用には全部でいくらかかるか、529プランから直接大学へ払ったのはいくらか、現金で払ったのはいくらかを年々管理しておきます。

大学に行かなかった、行っても529にお金が余ったらどうしますか?

いくつかのオプションがあります。1)兄弟姉妹、その他の家族に名義(ベネフィッシャリー)変更する。名義変更は簡単にできます。 2) お子さん本人のIRAに、ロールオーバーする(年間限度はIRA積立限度額と同じで、複数年でロールオーバーし、合計$35,000が限度)、3)そのまま置いておく。本人が将来、大学や大学院、職業訓練校に行く場合にはそのまま使えます。また、そのまま置いておいて、本人に子どもができたときに子どもの学費に使えます(名義変更が必要)。かなりの長期投資ができるため、大きなギフトになるでしょう。 4)引き出して使う。ただし大学以外の費用で使う場合、運用益に10%のペナルティと所得税がかかります。積み立て元本には、所得税もペナルティもかかりません。よって、元本を割ることはありません。

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