年末のマネー作戦!その1 – 税金対策ともろもろの13項目

Last Updated on 2013年1月7日 by admin

サンクスギビングが終わり、街はすっかりクリスマス色。ついこの前、新しいスクール・イヤーが始まったかと思っていたら、もう師走ですよ!師走が終われば、2013年。1月、2月、3月もまたたく間に過ぎたら、4月はタックス・リターンの締め切りですね!鬼に笑われるといけないので、来年のことはさておき、何はともあれ2012年が終わるまえに、何かやっておけることはないのか!ファイナンシャル・プランイング年末バージョンで~す。12項目のうち今回は1から7までのご紹介。

 

1.401(k)とIRAへ追加で積み立てる

401(k) の年間積み立て額が年間限度額($17,000。50歳以上なら$22,500)まで達しておらず、かつ、ちょっとばかりお金に余裕がある場合、年内に追加で積み立てるのはどうでしょう。401(k)の積み立ては簡単に増やせる場合が多いので(まだ手続きが間に合えばですが)、老後の準備強化+節税作戦(2012年の控除額を増やせます)のダブル効果が期待できます。

同様にTraditional IRAも、年間限度額($5,000。50歳以上なら$6,000)まで積み立てを追加すると控除額を増やせます。こちらはちょっと余裕があって、2013年の4月15日までに積み立ててれば、2012年度の控除に数えることができます。401(k)は給与天引きの手続きが必要ですが、IRAのほうは単にお金を入金するだけなのでより簡単に迅速にできるはずです。ただし、最近はこれから上昇し続けると思われる税率を考え合わせると、Traditional IRAよりRoth IRAのほうが長期的にみて好ましい場合もあります。ご自分のケースで判断ください。

 

2.チャリティに寄付する

日本では東日本大震災の被害からの復興が未だ続いています。ここアメリカでは、トルネード、ハリケーンの被害もありました。自然災害でなくとも、経済的に苦しい立場にあり、暖かい新年が迎えられないような方々もいらっしゃいます。年末のお金での寄付はもちろんのこと、役に立ちそうな衣類や家庭用品を、きちんと整理して気持ちよく寄付したいものですね。

12月末までに寄付したものは、2012年度の控除が受けられます(Itemized Deductionを選んだ場合です)。衣類や家庭用品の場合、“good used condition”かそれ以上の状態のものが対象になります。H&R Block のDeductionPro やTurboTaxの ItsDeductibleなどのソフトを使うと、寄付する物の種類や状態に応じて適正価格を決め、控除額を割り出すのが簡単になります。

控除額が$500以上になるようなものは、価値の査定証書があれば、”good used condition”である必要はありません。たとえば家具や電気製品などを寄付する場合です。

 

3.医療費を支払う

2012年までは、Adjusted Gross Income(AGI :総収入からIRAやHASへの積み立て、Student Loanの利子など、決められた項目を差し引いて求められる、調整後の総収入のこと)の7.5%を越える医療費について、控除の対象となります。

たとえば、AGIが$80,000で、医療費が$7,000かかった場合であれば、$7,000-$80,000×0.075=$1,000が医療費控除の対象となります。2013年には、65歳以下のほとんどの人を対象に、この7.5%の最低限度が10%に引き上げられる予定です(夫婦のうちひとりでも65歳以上であれば、7.5%の最低限度がそのまま、2016年まで有効)。前述のAGIが$80,000であれば、$80,000x0.10=$8,000以上の医療費がなければ控除はゼロということです。

もし、今年の医療費の総額がAGIの7.5%に近い額であり、12月中に受けることができる医療措置や購入できる医療品があるのなら、敢えてまとめて出費し7.5%を達成します。まとめて年内に支払うことで、来年度より控除対象額を達成するのが簡単な2012年に、できるだけ控除を受けます。歯科関係のサービス、日帰り手術、CTスキャンや大腸がん検診など、今からでも計画できるものがあるかもしれませんね。

 

4.FSAの残高を使い切る

医療費、扶養者のケア、交通費などのために開設したFSA(Flexible Spending Account)をお持ちの方は、残高を期限までに使い切りましょう。期限は2012年内という場合もありますし、2013年の3月、あるいは4月あたりまで延長されている場合もあります。いずれにせよ、期限までにクレームしなかった残高はそのまま没収されてしまいます。今のうちに、1) 残高をチェックし、残高がある場合には、2) 利用期限をチェックし、3) クレーム提出期限をチェックし、4) 利用対象となる費用の種類をチェックすることで、期限内に使い切るようにします。

 

5.医療保険を最大限に使う

医療保険でDeductibleやOut-of-pocket maximumの設定がある保険の場合、医療費の拠出をできるだけ一年のうちにまとめるとよいです。歯科関係のサービス、日帰り手術、CTスキャンや大腸がん検診など、タイミングを計画することができるような医療措置などは、一年のうちにまとめると、DeductibleやOut-of-pocket maximumを達成しやすくなります。ずっと飲んでいる薬がある場合も、まとめてオーダーします。

いったん、Deductibleを達成すれば、それ以降の医療措置はco-payだけで受けることができますし、その上Out-of-pocket-maximumを達成すれば、それ以降の医療措置は個人負担なしです。年が明けると、DeductibleもOut-of-pocket-maximumもリセットされるわけですから、年末の計画的な医療サービスの利用が必要です。

 

6.キャピタル・ゲインを計上する

2012年まで、15%だった長期キャピタル・ゲインへの課税率が、2013年からは20%に引き上げられる予定です(収入$70,700以下の場合は、0%から10%への引き上げ)。キャピタル・ゲインの大きい個別株、ミューチュアル・ファンド、ETFなどを近々売る必要があるのなら、2012年のうちにそうすることで、大きくキャピタル・ゲイン課税を削減することができるかもしれません。会計士、ファイナンシャル・プラナーに相談のうえ、お決めください。

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7.キャピタル・ロスを利用する

今現時点で売ってキャピタル・ロスを計上したほうがいい株やファンドがある場合、年内にそうすることで、キャピタル・ゲインと相殺することができます。キャピタル・ゲインがない場合、またはあってもキャピタル・ゲインと相殺して余りある場合は、$3,000まで投資以外の収入(Ordinary Income)に対してキャピタル・ロスを適用する(課税対象収入を減らす)ことができます。会計士、ファイナンシャル・プラナーに相談のうえ、お決めください。

 

今日はここまで。あとの6項目はつづく。。。

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4 comments

  1. 今年のうちに401KをIRAにRolloverしようかと思ってるのですが、既に持っているRothにするか、Rolloverのアカウントをつくろうか迷っています。2つにわけてIRAを持っていても別にいいんですよね?
    それでRolloverの方はちょっとアグレッシブにしてみるってのはどうかと思っています。

    医療費も、今年はまだdeductibleに遠いので、来年まで先延ばしさせたい気持ちもあるのですが、現実的には待てないんですよね。。。とほほ。
    HSAなのでねえ。結局、BCBSは高くて手が出ませんでした。泣

    会社が毎年$1500ほどHSAに入れてくれるので、自分たちは年$1500入れてます。
    ネットワーク内ならdeductibleが$2400で、その後は10%負担、max-out-of-pocket$4800というプランなので、月$700くらい、Co-payもあるBCBS(HMO)よりどう考えてもかからないんですよね。。。しかも毎年、残りは繰越になるので、長く持つほど楽になるはず。万が一失業しても、医療費に当てられるお金が残ります。

    でも夫によると、社員の多くはBCBSを選んでいるらしいんです。なぜなのでしょうか??

    1. 複数IRAアカウントは別に問題ないと思います。ただ、できればひとつのアカウントにまとめてしまって、その中で複数のファンドに投資するほうが、メンテが簡単かもしれませんね。あと、全体でアロケーションがどんな割合になっているのかとかチェックしやすいかも。。それから、もしアカウントごとの定額手数料(一年に維持費いくら・・というような)がある場合は、アカウントの数だけそれがかかりますね。。 
      Max-out-of-pocketが$4,800というのはなかなかいいですね。その程度ならば、もし何かあってもHSAに貯めたお金でなんとかなりそうですし。BCBSのCo-payっで$700もするんですか???一回いくら??

  2. わー、ありがとうございます。これって、私がリクエストしたフィスカル・クリフに備えての税金対策ですね。ちゃんとリクエストに答えてくれてうれしいなあ。早速、チェックしてみました。

    1.401Kはこのサイトの記事を読んで、今年の半ば頃、追加しました。
    2.チャリティ、調べてみたら、今年は例年に比べて少ないと思ったら、犬の緊急手術で思わぬ出費があったので、ちょっと後半引き締め気味にしてましたねえ。
    3.うちは基本的に医療費がかからない家族なので、これは対象外ですね。
    4.FSAが以前に比べ使える範囲が限定されたことと、一度クレームしたら、あのUHCがてこずらせてきたことと、使い切れなくて払い損の年が数年続いたこともあって、やめちゃいました。もう、年末に、FSAを使い切るために、無理やり、バンドエイドをどっさり買ったり、主人のめがねを作りに走ったりということをする必要がなくなって、ラクチン。
    5.医療保険がカバーしているチェックアップはもれなく利用しているつもりです。年一回のチェックアップは春に、歯の掃除は年2回。その他の検査も、時期が来れば自動的にお知らせメールが来てアポを取るように指示してくるので、結構、利用していると思います。
    6、やっぱり5%大きいですもんね。家の頭金になるかもしれないし、フィスカル・クリフで先行き不安だし、長期のESPP株はこの機会に売っちゃいました。

    キャピタル・ゲインの税金、Quickenで大体計算したんですけど、ちょっと不安なので、来年のTax Return(2012年用)は会計士に頼もうと考えています。

    1. うわ~、Hannahさん、A+++ですね!うちは、反対に、最近FSAをはじめました。うちも使い切らないだろうと、ずっとFSAは掛けていませんでしたが、最近肩こりがひとどく、針に通っています。トホホ。。。健康チェックもばっちしだし、way to goじゃありませんか!

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