わたしiPhone要りますか？

息子の「iphone乗り換えキャンペーン」がますます激しくなりました。前々からiphone、iphoneとうるさかったのだけど、今持っている電話だって案外いいやつわたし的に言えば）だし、せっかく買った電話、2年は使わなきゃもったいないとがんばってきたわけ。しかしながら、2年契約ももうすぐ終わり、何だか知らないけど「2年たったらｉphoneに乗り換えられる」と勝手に決め込んでいる息子。「パパもママもiphoneにしようキャンペーン」にまで発展。私も主人も、周りにすごい勢いでiphoneが浸透していくのを見て、「そろそろ、うちも？」なんて思うこともありまして。どうしようかなあ・・・

WANT vs NEED

そもそも、私は「ケイタイ嫌い」でして、みんなが「ケイタイ、ケイタイ」といい始めた頃も、ずっと「私はケイタイはいらない」で通してきた人間でした。もともと電話で長電話するのは好きなタイプじゃないし、電話を持って歩くなんてなんだかいつもヒモにつながれているようでいやなんです。

とはいっても、私は世界の大多数の人よりいち早く「ケイタイ電話」を使っていた人間のひとりであります。あれはかれこれウン十年前、当時NTTで働いていたのですが、元祖ケイタイ電話（2種類あり、ひとつは自動車電話といって車に設置するものと、もうひとつは携帯電話といって持ち歩くもの）を使っておりました。人事部の教育訓練課というところにいたので、あちこちトレーニングだのセミナーだのをするために出歩くわけですが、一番新米の私が「携帯電話運び係」でした。そうですねえ、大きさはアタッシュ・ケースをふたつ合わせたくらい、重さは３、４キロはしたと思います。重いので、肩から筋交いにストラップをかけて運ぶのです。重いけど、便利でした。本部に連絡がとりたいとき、どこにいてもすぐ電話を使えます（あたりまえか！）。

一方、個人的な携帯電話はその後何十年も持ち合わせませんでした。わたし的に言えば、公衆電話で十分なんだけれど、悲しいかな公衆電話がなくなちゃって・・・時代の流れに押されて契約した最初の携帯は、プリペイドの安物でした。もっと高いのを買おうと思えば買えない事もないけれど、私にはその安物で十分でした。さらに時代の流れに押されて、今はもうちょっといい電話を使っていますが、電話とテキストとスケジュールとメモくらいを使うだけ。どこか行くときは軽量のラップトップを持っていくし、画像を撮って送りたいとか加工したいとなればipadがあります。そもそもポイント・ツー・ポイントで車で移動する生活なので、どこかの待ち時間にどうしてもinternetサーチがしたいとかfacebookがしたいとかメールチェックがしたいというのもあんまりないのです。

たしかにちょっと持ってみたいiphone、でもサービス料はとっても高いし、本当にヒツヨウ？何か欲しいと思ったら、それは”WANT”なのか、”NEED”なのかを見極めようというのは、マネー管理の基本。いったいどっちだろう？

確かに便利なappはたくさんあるから、使いこなせば大きな価値があるんでしょうね。「出先でこんなこともできる、あんなこともできる～」と完全アップルのインスタント・マーケターと化している息子。でも、今使っているVerizonはもうunlimited data planを提供していないのですよ。２Gでいくら、４Gでいくらという設定。そして案外高いし、それ掛ける３人分ですからね～。設定を超えて使うと、ひどい追加料金。データ・パッケージの価格構成を見て難色を示している私に、「でも、データはそんなに使わないかもしれないよ。だって、家にいればwifiだし、ホテルもそうでしょ、友達の家も・・・。だからとりあえず２Gでいいよ。」と離れそうな顧客の食い止め作戦に出た息子。「データ・サービスをあんまり使わないっていうのなら、今もっているipod＋携帯で十分じゃん」と私。

そうだよ、我が家にはデスクトップ1台、ラップトップ3台、ipadにipod・・・こんなにあるのに、まだあと3個も新しい小型コンピュータがいるのか？？本当にヒツヨウかなあ。いやいや必要ではないでしょうね。なくても十分やっていける。でもWANTをもってして、ちちんぷいぷい・・NEEDに変えてしまうのがここアメリカの消費社会。完全にその呪縛にかかっている息子と、かかりそうな私・・・

どこのキャリアよ～

このあたりではカバレッジがダントツ一位のVerizon（現在のキャリア）で、iphoneにアップグレイドするというのが息子の計画。一方、Verizonは大キライな私。。この差は、息子は使うだけの人、私はカスタマー・サービスに電話する人という差です。さてどうするか。結局、Verizon、AT&T、Sprintのプランを見てみたけれど、値段的にはどこもそんなに大差はなし。唯一、SprintがまだUnlimited data planを提供しており、データをたくさん使うならお得。「まだ」と言ったのは、きっとそのうちなくなるんじゃないかと思うから・・・

あとは、月々$45でUnlimited talk/text/dataを唄っているStraight Talkか。。。期間契約がないので、縛られることなし。iphoneもAT&Tのものなら、Straight TalkのSIMカードを買って入れればいいのだそうです。。iphone自体を持っていなければ、自分でunlockedのiphoneを買うしかない。携帯キャリアの2年契約特価なしでiphoneを買うと、特価の2倍以上の値段だから案外の出費ですが、でも月々$45で使い放題はお得でしょ～。。。我が家の場合だと、他のキャリアに比べて、月々のラニングコストが$65ほど削減できることになります。

自分でiphone買うと3個で$1,600（4Sの64Gと、４の8Gふたつ）。VerizonやAT&Tなどのキャリアから2年契約して買うと$600。この$1,000の差÷月々節約できるラニングコスト$65＝16ヶ月。16ヶ月使えば、もとがとれるということか。

Straight Talkではiphoneは売っていないけど、Androidなら（比較的安く）売っています。それじゃあ、息子だけiphoneを他で買って、夫と私はAndroidにするか・・・こうするとiphoneとAndroidふたつで$1,000。そうすると（$1,000－$600）÷$65=7ヶ月。ふむふむ7ヶ月でもとがとれるならこれにしよう！とかなり心が動いた私・・・しかも使い放題よ～

ところがどっこい、なんじゃこりゃ

値段もさることながら、マトモなカスタマー・サービスを提供している会社とおつきあいしたいというのが私の強い願い。Verizonとのカンケーではへとへとに疲れておりまして・・・Straight Talkについて調べてみようとサーチを始めてみたら・・・出るわ出るわ･･苦情の山！一例ですが、Customer Service Scoreboard をご紹介しましょう。このサイトはいろいろな会社のカスタマー・サービスの成績表をつけている会社ですが、なんと携帯キャリアの成績のひどいこと！

Straight Talk のpositiveコメントはわずか9.45％というのに驚いて、ほかの携帯キャリアも調べるも、どこもひどい。Sprintの31%というのがえらく良い成績のように見えるほど。まあ、こういうサイトにわざわざ書き込みをする人は、多くがサービスに不満足の人でしょうから、どうしてもNegativeの比率が多くなってしまうのはわかります。でも、任天堂やノードストロームはPositiveコメントが80%以上なわけだから、がんばっている会社はそれなりの成績を収められるはず・・

コメントを実際に読んでみて下さい。どこのキャリアもそれはもうひどい・・・私はVerizonは大キライですが、これでは他に変えても一緒みたい。市場の原理っていい方にも悪い方にも同様に適用されるのだなと思ってしまいます。モノやサービスがどんどん安くなる方、あるいはどんどんよくなる方に働けば、各社が競争して加速度的にそれが進むけど、どんどん高くなる方、どんどん悪くなる方に働けば、それも競争するように加速度的に進む。。競争というより追随でしょうか・・

ちなみに、Straight TalkのUnlimited Serviceには多くの苦情がありました。Unlimitedというのは名ばかりで、少しヘビーに使い出すと、”excessive data usage”という理由で一方的にサービスが止まるという、ちょっと信じられないことを書いている人が本当にたくさんいました。また、カスタマーサービスが第三国にあり、サービス・レップの英語力が低すぎて、コミュニケーションにならないとも。そうなると、私のキライなVerizonよりさらにひどいかも。下には下があるのだなあ・・・あまりにコワい話をたくさん見つけたので、やぱりこの会社はやめておこう・・・

でも、どこならいいのよ。こんな思いまでして、iphoneって持つ価値あるかなあ。どうしましょう・・・