クレジットスコアの改善と維持 - クレジットスコアを確認して、高くする

Last Updated on 2023年2月6日 by admin

アメリカで暮らす限り、クレジットスコアを維持することは非常に重要なことです。大きな買い物をするときのローンからアパートの契約まで、わたしたちのパーソナル・ファイナンスの様々な側面で、クレジットスコアが使われているのです。ではいったいクレジットスコアはどのように決まるのでしょうか?

十分な収入があり、借金なしの生活で、銀行には大きな預貯金のある人でも、クレジットスコアはとても低いということがありえるのをご存知ですか?スコアに考慮される要素について知り、それを踏まえて日々の生活をおくることはとても大切なことだと思います。

クレジットヒストリーが基本

クレジットスコアはクレジットヒストリーから計算される

クレジットヒストリーというのは、私たちのクレジット活動(借りて、返す)の履歴です。その人が、どんなローンを借りていて、ちゃんと決められた額を予定通り返しているか、どんなクレジットカードも持っていて毎月いくらの残高があり、返済状況はどうかなどについて、細かな報告がされているものです。この履歴情報をもとに、クレジットの成績を数値化したのがクレジットスコアです。

クレジットヒストリーのチェックとメンテ

クレジットスコアを上げたいと思えば、その大元となるクレジットヒストリーを作っていくことが必要です。このクレジットヒストリー、アメリカではEquifax、Experian、TransUnionという主要3社が収集維持を行ています。ところが、この情報収集の維持において、間違いが起こることもあります。ただの間違いならばまだいいものの、悪質な詐欺によって誰かが自分に成りすましてローンを借りていて返済が大きく滞っていたなどというようなケースもありえます。そんな場合は、いやがおうにもクレジットスコアは悪くなります。

自分のクレジットヒストリーをチェックする

なので、定期的にクレジットヒストリー(クレジットレポートと呼ばれたりします)の内容をチェックするということが肝要です。法律で、わたしたちには自分のクレジットヒストリーを無料でチェックできる権利があります。上記のEquifax、Experian、TransUnion 3社から、1社ごと1年につき1回無料チェックができます。各社それぞれ独自で情報収集を行っているので、3社すべての情報をチェックすることが必要です。

無料サービスの利用は、下記のサイトから行うことができます。似たような名前で有料サービスをしている第三者ビジネスもあるので、気を付けてください。もしご不安なら、Federal Trade Commission(連邦取引委員会)のページから、Free Credit Reportのリンク(下と同じ)に行かれるのが確実です。

 AnnualCreditReport.com

チェックの頻度

Equifax、Experian、TransUnion 3社から、1社・1年につき1回無料でレポートがもらえるわけですが、チェックのタイミングはどうしましょうか?

もしもあなたが、車や家など大きな買い物をするので、すべての会社において間違いがないかをすぐに確認したいということであれば、3社同時にレポートを依頼するのもよいと思います。一方で、とくに大きな買い物は今のところないので、恒常的にチェックをしていきたいということであれば、4か月ごとに異なる1社からのクレジットヒストリーを確認するというのがよいと思います。

もしも間違いがあったら

もしもクレジットヒストリーに間違いがあったら、どうしましょうか?

この場合は、間違いがある会社に対してDispute(異議申し立て)をすることになります。それぞれ、下記のページからオンラインでDisputeができます。

Equifax Dispute

TransUnion Dispute

Experian Dispute

なお、自分のクレジットヒストリーを他の人が見ることができないように、Freeze(凍結)してしまうという手法もあります。Freezeすれば悪質な詐欺の確率を大きく下げられます。とはいえ、定期的なチェックは行ったほうがよいかと思います。

クレジットスコアはいろいろある

2つの主要スコア

いくつかのバリエーションのうち、アメリカでよく使われているのはFICOスコアとVantageScoreの二つです。FICOスコアのほうが歴史が長く、使われている頻度も高いです。どちらのスコアも300から850までの範囲でスコアが振られます。スコアの成績の段階が、5グループに分けられています。一般的には、モーゲージローンがおりる基準としては、Good/Fair以上のクレジットスコアが必要と言われています。

自分のスコアをチェックしてみる

無料のクレジットヒストリーを入手しても、クレジットスコアは含まれていません。クレジットスコアは別に調べる必要があります。

最近ではクレジットカードや銀行で口座を持っていると、その付帯サービスとしてクレジットスコアをチェックできることが多くなりました。マンスリーステイトメントにスコアの表示があったり、あるいはオンラインでチェックできるようなしくみが提供されています。

また、もしクレジットモニタリングなどのサービスを使っておられるなら、そこでもクレジットスコアが確認できる場合もあります。昨今は個人情報漏洩事件が増えていますが、そのような事件に巻き込まれた会社が、被害を受けたカスタマーに対してクレジットの無料モニタリングサービスを提供するケースも多いです。クレジットスコアが確認できるか調べてみましょう。

上のどれもない場合、無料クレジットスコアを提供している、第三者サイト(Credit Karma や Credit Sesamiなど)を利用することもできます。第三者サイトの利用はセキュリティ上不安があるというのであれば、Equifax、TransUnion、Experianから直接、有料でクレジットスコアをチェックすることもできます。

家や車など大きな買い物をするのでローンを組む予定がある場合には、あらかじめのクレジットスコアのcチェックが肝要です。反対にそういう予定がなければ、スコアの上下をいつもいつもチェックしていなければならないものではありません。責任をもって返済していれば、スコアは多少の上下はありながらも自ずと維持されていくものだからです。

目的によって異なるスコア

ある人が自分のクレジットスコアをチェックしたとして、それが700だったとしましょう。その人が車を買うので、ローンを申請したとしましょう。自動車ローンを発行する金融機関は、その人のクレジットスコアをチェックします。さて、そのスコアは700でしょうか?

答えはかなりの確実でNOです。

まずは、クレジット情報のソースが、Equifax、TransUnion、Experianという3社で多少相違しているかもしれないので、どのソースを使うかによって違うかもしれません。また、クレジットスコアにも、FICOとVantageScoreという2種類があることも関与しています。そして、そのうえ自動車ローン会社は、自分たちのビジネスモデルに合うようにスコアの計算をカスタマイズしているかもしれないということもあります。それぞれクレジットスコアにアクセスして顧客を判断する会社は、自分のビジネスにとっての顧客の信用度を正確に測るために、一般的なクレジットスコアの計算ではなく、独自の計算方法を使うことがあるのです。

よって、自分のスコアをいちいちチェックして上がった下がったと一喜一憂したり、スコアを上げるために細かい施策を練ることは、あまり意味がない場合も多いです。あくまで、適度なローンやクレジットカードを持ち、責任ある借り方をし、責任ある返済をすること、そしてこれを繰り返していくことが基本です。

とはいえ、クレジットスコアがどう決まるかについての大枠での理解は意味があると思うので、以下にまとめてみましょう。

クレジットスコアを決める要素

クレジットスコアを決める要素には大きく5つあります。要素は、FICOスコアとVantageScoreで微妙に違います。ここではFICOスコアにフォーカスしてみます。5つの要素は、支払い履歴、借り入れ残高、クレジット履歴、借り入れの種類、新規のクレジットアカウントです。下でひとつずつ説明していきますが、項目名のあとにあるカッコ内にあるパーセンテージば、での、全体における考慮割合の目安です。

要素1:支払い履歴(35%)

遅延なく支払いをしているか、延滞がある場合はどのくらいの期間の遅延か、延滞の金額はいくらかなどの成績は、クレジットスコアの35%を決めるとされています。

遅延ない支払いは基本の基本

期限までにきちんと支払っているアカウントが十分な数あることは、よいクレジットスコアをキープするための基本です。これは「大前提」であって、きちんと支払いをするからといって現在のスコアが劇的に上がるというものではなく、きちんと支払わなければそもそもよいスコアは望めないという位置づけのものです。良い支払い履歴は良いクレジットスコアのための必要条件です。

クレジットカードは3枚ほど

3枚のクレジットカード(ローンをひとつと数えてもよし)を持ち、そのすべてで優秀な支払い履歴をつくることがよいクレジットスコアへの近道とされています。借金がなくいつも現金で支払うことは、きちんとお金を管理しているということにはなるかもしれませんが、クレジットヒストリーをつくるという面からいうと全く役に立ちません。クレジットとはつまるところ、「お金を借りる」あるいは「ツケで買う」ということですから、いくら現金ベースで家計をきちんとやりくりしていても「借りたお金やツケをきちんと返す」スキルがあることの証明にはならないのです。

一回の支払い遅延がかなりの痛手

よい支払い履歴だけでは、すぐにすばらしいクレジットスコアができるわけではありませんが、反対にちょっと支払いで失敗するとすぐにクレジットスコアは下がります。一回の遅れで15から40ポイント、もし複数アカウント同時に支払いをミスすると150ポイントも下がる可能性があるようです。同じ一回だけの遅れでも、何年も前のものより最近のもののほうがより重篤な影響があります。また、一回の遅れは、クレジットスコアが悪い人より良い人のほうに対し、より重大な影響があるようです。つまり、スコアが800の人が一回延滞すると、スコアが650の人より、より大きくスコアを下げるとのことです

ただし、1回だけのアクシデント的な滞納なら、ある程度オンラインの支払いを続けることで比較的早く影響が消えるはずです。それほど悲観的になることはありません。

複数回の支払い遅延は、加速度的にスコアを下げる

二回目の遅延は一回目の遅延よりもっとクレジットスコアを下げ、三回目の遅延は二回目の遅延よりもっとスコアを下げます。つまり、遅延が重なると加速度的にスコアは下がっていくことになります。通常、支払い履歴はクレジットスコアの35%を決める要素ですが、重複延滞の場合は、それより大きな比重でクレジットスコアの決定に影響するようです。もし支払いが遅れているものがあれば、一番古い債務から返済するのではなく、もっとも最近のものから返済していくことが、スコアを改善する最善策のようです。

責任ある範囲の利用をするとともに、自動支払いの設定をしておくのが賢明です。

自己破産以外にも怖いものあり

裁判所の支払い命令(債権者からの申し出で裁判所があなたに支払いを命じること)やコレクション・アカウント状態(あなたが一定期間<通常90日以上>滞納したので、債権者があなたのアカウントを“collection”ステータスに指定すること)も、自己破産と同様にクレジットスコアには大きな悪影響があるようです。自己破産をしても、その後数年間きちんと責任ある支払い履歴をつくればスコアがだんだんと改善されるのに比べ、支払い命令やコレクション・アカウント状態は、たとえ支払いがされた後でもかなり長い間ヒストリーに残るとのことなので、可能な限りこれらを避けることです。

要素2:借り入れ残高(30%)

いくら借り入れることが許されていて、実際いくら借り入れているかがクレジットスコアの30%を決めるとされています。

一番いけなのは、「リボ払いの情報なし」

リボルビングのクレジット限度額の設定があって(クレジットカードやモーゲージ、自動車ローンなどのように、月を越えて借入することができる口座があって・・という意味です)、その限度内で余裕をもって借り入れをし、責任をもって返済をしているというのが、クレジットスコア構築上の理想です。各個人に許されたクレジットの限度内で、自分の支払い能力に見合う借り入れを計画的にマネージできているかが判断されます。

ローンやクレジットカードを全く使わないというのも、一つの生き方ではあります。ただ、リボルビングアカウントを一切持っていない、あるいは全く使わないというのでは、その能力の判断のしようがありません。その意味で、いくらその人の現金ベースでのマネージ能力があっても、クレジットスコアには全く反映されないことになります。クレジットアカウントを持つこと、それを定期的に適度に使うこと、それをきちんと支払うことが必要なのです。

借金できる額に対しての借金している額がミソ

クレジットカードのクレジット限度額は「借金できる額」です。クレジットカードのバランス(残高)は「借金している額」です。たくさん「借金できる」のに、少ししか「借金していない」状態が、クレジットスコアを上げるにはベスト(繰り返しますが、借金が全くないのはダメです)。

借金している額÷借金できる額 の比率(以下、利用比率と呼ぶ)をできれば、39%以下に保つ、さらにもし可能なら19%以下に保つことがプラスのようです。クレジットカード会社から「あなたのクレジット限度額が上がりました」と手紙がくることがありますね。「どうせこんなに使わないのに」と思われることもあるかもしれませんが、クレジットスコア上はとても大切なものなのです。限度額はどんどん上げる、残高はどんどん下げるのがミソとなります。

一枚一枚のクレジットカードの残高に気をつけましょう

3枚クレジットカードを持っていて、クレジット限度額の合計は$20,000だとしましょう。3枚のクレジット・カードの合計バランスは$4,000だとすると、利用比率は20%($4,000÷$20,000)であり、なかなかいい成績ですね。

ところが、この$4,000のすべてがカードAで支払われていて、カードBとCには残高なしだったとしましょう。カードAの限度額が$5,000だったとすると、このカードの利用比率は80%($4,000÷$5,000)です。この数字は好ましいものではありません。スコアの計算では、一番バランスの多いアカウントの利用比率をとくに重視するとのことなので、ひとつのカードを集中的に使うのはよくないようです。個々のアカウントの利用比率と、すべてのアカウント合計の利用比率の両方が吟味されわけです。全体的な利用比率を低く保ちつつ、カードの利用はある程度分散させ、一枚に集中させないことがコツです。

ただし、ある程度クレジットヒストリーができスコアが安定してきたら、メインカードとサブカードを分けることは悪くないと思います。ポイントやキャッシュバックのよいメインカードを主に使い、他をサブで使うというのはよくあるやり方です。利用を分散させるというのは、あくまでクレジットスコアを上げることに注力したい期間において有効です。

モーゲージやオートローンも利用比率が低いほうがよい

モーゲージやオートローンの場合は、「現在の残高÷当初借り入れた額」という計算で利用比率を計算するようです。どちらも、当初の借り入れ額に対して残高が39%以下のレベルだと、クレジットスコア計算上は有利なようです。

ただし、こちらはクレジットカードのアカウントに比べて短期的に操作する余地が少ないですね。いきなり残高を39%レベルまで返済することは困難でしょう。無理せず、まずはクレジットアカウントのほうから利用比率をマネージしていくといいでしょう。

要素3:クレジット履歴(15%)

クレジットスコアが計算されるためには、クレジット活動の歴史/履歴が必要です。開いてから6ヶ月以上経っているアカウントをひとつは持っていることと、過去6ヶ月にアクティビティがあるアカウントがひとつはあることが最低限の条件です。そしてこのヒストリーはもちろん長ければ長いほど、クレジットスコアには好影響です。クレジットヒストリーはクレジットスコアの15%を決めるとされています。

何年も持っているクレジットカードは宝

すべてのアカウントの平均保持年数と、もっとも長く持っているアカウントの年数との両方が考慮されます。何年ももっているカードは、平均保持年数も引き上げますし、その上最も長くもっているアカウントとしてもカウントされるわけですので宝です。新しいカードをつくったから、もう古いのはクローズしようと安易に考えることは要注意です。

通常、古いアカウントはそれなりにクレジット限度額も多いでしょうから、古いアカウントを安易にクローズすると、保持年数が下がるうえに、限度額も下がり、結果的にクレジット利用比率が大幅に上がることにもなりかねず、ダブルパンチを食らう可能性があります。大きな買い物の前は安易にクレジットカードはクローズしないことです。いったんクローズしてしまったアカウントを再度オープンすることが可能な場合もあるそうですので、該当する方はカード会社に連絡してみるとよいでしょう。

持っているだけでなく使うことも大事

アカウントの保持年数だけでなく、アカウントの利用の履歴も使われます。最近のカードのアクティビティがクレジットスコアには好影響です。持っているカードを適度に使い続けることが、クレジットヒストリーを確かにします。

要素4:借り入れの種類(10%)

どのような借り入れの仕方をしているか、どういう会社から借り入れているかなど、クレジットや借金の種類の情報もクレジットスコアの計算に使われます。時と場合によって適切な借金の仕方を選び、各種の借金を賢く使い分ける能力があるかを判断されます。この要素は、クレジットスコアの10%を決めるとされています。

 いろいろな種類の借金を持つ

一番いいのは、担保付の借金(家を担保にしたモーゲージや車を担保にした自動車ローンなど)と担保なしの借金(クレジットカードやリボアカウントなど)のどれもまんべんなく持つことです。クレジットカードを数枚、モーゲージか自動車ローンの少なくともどちらかひとつを持つのが理想のようです。クレジットスコアを上げたいのであれば、たとえ車を現金で買うことができてもあえてローンを組むのも考慮に足ります。いろいろなタイプの借り入れをしているということは、適切な借り入れをする能力があること、適切な使い分けができることの証明なのです。

「よい」会社から借金をする

借金の種類だけでなく、どんな会社から借金をしているかということも考慮されます。優秀なクレジットを持っている人は、通常よい条件のローンやカードを得る資格がありますから、自ずと「よい」会社の「よい」プログラムから借り入れをします。クレジットが悪い人は、そのような「よい」プログラムを使う資格が与えられないので、自ずとあまり「よくない」会社のプログラムを使うことになります。こういうわけで、その人の選択した会社やプログラムも、その人のクレジットの成績を物語るわけです。

銀行の発行するクレジットカードやローン、車を買う場合ならメーカーからのオートローンなどは「よい」会社のプログラムと判断されるようです。これに対し、ディーラーファイナンシングやストアファイナンシング(家電店や家具店などの)は、それに劣るものと判断されることが多いようです。

たとえば、”6 month interest free”とか、“no payments for 12 months”などというようなキャッチで店頭で宣伝しているローンを見かけることがありますね。ディーラーやストアの発行するローンです。これらは、銀行や車メーカーが直接発行するローンに比べ、クレジットスコアがある程度悪くても組めるものも多いです。そのうえ、利子や手数料も高く条件の悪いものであることがしばしばです。これらの「あまりよくない」会社のプログラムを選ぶと、「よいプログラムを使うことができないから選択した」、あるいは「(たとえ「よい」プログラムを使うことができたとしても)借り入れに対して賢くない選択をした」と判断され、クレジットスコアには悪影響があります。

要素5:新規のクレジット・アカウント(10%)

新しいアカウントを開こうとすること、また実際開いたことの情報は、クレジットスコアの計算に含まれ、10%を決めるとされています。

 不要なインクワイアリを許さない

新しいクレジットカード、ローンを申し込むと、申し込みを受けた会社は、あなたのクレジットの成績を確認するため、クレジットレポート会社にインクワイアリをします。このインクワイアリは、一回で数ポイントから数十ポイント分、クレジットスコアを下げます。クレジットヒストリーが長い人より短い人が、また支払い成績のよい人よりそうでない人のほうが、より大きなポイント低下を見るそうです。さらにいくつも重なってインクワイアリがされると、二回目は一回目よりもシビアに、三回目は二回目よりもシビアにスコアが下がるとのことです。

短期間の間に複数のインクワイアリがあることは、支払い困難者の確率が高い(借金の支払いを回し続けるため、新しいアカウントを開き続ける必要がある)とのことから、クレジットスコアを大きく引き下げるようです。

ソフトとハードの差を知る

インクワイアリにはソフトインクワイアリ(soft pullとも呼ばれる)とハードインクワイアリ( hard pullとも呼ばれる)があります。ソフトインクワイアリは、クレジットスコアには影響がないので、心配する必要がありません。ソフトイクワイアリの例は:

クレジットやローンへのpre-qualificationのためのインクワイアリ

家やアパートを借りる場合の大家さんによるインクワイアリ

保険会社によるインクワイアリ

雇用主によるインクワイアリ

借金回収のためのインクワイアリ

クレジット・モニター・サービスによるインクワイアリや自分でするクレジットレポートチェック

何かお金や信用に関することでアクションをとる場合、インクワイアリをされる可能性があると思ったら、”Are you going to perform a soft pull or a hard pull?”と確認してみるとよいでしょう。”hard”という答えだったら、どうしても必要出ない限りやめてもらうか、絶対必要になるまで(たとえば、ローンなどを必ず組むと決めるまで)待ってもらうほうがいいでしょう。

インクワイアリは計画的に許す

ソフトインクワイアリは、上述のように心配する必要はありません。ハードインクワイアリについては、不要なものは極力避けるのがいいです。とはいえ、必要なインクワイアリはしなければならないものです。必要なインクワイアリを許す場合は、できるだけクレジットスコアに悪影響のないように計画的に許すことが必要です。

家を買うのでモーゲージの見積もりをとりたいとき、車を買うのでオートローンを探しているとき、インクワイリを恐れて一社にしかコンタクトをしないというのは絶対いけません。最適なローンを探し、一番よい条件のローンを選ぶことは、「借り入れの種類」のところにも書いたとおり重要なことです。

FICOクレジットスコアの計算には、14日間の間の複数のインクワイアリは、ひとつのインクワイアリとしてカウントされるというしくみがあります。競合見積もりを取る場合は、14日以内にまとめて行うのが賢いやりかたです。

本当に必要なアカウントだけを開く

現在持っているクレジットカードやローンのアカウントの数に比して、新しいアカウントの割合が高くなるほど、クレジットスコアは下がります。複数のアカウントを持っていて、そのどれもが何年もたった古いアカウントであることが、クレジットスコア上は有利です。要りもしないクレジットカードを安易につくると、日の浅いアカウントがひとつ増えることになりますから、その分だけスコアが下がります。この影響は、たくさん古いアカウントを持っている人より全体的に日の浅いアカウントの多い人に対するほうがシビアです。ただし、アカウントは開かねば履歴もできないしクレジット限度額も増えませんから、必要なアカウントはタイミングを見計らった上で恐れず開く必要があります。

以上、クレジットスコアを決める要素についてご紹介しました。こう見てみると、5つの要素が相互に関係しあっているのが分かりますね。あんまり考えすぎると、いったいどうしたらいいのかわからなくなってしまうかもしれません。実際、クレジットスコアを上げるのに躍起になって、生活のためのクレジットスコアなのか、クレジットスコアのための生活なのかわからなくなっているような人も見かけます。

クレジットスコアは単なるツールであって、目的ではないわけですから、することだけはするが、あとはとらわれすぎないという姿勢が大切なような気がします。自分に本当に必要なものを見極めること、必要な借金は自信を持ってすること、質のよい借金を選ぶこと、借りたものはきちんと約束どおり返すことを心がけて暮らしていれば、自ずと良いクレジットスコアはついてくるはずです。

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4 comments

  1. こんにちは。
    モーゲージを払い終わったり、車のローンを払い終わるとガクンとクレジットスコアが下がると聞きました。対策は、ありますか?

    1. ある程度負債があって、それをコンスタントに返済することがスコアづくりには必須ですが、負債を完済するとがくんとスコアが下がるというのは存じ上げません。たしかに、10ポイント程度下がるとは聞いたことがありますが。どうしても気になれば、クレジットカードのクレジット限度額を上げたりである程度カバーできるかもしれません。

  2. 私の友達はセールス期間(今カードを作ったらポイントが2倍、など)にカードを作り、短期間で解約する、と言ってましたがそれはクレジットスコアが下がる要因になりますか?

    1. どうでしょう。微妙です。クレジットチェックでインクワイアリが入るのでスコアが少し下がり、それでももらえるクレジット限度額によってはかえってスコアが上がるかもしれません。ただし、それを繰り返せば各アカウントの履歴が短くなるのでスコアが下がるでしょう。いろいろなコンビネーションなので、微妙です。

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