一昔前ならば、「法外な通話料を請求された」、「テキスティングをしすぎて追加料金が何百ドルもかかった」などというトラブルを耳にしたものですが、これからはデータ・サービスが要注意です。業界リーダーのVerizonがShare Everythingプランというのをはじめ、通話もテキストもUnlimited、ただしデータが従量課金となりました。通話やテキスティングは少なくとも自分で「使っている」という意識がありますが、データはこわい。自分では何もしていなくても、バックグラウンドでアプリが走っていたりしてどんどんサービスを使っていることもあるそうじゃないですか・・・電気がつきっぱなし、水道の蛇口が壊れっぱなしでも、知らないでいるようなものです・・・家族のデータ使用量をちゃんとプランして賢く使う・・・そうデータもお水や電気と一緒、大切な資源としてうまく使っていきたいものです。
自分のデータ・バジェットを知る
みなさん、月にどのくらいの食費がかかっているか大体はご存知でしょう?月にどれくらいガソリン代に使うかも知っているでしょう?旅行に行くなら、ホテルに一泊いくらくらい使うかも目算があるじゃないですか。月々の生活のバジェットも旅行のバジェットも、大体何にいくらくらいかかるという「感覚」があるので立てることができるのですね。これからのデータ生活、私たちはこれくらいのことをしたら何Mバイト・・・というような「感覚」を身につけたほうがいいかもしれませんねぇ。そういうわたしは、今のところ全くそんな「感覚」ないです。そこで調べてみました。
VerizonのData Usage Calculatorというツールがあります。E-mail何通、Webページを何ページ、ミュージックを何曲、ストリームビデオを何時間・・・と利用量と頻度を入力すると、月にどれだけデータを使うことになるかを計算してくれます。この計算に使われているデータ量の目安はこんなかんじ;
- Email (text only) = 10 KB/メール
- Web Access (internet and Intranet)= 400 KB/ページ
- Audio Streaming = 60 MB/時間
- 3G Video Streaming = 250 MB/時間
- 4G Video Streaming = 350 MB/時間
- Digital Photo download/upload (Hi-Res) = 3 MB/枚
- GPS Navigation Turn by Turn Directions = 5 MB/時間
ちなみに、一日あたり、E-mail25本、Web25ページ、ミュージック・ダウンロード5分、4Gビデオ10分、写真アプロード2枚、カーナビ15分で、月に2.36Gだそうです。Verizonの広報によると、顧客の95%がデータ利用量は2GB以下とのことです。ただし、データ利用量はここ数年で着実に伸びてきており、とくにヘビーユーザーの中での伸びは他の層に比べると加速度的とのこと。利用量でみたトップ1%の顧客は、2010年第一四半期には1.8GBだったのが2011年の第二四半期には4.6GBになったそうです。より高画質なサービスやゲーム、様々なアプリが開発され、データ利用は今後も伸びそうですね。
あなたはどの利用レベルのユーザーでしょう。上のようなツールを使ってシュミレーションしてみると、自分のデータ・サービスに対するニーズがだんだんとはっきりしてくるかもしれませんね。
データ・サービスの平均的なユーザーは、契約している上限リミットの13%しか使っていないという調査もありますから、自分の使うデータ・バジェットを知って無駄のないデータ契約をしたいですね。しかしながら、Verizonの新サービスShare Everythingプランでは、最初の1GBが$50もしますが 、次の1G(合計2GB)はたったの$10、その次の1G(合計3G以上)たったの$5という値段設定ですので、残念ながら1GB無駄を削ったところで大きな節約にはなりません。おそらく他のキャリアも業界リーダーのVerizonと似たような価格設定に移行していくでしょうから、消費者にとってはきびしいところです。
実際のデータ使用状況をウォッチする
データ・バジェットをつくっても、その後の実際の使用状況を把握していなければ、月々の予算はたてても、いくら使っているのかわからないのと同じですね。ある程度は、何にどのくらいデータを使っているのかウォッチせねばなりません。また、計画的にデータ・サービスの上限を決めたのに、結局その限度をオーバーして高い限度外料金を払わされたのでは元も子もありません。
そのうえ、自分が把握していないうちにデータ・サービスが使われているということもあるようですよ。自動シンクとかPush Notificationとかいうんでしょうか、知らないうちに自動的に情報をダウンロードしたり、知らないうちにバックグランドで走っているアプリというものがあるんですね。把握していないのだから、バジェットにも入れていませんが、実はスマートフォンを持っているだけで知らないうちに使われているデータ・サービス。ちょっとコワいです。
これらの課題に取り組むために、データ使用をトラッキングするアプリがあるそうです。ちなみに、わたしはどれも使ったことがありませんので、利用価値についてはご自分でチェックください。
Onavo Count (Android) : データ・プランの詳細をいれてデータ使用状況をトラック。日・週・月ベースでのアプリごとのデータ使用量を把握。Data Hogs(データ・ブタ:ブタのようにデータを喰うアプリ)を認識しアラートしてくれる。
Mobile Counter (Android) : キャリアのデータネットワーク上のデータ使用量とWi-Fi上でのデータ使用量をリポート。データ上限を入力することで、使用量・残量をトラック。Widgetsを使えばスクリーン上で日・週の利用状況を簡単に把握できる。
My Data Manager(Android/iOS) : リアルタイムでデータ使用状況をトラックし、アプリごとの使用量をレポート。Data Hogを特定してくれる。データ上限を設定すると、上限オーバーをアラートしてくれる。
Data Usage Monitor (iOS) : キャリアのデータネットワーク上のデータ使用量とWi-Fi上でのデータ使用量をリポート。データ上限を設定すると、上限オーバーをアラートしてくれる。データを使用したローケーションを地図上で表示する機能もあり。
DataMan (iOS) : データ上限を設定することで、ニーズに合わせたアラートをしてくれるようカスタマイズできる。
ビルトインのカウンターを使う(iOS) : iOSはビルトインでカウンタが内臓されており、Settings > General > Usage>Cellular Usageで設定。送信データ、受信データをカウントする。
利用アプリをマネージする
上のようなデータ使用状況のトラッキングによって、実際にどんなアプリがスマートフォンに入っていて、どのアプリがどれくらいのデータを使用しているか把握したら、次はそのマネージメントです。
データ利用の上限を有効に使うため、リアルタイムで走らせておく必要がないアプリは削除するか自動シンクなどをOFFにするなどで、本当に必要なアプリ優先にデータ・サービスを使うくふうをするのがよいらしいです。ニュースや天気予報サイトなど定期的に情報をダウンロードし続けるアプリは、たまにしかチェックしないいのであれば削除したり、バックグラウンドで走るデータ機能などをOFFにしておくことなどが有効のよう。E-maiはマニュアル更新に設定、ロケーション・データを使うようなアプリ(ナビなど)もOFFにしておく。
データ・サービスを一定時間使わないとわかっているのであれば、Cellular DataをOFFにしてしまうのも手っ取り早い方法のようです。電話やテキストの受発信はふつうにできる状態を保ちつつ、知らないうちにアプリがデータ・サービスを使っているというような状態は回避できます。
Wi-Fiを効率よく使う
あらためて書く必要もないと思いますが、とにかくできるだけWi-Fiホットスポットで使うことは、携帯のデータ利用を節約する最も手っ取り早い方法ですね。家やオフィスならもちろんのこと、最近では外部でもWi-Fiホットスポットがあちこちで用意されています。空港、ホテルやカフェなどはその最たる例ですが、携帯キャリアやプロバイダが加入者のためにホットスポットを用意しはじめるという傾向もでてきました。たとえば、AT&Tは、スターバックスやその他公共の場で、自社のスマートフォン契約者が無料で利用できるWi-Fiを提供しはじめました。ニューヨークでは、ComcastやTime Warnerが、顧客が利用できるように、電車やバス路線でホットスポットを整備しはじめたとも聞いています。
キャリアが提供するホットスポットは、こちらで検索:AT&Tホットスポット、Verizonホットスポット、T-Mobilホットスポット。あとはこちらのサイトで、Wi-Fiホットスポットの検索サイトをリストアップしています。アメリカだけでなく、他国のスポットも検索できるサイトもありますので見てみてください。
ミュージック、ビデオ、ゲーム、ポッドキャストなど、データを食いそうなアクティビティはWi-Fiホットスポットに入るまで利用を待つのはもちろんのこと、e-mailの自動ダウンロードはOFFにし、Wi-Fiホットスポットに入ったときにマニュアルでダウンロードする設定にするのもいいでしょう。また、普段は、イメージ・ファイルやその他の添付ファイルなしでダウンロードする設定にしておいて、ホットスポットに入ったときに大きなファイルはダウンロードするというのもよいですね。その他のアプリも、自動アップデートをOFFにし、ホットスポットに入ったときまでアップデートを待つというのが有効な作戦のようです。Wi-Fi Autostart Reminderといって、Wi-Fiホットスポットに入った場合、データ・サービスを使うアプリを利用しようとすると、Wi-Fiを使うようアラートしてくれる機能などもあるそうです。
省データ作戦
まずは、できる限りmobile-friendlyなサイトを使うこと。データをたくさん使う広告や大きすぎる写真などは省き、本当に必要な情報をモバイル機器で見やすいように最適化されたサイトですから、必要な情報をスピーディーに効率よく得ることができるでしょう。
また、使っているブラウザで、ポップアップを禁止したり、イメージ・ファイルのロードを禁止したりするよう設定するのもいいかもしれません。OperaMiniやSkyfireというような、ブラウジングする際の必要データをなるべく少なくしてくれるようなブラウザもあるようです。
さらに、ブラウジングでもアプリの利用でも、ふつうにデータ・サービスを利用しているうちに、バックグラウドで働いてくれて自動的にデータ使用量を削減してくれるOnavo Extendというアプリもあります。その名のとおり、データ利用の限度を“Extend”するというのが売りで、開発者によるとデータ必要量を80%も削減できるとのこと。データがスマートフォンにダウンロードされる前に、Onavoがそのデータを自動的に圧縮し、必要データだけがスマートフォンに届くというしくみらしいです。どれだけデータが削減できたかも、数字で確認できるそうです。
わたしも、今からスマホ生活を始めるところなので、試行錯誤で自分にぴったりのデータ・サービスとのつきあいかたみたいなものを見つけていきたいと思っています。
スマホは面白そうだしiPhoneはMac大好きな私にとって、とても魅力的でした。
でも今のアメリカのデータサービスプランは日本でインターネット接続が始まった頃みたいなストレスを感じそうなので止めました。「思う存分遊べない玩具なら欲しくない」って思ってしまって。
テレビコマーシャルでキャンプ中の家族がネットで動画を楽しむというようなのがありましたが「キャンプってそういうモノから離れる為に行くんじゃないんかい!?」と苦笑いになってしまいました。
でも0か100かではなくて、前向きに自分に合ったプランを探して生活を楽しむという事も大切ですね。
ただ私はパソコンやこういった機器の知識に弱い人が使って、多額の支払いを請け負ったり、iCloudみたいにデータの共有が便利だということから外部に安易に自分のデータをアップロードするようになる事が怖いと思います。みんながみんな、仕組みを理解して使用するわけではないですもんね。でもそういった時の保険みたいなモノもあるのかしら。
私は10年前くらい携帯電話のエリア外通話で500ドルくらいの請求にビックリした事がありました。エリアの把握が甘かったので・・・うっかり。払える額だったし、自分の不注意だったから払いましたけれど、払えない額だったらどうしたかしら。。。と。
「自分に合ったプランを探す」・・・コレ、本当に大切ですね。自分らしい生き方を楽しんでいらっしゃる、あーるさんらしいご意見だと思いました。みんながやっているからとか、ただ便利そうだからと、安易に流れに乗ると、何か見失ってしまいますね。このペースの速くて、ディストラクションの多い世界に暮らしていて、本当に自分に合ったものを見極めて生きていく・・・それはSmart & Responsibleの目指すところでもあります!
それが怖くて、スマホもタブレットにも手が出せません。
自分はコントロールできても、子どもがウッカリなんてことありえますもんね。
たぶんWi-fiオンリーにして、電話は分けることになると思います。
ホントですよね、Cheeさん。私たちは最新のケイタイ買った~なんてよろこんでいますけど、それって見方を変えれば、ケイタイ会社からスロットマシーンを渡されて、「どんどんアディクトになるよう・・・、いつかうっかり多額の借金をつくるように・・・」と心待ちにされているような気分です。