車の小さな事故、保険を使うか使うまいか・・・

Last Updated on 2013年6月17日 by admin

車、ぶつけちゃいました。まったく、自分でいやになります。後方不注意!私の鬼門!息子に届け物をせねばならず、ハイスクールの駐車場に停まっていました。息子が校舎から出てきたので届け物を渡し、残っている仕事をせねばとロットからバックしたら、がちゃん!後ろは見たつもりでした、右後方に待っている車がいて、それが私のロットに入りたくて、私が出るのを待っているように見えたので、「あら、早く出てあげないと・・」などと思い、勢いよく(?)下がってしまいまして。私を待っているように見えた車は、私のすぐ後ろにいた車が動くのを待っていただけだったのでした。

“Hey!”という声が聞こえたので、すぐ下りて”I am sorry!” 車の中のおじさんは、“I don’t want to believe this.”といって向こうを見ているし、車の外にいる知り合いと思われるおじさんは(この人が”Hey!”と言ったらしい)、“He cannot hear very well.  You need to speak up!” というので、私ったら、その人の耳に向かって、”I AM REALLY SORRY!”と叫びました。

なんだかおじさんすごいショックがっていて、あまりそういう面倒なことに慣れていないタイプみたいで、本当に申し訳なくなってしまい、自分の情報を全部紙に書いて渡しました。あちらのダメージは、私のバンパーがぶつかったサイド・ドア。大きなデントができています。すぐに処理しますからと言ってあやまったら、最後は“That’s okay, it happens.”と言ってくれました。

 

とにかく反省!まったくもって、自分の不注意ですから、言い訳の余地なし。さて、おじさんがあまりにしゅんとしていたので、私の個人情報や保険会社の情報も紙に書いて渡し、ちゃんと連絡が行きますから大丈夫ですよ・・と伝えたのですが、心には「保険会社に言わないで、見積もりとって連絡くれれば、現金で払いますが・・」という思いもあり、いったいどうしたもんだろうと・・・。私も以前後方不注意の車に駐車場でぶつけられたことがあり、それは保険会社は巻き込まず、全額相手が自己負担しました。保険会社いわく微妙なところ、保険を使って保険料が上がるのと、保険を使わないで自己負担とでは、とんとんでどっちが得かは微妙だと言われたそうで、結局先方は保険を使わないことを選んだのでした。

どうなんでしょうね。ちょっとGoogleサーチしてみると、いっぱいでてきます。この手の質問。大多数が、こんな答え。

 

「小さな傷なら、自己負担で払うべき。At-fault(自分が悪い)事故・修理のレコードは3年間残るから、3年間数百ドルずつ保険料があがるのなら、自分で払ったほうがいいに決まっている。」

 

でも、こんなののもありました。

 

「保険料があがるという脅しは、保険会社の共謀である。脅して、なるべく保険請求をさせないようにするのだ。現在払っている保険料は、将来にわたっての事故の確率を予想したうえで決まっているもので、その予想が当たった(事故が起こった)からといって、保険料がすぐに上がるのは単なる搾取だ。」

 

確かに~。そうだよ。私みたいな人間が、息子の学校の駐車場で後方不注意で後ろの車にぶつかることは、すでに計算に入っていたはず。その計算に基づいて保険料が決まっているし、それに基づいて保険の払い出し金も準備されているわけじゃないですか。。だって、病気になって医療保険に入れないということはあっても、ずっと持っている医療保険の保険料が途中で上がるということはないものねえ。

 

保険料、上がるか上がらないか

・・ということでどうやら、つまるところは、保険料は上がる場合もあれば上がらない場合もある・・ということらしいです。上がるか上がらないかはどうやって決まるかというと・・・

 

保険請求の回数: 直近数年のうちに、複数の請求クレームが存在するのはバツ。

請求内容: 事故や修理の内容と、その絶対額。大きいのはもちろんバツ。

ドライビング履歴: 長い間、“セーフ・ドライバー”であった人が、小さな請求クレームをしたからといってすぐに保険料が上がることはないようです。

自分が悪いか: At-fault(自分の責任)かどうか。事故が自分の責任であれば、保険料が上がる可能性大。そうでなければ、上がらない場合も多い(保険会社によっては上がることもある)。しかしながら、No-fault State(ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルベニアなど)では、責任の所在に関わらず保険金の払い出しが行われます。そのため、相手の責任であっても自分の保険会社が支払いをすることになる場合が多く、そうなると自分の責任でなくても、保険料が上がる可能性が高いそう。

Accident forgivenessプログラム: 小さな請求額のクレームであれば、請求クレームをしても保険料が上がらず恩赦(?)に預かれるそうです。

 

どう決める?

ということで、じゃ、どうやって請求クレームをするかしないかを決めるのでしょう。自己負担してしまったほうがよい場合の、目安はこんなかんじ。

 

  • $1,000以下の損害は自分で払う。保険は、大きな損害の場合の砦と割り切り、細かいものは自分で損失を吸収する。
  • 相手がいない場合は自分で払う。つまり自滅型の場合。
  • 相手がいても傷害がない場合は自分で払うのもありかも。明らかに傷害がないのであれば、自己負担もありですが、どんなに小さくとも傷害があった場合は、保険会社にレポートをしておいたほうが逆に安全です。30日後に○○が痛くなったといって、後から訴訟問題になることもあるからです。その場合、保険会社に連絡がしていないと、保険会社によっては賠償責任の補償カバーが有効にならないということもあるかもしれません。
  • 過去数年間の間にすでに保険請求のクレームをしたことがあったり、あるいは交通違反がある場合は、今回の新たな請求が保険料を押し上げる可能性が高いようです。少々額が大きくなっても、自己負担するほうがよいかも。

 

専門家のアドバイス

いろいろ読んでみると、こんなアドバイスがありました。なるほど~、これは実行してみる価値があるかも。。。

上に書いたAccident Forgivenessというルールやプログラム(有料のこともあり)は、保険会社によって異なるそうで、ある保険会社は$500以下の請求クレームなら保険料は上がらないというルールであり、また他の保険会社はそれが$1,000であったりするそうです。そのうえ、請求クレームの記録が何年カウントに入るかについてもルールがあるそうです。それが3年だった場合には、、前に請求クレームをしたのが2年前であるなら、今回の請求クレームが保険料を上げる可能性が高いということです。反対に、前の請求クレームが3年以上前なら、今回はクレームを出してもセーフの場合が多いということです。

そしてこういうルールは、あらかじめ保険を契約したときに確認しておくとよいそうです。なぜなら、事故があってから、「これこれしかじかの事故をしてしまったのですが、請求クレームすると保険料が上がりますか」というような質問を保険エージェントにしたとしましょう。最終的に保険会社を通さず自己負担すると決め、正式な請求クレームは上げなかったとしても、保険会社によってはエージェントからの事故の報告を義務づけている場合もあるそうです。なので、事故になってから訊くのでなくて、あらかじめ訊いておくことがよいとのことです。

 

また、これは以前にもご紹介したことでもありますが、コリジョン・コンプリヘンシブのディダクタブルは、$250や$500でなく、最初から$1,000にしておくというのは得策かもしれません。ディダクタブルを低く設定しておいても、小さな損害であればどうせ保険会社に請求クレームしないというのであれば、高い保険料を払う理由がないからです。高いディダクタブルで保険料を浮かせて、その分で損害を自己負担できるだけのエマージェンシー・ファンド(非常時のたくわえ)を構築するというのが正しいアプローチのような気がします。

 

ところで私の場合・・・

私の場合は、すぐにおじさんに保険情報を渡してしまったので、もうその時点から保険会社には報告するつもりでした。たしかに、デントは大きかったけど一箇所だけ、先方の車もちょっと古そうなBuickだし、自分で払うから保険会社には言わないでとネゴはできたと思います。でもなんとなく、その場では、保険情報を渡すことが正しいことのように思われて。

結局、保険会社に電話したところ、相手へのライアビリティ(賠償責任)と私の車のコリジョン・ダメージ(車両損害)のディダクタブルを超えるコストが$1,000以上だと、保険料が上がるとのことでした。私のディダクタブルは$1,000で、私の車の損害はおそらくそれ以下で直ると思います。おじさんの車も、おそらく$1,000以内で直ると思います。そうすると、保険会社へのトータル・コストは$1,000以下ということになり保険料は上がらないようです。

そうすると、今回だけを見れば保険会社にクレーム請求したほうが、1)おじさんの修理代は保険会社が払う、2)保険料も上がらない・・のでよかったということになります。だけども、これは請求クレームあり1件として記録には残るわけで、また数年内に何か引き起こすと、その時点で保険料が上がることになるかも。

 

ま、ごちゃごちゃ言わず、おじさんの車にぶつけてしまったことを反省することにします。おじさん、ごめんなさい。

 

追記: 失敗でした。結局、$1,000以内で直るキズだと判断した私が甘く、おじさんんの車の修理は$1,000かかったのでした。これまで、California Good Driverというディスカウントを得ていたのですが、その資格を失い、保険料は次回から上がるようです。。みなさん、やっぱり小さなクレームはやめておきましょう。

 

8 comments

  1. 大変でしたね。でも、大きな事故でなくてよかったです。うちは、新車を購入後まだナンバープレートが届く前の時点で、スタンドで場所が開くのを待っていたときに、スタンドから出ようとした車にぶつけられました。後ろを見ないで急にバックしてきて(少し早いスピードで)、家の車の左先端から運転席のドア半分までを削るようにぶつかってきました。もちろん車のボディの色ははがれるし、パーツは曲がるし壊れるし。。。。主人も私も怒り心頭でした。100%相手の不注意です。うちの場合は、もちろん相手の保険会社に支払ってもらいましたが、購入して5日くらいしか経ってない車だったので、「Repair」ではなく「Replace」を希望することを伝えました。相手の保険会社も了承してくれたので、よかったのですが、金額は$2500くらいかかってました。相手の方の保険料、だいぶ値上がりしただろうと思います。

    1. そ、それは、大ショックですね。。replaceって、車ごとじゃなくて、ドアだけですか?想像しただけで、お気持ち容易にお察しします。そうだ、わたしもあのおじさんに「ごめんなさい」カードでも送ろう!本当に不注意、ごめんなさい・・ですよ。前回、私の車に後方不注意でぶつかってきた人にたまたま会って(それでお知り合いになっちゃいまして)、「○○さん、○○さんがぶつかって直してもらったバンパーを、今度は私がまたぶつけちゃいました」といって笑いあったのですが、ぶつかられたおじさんはいい迷惑だものね~。

  2. ほんと、事故って突然起こりますよね。私も1回やっちゃったことがあり、苦い思い出です。でも、それ以降、EXTRA CAREFUL になりました。ま、経験全て人生の糧、ってところでしょうか。

    私の夫がまだ独身で若かった時に、コンッってバンパーにぶつかっただけで(傷も見えない)、相手がすごく怒っていて、警察を呼ばれたことがありました。警察を呼ばれちゃったら、減点、罰金ですものね。多分私の夫が若かったこともあり、相手は夫をあまり信用出来なかったんでしょう。主さんの機敏な行動は相手の気分を和らげたのではないでしょうか。

    1. hapinessさん、わたしも一回ぶつけると1年くらいはExtra Carefulで、2年目はStandard Careful、3年目でShould be more Careful…で3年ごとに1回くらいぶつけています。大きな事故はないけども、この注意散漫が(年をとるとともによくなるとは思われないので)もっと自分を戒めないと!

  3. そんなこと、運転がへた私にはいつでもありそうです。
    うちはトータルしてしまったこともありますけれど、保険に払ってもらってます。
    今考えると、2000ドルの中古に年間2000ドル(市内路駐)の保険がかかるボストンって一体。。。
    今は郊外なので、1000ドルくらいですけれど。

    1. ひええ、それって1台でですか???このあたりを見てても思いますけど、自分の車はピカピカのレクサスでなかったとしても、周りにレクサス、BMW、ベンツがうようよいるところだと、保険ってあがるんでしょうね。ぶつけたら高いもん。。。

  4. 免許取りたての息子が、数年前に一人で運転中にハイウエイでスピンして車を大破させたのに怪我一つなかった時には思わず神様に感謝してしまいました。一つ間違えば後続車を巻き込んで大事故の可能性もあったのに、取りあえず自分の車(私の車でしたが)だけですんだ事と、それ以後、彼は安全運転を心がけるようになった事です。
    私も数年前に私の不注意でぶつけた時には落ち込みました。。。歳と共に反射神経が鈍っているのかと思うと車の運転をしなくて良い、交通の便が良い所に引っ越した方が良いのかもと考えたりします。

    1. Cranberryさん、それは本当に不幸中の大きな幸いですね!しかもその事故は、息子さんにとって、親のうるさい(?)忠告の一万個分くらいの効力があるでしょう。実は、主人と私もまだ学生時代に、親の車でスピン(というかフリップですね、上と下が反対になりました)して、廃車にしました。でも後ろからぶつかられなかったので、大事故になりませんでした。しかも二人ともまったく無傷。当時、まだ携帯電話というものがありませんで、主人(そのときは結婚してなかったけど)と私は、上下反対になった車のドアをあけて外にでて、近くの公衆電話まで歩いていき親に電話して戻ってきたときには、ものすごい人だかりで、まわりの人が「大丈夫か、大丈夫か」とさわいでいるので、まさか「私たちが乗ってました」とはいえず、人だかりと一緒になって見ていました・・・若いころって、なんいうか・・怖いもの知らずでしたね~。。

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