CapitalOneから手紙が来ました。「住所と電話番号の変更手続きがされました。・・・もしもこれが間違いであれば、すぐに電話をしてください」という内容のものです。文書自体はCapitalOneの見慣れたロゴがついており怪しい感じはしませんが、内容が問題です。私は住所変更などはした覚えはなく、しかも変更先の住所はニュージャージー州のBellevilleという市で、しかも電話番号も見たこともないものです。どう見ても詐欺だと思い、さっそく電話しました。
そもそもCapitalOneは昔口座を持っていましたが、今はクローズして使っていませんでした。電話したところ、「2022年1月9日にあなたの名前でチェッキング口座が開かれています」とのこと。その住所が以前登録していた私の住所(口座はクローズしてもデータベースには個人情報が残っていた)と異なるので、この手紙がきたらしいのです。その口座はとにもかくにも私が作ったものではないので、まずはクローズしてもらいました。そのうえで、データベース上の情報も正しい住所に戻してもらいました。そして聞いてみました。
私: 「人の名前でクレジットカードやローン口座を作って使い込むならわかりますし、すでにお金が入っている銀行口座のデビットカード情報を盗んで使い込むのもわかりますが、私の名前でチェッキング口座を新たに作る動機はなんですかね?お金でもくれるつもりかしら?」
カスタマーサポート: 「最近はマネーロンダリングが横行していて、アシが付かないようにこのような詐欺の口座を使ってお金を動かしたりという事件があります。」
それは大変なことです。思い返せば私の大事な友人のご主人が、その被害にあいました。彼の場合は、6万ドルをだまし取られました。ご自分のビジネスをしておられるのですが、メールアカウントのログインが盗まれていたようで、犯人は数か月にわたり彼のビジネスメールのやりとりを読んでいました。犯人がログインしてメールを読んでいるなどとは全く知らないこのご主人は、そのメールアカウントを使って顧客とやりとりし、また請求書などもの文書を送付していました。このやりとりの観察で、犯人はご主人になりすます準備をしていたのです。どのようなワーディングを使ってどのようにコミュニケートすれば、顧客が怪しまないかをマスターしていたわけです。
ある日、この犯人が、ご主人のメールアカウントから、ご主人の取引先に6万ドルの請求書を出しました。請求書のフォーマットも盗まれていたので、正式な請求書に見劣らないものができあがりました。もちろん、その請求書には、犯人の指定する銀行口座情報が載っていました。受け取った取引先は、その犯人の銀行口座に入金をしました。
しばらくたってそのことがわかりましたが、お金はすでにgone。銀行口座は虚偽のもので、犯人を捕まえることはいまだにできていません。取引先は、詐欺にあったのはご主人のセキュリティー管理の欠落の上という理由で、6万ドルを再度払うつもりはないとしました。私の名前の口座も、そんな詐欺のために使われる運命だったのかもしれません。
Credit Freezeでは防げない・・・
これまでもクレジットレポートのFreezeについては記事も何度か書いてきましたが(Credit Freezeのすすめ)、銀行口座については盲点でした。Credit Freezeをすればクレジットカードやローンの口座が成りすましで開けられることは防ぐことができます。しかし、銀行口座を開くときには金融機関はクレジットレポート情報をチェックしないため、Credit Freezeをしても銀行口座が詐欺で開かれることは免れ得ないのです。
銀行口座については、他のレポーティング会社があるらしく、Checking Account Reportというのだそうです。以下のような会社があるらしいですが、それぞれ守備範囲は違って、チェッキング口座のチェック履歴(チェックをどのくらい書くかとか、書いたチェックがちゃんと引き落とされるかとか、残高不足を繰り返さないかなど)や、口座履歴(手数料が支払えず強制閉鎖などになっていないかなどなど)の情報が管理されているようです。会社によっては、ネガティブな情報のみを管理するようで、特に問題がない人にはたとえ銀行口座はたくさん持っていてもファイルが存在しないこともあるようです。
- Certegy Check Services
- ChexSystems
- CrossCheck
- Early Warning Services
- Global Payments Check Services
- TeleCheck Services
クレジットレポート同じように、12か月に1回、自分のファイルを無料でチェックする権利があります。ただ、ちょっと見てみた限りは、クレジットレポートのようにチェックする人も少ないのでしょう、まだ簡単にオンラインでチェックが可能・・というような感はありませんでした。一応ひとつレポートを申し込んでみましたが、郵送で結果が送られてくるようです。
そこでいろいろ調べていて見つけたのですが、CONSUMER FINANCIAL PROTECTION BUREAUという機関が、List of Consumer Reporting Companiesという冊子を出しています。ここに、消費者情報を管理する会社名がリストされています。一番身近なのはクレジットレポートですが、この冊子を見る限り、私たちのさまざまな個人情報が管理(合法的に)され、社会生活のいろいろな局面で使われているのがわかります。まさにデータ社会。情報管理会社のカテゴリーの目次リストはこんな感じです(すべての情報は上のPDF
ファイルで見られます)。
12か月に1回フリーでチェックできる権利が与えられていても、とてもじゃないけど全部やれませんね。いやあ、大変便利で大変コワイ世の中になったものです。
今回は、CapitalOneが手紙を送ってくれたからわかりました。CapitalOneの口座はすでにクローズしていましたし、またダイレクトメールかなにかと思って開けずに捨てる可能性もありましたが、いやに薄い手紙っぽい封筒だったので開けてみました。開けてよかったです。
こんばんは。いきなりの質問失礼致します。
Chexsystemsについてお聞きしたいのですが、こちらのサイトは他のクレジットビューローのようにRegisterから登録後に、Freezeするのでしょうか?それともアカウントを持つのではなくSecurity FreezeからPLACE A SECURITY FREEZEに飛び、都度入力するのでしょうか?(これだと現在のステータスを確認するのが難しいのではと思うのですが)
もしご存知でしたら、ご教示下さい。
すいません。Chexsystemsについてはよく知りませんで、お答えができません。