銀行が銀行でなくなるとき　-　ご自分の銀行にハッピーですか？

ご自分の銀行にハッピーですか？手数料に嫌気がさし、そろそろ他に乗り換えようと思っているひとも少なくないのではないでしょうか。銀行にお金を預けておくと、貯まるどころかどんどん目減りしていく時代になりました。「銀行に利用されない。「選ぶのはあなた　-　銀行か、インターネットバンクか、クレジットユニオンか」にも書きましたが、自分のニーズをよく知り、最適なバンキング法を選択していかないと、知らず知らずのうちに銀行にいいように使われてしまうことになります。

そんなこんなを背景に、クレジット・ユニオンの会員数（クレジット・ユニオンは共同組合なので、“お客さん”は、「顧客」とは呼ばれず、「会員」と呼ばれます）が劇的に増加中です。2011年には、1,300,000人の人がクレジット・ユニオンの新会員となりました。さらに2012年の第一四半期だけで、前年のすでに半数にあたる667,000人が新会員となりました（National Credit Union Administration発表）。大手銀行のえげつないビジネスの仕方に嫌気がさした消費者が、クレジット・ユニオンに加速度的に乗り換えているというたしかなトレンドがあるようです。

９つのもっともウンザリくる銀行手数料

銀行の何がえげつないかといえば、まずは、手数料ですよね。あれやこれやとよくもまあ、非常にクリエイティブなお金の徴収の仕方を考えられるものだと思いますよね。以下は、CNN　Money調べの「９つのもっともウンザリくる銀行手数料」・・・

• 月々の明細書を送付したのに、あて先人不明で返送されてきたときの手数料。US Bankは2回目以降の返送分には、一回につき$5を徴収するそうです。

• 集めたコインを入れると数えてくれるマシンがありますね。銀行の窓口やATMのところに置いてある・・・TD Bankは、自行の顧客以外の人がこのマシンを使った場合は、総額の６％を徴収するそうです。Capital Oneは$1,000以上の場合は５％。それって$50？？それなら自分で数えるなあ~。。

• 窓口担当にお話するのもタダじゃない。。。Bank of Americaの場合、e-banking口座の顧客は、支店の窓口担当にデポジットやその他のトランザクションをお願いすると月に$8.95です。ただ、オンライン・ステイトメント（ペーパーの明細書をもらわない）を選択、ディレクト・デポジット（給料振込み）などを利用すれば、この手数料は回避できるそうですが。なんだか、条件が複雑で覚えていられません・・・.

• デビット・カードもなくしちゃたいへん。Bank of Americaの再発行料は$5ですよ。TD Bankも$5ですが、お急ぎの場合はエキスプレス・サービスもあり$25ですが、いかがです？

• まだペーパー明細がほしいって？US Bankでは月に$2。

• Bank of Americaは、昔の明細、チェックのコピー、デポジット・スリップがほしいなら$3です。TD Bankのクレジット・カードのお客さんは、昔の明細書は$7なり。

• ChaseやPNCで電信扱いの入金を受けると$15徴収されます。

• リワード・プログラムのリワードをもらうのにも手数料がかかるんですって。American Expressは、マイレッジ・ポイントを変換するのに１ポイントにつき$0.0006徴収するそうです。ただし、最高でも99ドルが上限ですからご安心を(?!)。Wells Fargoの場合は、航空チケットに交換するたびに$24です。

• あまりの手数料の嵐に、もう口座を解約したいって？？PNCとUS Bankの場合は、口座をつくって180日以内の解約は$25かかります。Chaseは90日以内で$25。あらま、口座を開けるのにお金がかかる銀行もあります。Feddisは$20ですって。

American bankers Associationのスポークスマン曰く、「他のビジネスと同様、銀行もコストをカバーするために、収入を得ないといけない」そうですが、これって、昔はみんなほとんど無料でできていたことばかりじゃないのかしら？どこにコストがかかるんでしょうね。データ処理コストだって通信コストだって下がってきてるんじゃないの？あ~、ＣＥＯのお給料かしら？？

でも気前もいいんです・・・

ちょっと解せないのは、そんなにやっきになってお金を取る割には、案外気前よくお金をくれたりもするところです。以下は、銀行からのご褒美ですよ~(2012年５月現在)。。

• ING Direct – $50 Bonus：　Electric Orange チェッキング口座.をつくって、カード購入を3回あるいはPerson2Person Paymentsを3回で、50日目に$50もらえるそうです。

• Citibank – $100 Cash Back：　チェッキング口座をつくって、45日以内に$1,000入金、ディレクト・デポジットをセットアップ、2ヶ月続けてオンライン請求書処理を使えば、$100くれるそうです。

• Chase Bank – $200 Bonus：　Chase Total チェッキング口座をつくって、$100入金、ディレクト・デポジットをセットアップすれば、$200もらえます。

• PNC Bank – $100 Bonus：　PNCは Performance Spend口座をつくって、付随したVirtual Walletサービスにサインアップし、チェック・カードが発行されてから60日以内に10回カード購入、$750以上のディレクト・デポジットすれば$100もらえるそうです。

• Valley National Bank – $150 Bonus：　チェッキング口座をあけて、60日以内に、Mobileバンキングにサインアップすれば$75、オンライン・請求書処理にサインアップあるいはディレクト・デポジットでさらに$75。合計$150くれます。

• BankDirect – AAdvantage Miles：　Mileage チェッキング口座をあけてAmerican Airlines AAdvantage milesを貯めよう！あけるだけで1,000マイル、ディレクトデポジットで1,000マイル、オンライン請求処理で5,000マイル、デビット・カード利用で5,000マイル、お友達紹介で1,000マイル。

• Citizens Bank – $1,000 Bonus for College Savings：　CollegeSaver セービング口座は$1,000くれるそう。子どもが12歳になるまでに口座をあけて、月々の最低積立額以上を積み立て続けると、お子さんが18歳になったときに$1,000くれるそうです。

このどうしようもない手数料＆途方もないリワード・・・わたし的には、なんだか銀行が銀行としての機能を失ってきているようにしか写らないのですが。「フツー」の銀行がいいんです、わたしは。・・・フツーの銀行！そう思う人が多いから、みんなクレジット・ユニオンを選択するのかもしれませんね。