うちの、とってもお金持ちの大家さんのこと・・・

私はうちの大家さんが大好きです。前々から、いい人だなぁ~と思っていましたけれど、昨日またそれを確信しました。うちの大家さんは中国人の、そうですねえ、もうかなりいい年のおばさんです。結婚されていてご夫婦なのですが、私たちの借りている家の名義は奥さんのほうだけになっていて、レントや家まわりのマネジメントはすべて奥さんがやっています。

 

すごいお金持ちなんです

このお二人、えらいお金持ちです。私たちの借りている家も2007年の不動産がピークのときに、ものすごい額を出して買ったものです。しかも、彼らの持っている不動産は私たちの住む家だけではありません。他にも同じような一軒家を何軒も持っている上、商用の土地も買ってディベロップしたと聞いています。そればかりか、ご主人は中国との輸出入会社も経営しているようで、よく中国とカリフォルニアを行き来しています。とにかく、とにかく、お金持ちなんです。

でも、うちの大家さん、お金持ちだからってキンキンぴかぴかしたところはぜんぜんないんです。とても聡明で物腰のやわらかい魅力的な女性です。言うことは言うけれど、おだやかで謙遜な人というかんじ。ちょっと前のブログに、このあたりの不動産マーケットで、お金を持っている中国人のキャッシュバイヤーについてのコメントをいただきましたが、まさにうちの大家さんはキャッシュバイヤーだったかもしれませんけども、でも札束もってギラギラしたかんじはぜんぜんない人なのです。なんだか中国三千年の歴史を思わせるような人とでもいいましょうか。

 

やれることは自分で・・・

昨日、夕飯をつくるのでキッチンに立っていたたら、誰か庭に入ってきました。手を振って近づいてくるのは、そう、大家さんでした。ご主人も一緒。いったい何かと思いきや、「裏庭の木々が元気がないので、コンポストをまきに来ましたよ」とのこと。ふたりで日よけの帽子をかぶり、車の荷台からコンポストを取り出して庭に運んでは木々の根元に振りかけています。

私はお花は大好きなのに、植物の世話はどうも苦手で、こういう細やかな世話のできる人にはそれだけであこがれてしまうのですが、2月の寒くなりかけた夕方、日よけの帽子をかぶってスコップを片手にやってくるこのご夫婦がなんだかとてもまぶしいものに思えました。お金はありますからね、人を雇おうとすれば簡単なものですよ。だいたい、庭師さんは毎週雇って来てもらっているわけだし。でも、自分でできることだからやりましょう・・・と思ってお二人で来てくれたのでしょう。二人を見ていて、「よぉ~し、私もいつかあれくらいお金持ちになっても、ああいうふうに謙虚でいよう!」と思ったものです。ま、それは取り越し苦労ですけども。

 

ケチではない・・・

この大家さん、それでいてケチではないのです。我が家のレンタル契約には、「家まわりのものの修理は、一回につき$75までは借り手が払い、それ以上は大家が払う」と明記されていますが、私たちは一度も修理にお金を払ったことがありません。私がにんじんの皮をつめすぎて詰まらせたディスポーザーでさえ、大家さんが払ってくれました。

いつも、問題があると電話するように指定されているハンディマンがいるのですが、その人に直接連絡するとすぐに来てくれて修理だけして帰っていきます。大家さんの持っているすべての家の修理や維持はこのハンディマンがやっているようです。気のいいメキシコ人のおじさんで、ちょちょっつと直していきます。そして、一ヶ月の労働に対して大家さんに一括請求するようです。

大家さんは中国に行くことも多いのですが、私が何か問題があって連絡したとき南たまたまカリフォルニアにいれば、このハンディマンと一緒によく来てくれます。問題を自分の目で見て、ハンディマンに指示もします。ハンディマンとは長いつきあいらしく信頼関係ができているようにお見受けしますが、可能な限り自分の目でも確認するというスタンスで、それもえらいと思います。そんなこんなして、借り手の私たちがどういうふうに家を使っているか、私たちがどんな人間かも見ていくのでしょう。

 

こういう姿を見て、こういう信頼ができてくると、「ああ、この大家さんのお家だから、ちゃんときれいに住まなくっちゃ」という気にもなります。こういう人たちだから、お金持ちになれたのかもな~とも思いました。

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6 comments

  1. 素敵な人たちですね。
    大家さんの中には、高学歴や裕福なエリアは、細かいことに文句を言うテナントが多いから嫌だという人もいますが、CFが良くても、テナントの質が悪くてトラブルが絶えないようなエリアに買うよりも、ちゃんとした人同士でやり取りできる方が、いいような気がしてきました。

    契約書や法律外の、ちょっとした心遣いで物事がうまくいくってのは、やっとわかってきました。
    この辺、アメリカ人は欠けている人多いですよね。。。

    1. Cheeさん、昨日はこの大家さん、裏庭に植えるつつじの木を4株もって現れました。ふと思ったのだけど、こんなに頻繁に裏庭の手入れをしはじめるって、もしかしたらこの家売りに出すつもりなのかしら・・・?うちのダンナはのん気なので、「花まで植えてくれるなんて、うれしいなあ」などと言っていましたが、どうしよう「出て行ってください」って言われたら・・ でも、あの大家さんですから、無理なことは言わないとは思うのですけど・・・ 

  2. は!
    もしかしたらそうかもしれませんね!
    家の購買能力のあるテナントさんだと、大家さんの立場からしたらヒヤヒヤなのかもしれません。
    寒い地域だと、この時期までに売りに出ていなければ、今年は売らないのかな?って思いますけれど、LAだとその辺も違いますよね。。。

  3. 私の知り合いの中国人も不動産を沢山持っていて大家もやっています。やはり、かなりのお金持ちだと思うのですが、良く働き普段の身なりを見れば誰もそんな事想像出来ません。でも経済的にゆとりがあると気持ちの上でも余裕があるのか、とても温和で面倒見が良いです。本当に人は外見で判断してはいけませんね。

    1. そうですか、そうなんですね。「中国人キャッシュバイヤー」などと、前のブログには(ひがみ半分で?)批判的に書いてしまいましたが、さすが中国四千年(五千だっけ?)の歴史ですから、お金持ちだけど成金ではない、孔子や孟子を思わせるような人もいらっしゃるのですね~。

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