行く大学によって初任給どのくらい違う? 

高い高い!カレッジは高い!この不景気なのに、どんどん上がるカレッジ費用。。。どうします?私立に行けば年間$55,000なんて費用ですよ。予定通り4年で卒業しても$200,000以上。田舎なら家が一軒十分買える値段じゃあありませんか。高校卒の年収とカレッジ卒の年収を比べると、約$20,000の差があるそうです(Pew Research調べ)。生涯年収にすると大卒は高卒に比べ$650,000多く稼ぐそうです。そういわれると、やっぱりカレッジには行ったほうがいいに決まっている・・・と思いがちですけど・・

もちろんカレッジというところは、いろんな人と知り合ったり、いままで知らなかった物事に触れたり、生涯の友人とであったり、すばらしい先生のもと学んだりという直接お金では測れない部分も大きいですね。どちらかというとそちらの意義のほうが大きいかもしれません。だけど、ここではちょっとそれは横においておいて、お金の部分だけ見てみましょう。カレッジにいって元がとれるのか!たくさん授業料を払えば、卒業したらたくさん給料をもらえるのでしょうか?

 

下はPayscale調べの大学ごと初任給(メジアン=中央値)ランキングです。一般にサイエンス・エンジニアリング系は初任給が高いので、そうすると結果的に上位三位はテック系の大学がドンと座っています。その後も総合大学のトップスクールが名を連ねます。大学出たて22、23歳で$75,000稼ぐとはさすがCal Tech。

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じゃあ、ちょっと下にいってみて、24位のCal Polyはというと、初任給は$57,200。Cal Techと$18,000の差ですね。これを多いと見るか少ないと見るか。。。どうです?ま、Cal Techは超スーパー頭いい大学ですから、入れるか入れないかが一番大きな問題ですけども、それはちょっと横において、この2校をちょっと比べてしまおうと思います。

授業料でこの2校を比べてみると、Cal Techのカレッジ費用のネット・プライス(ファイナンシャル・エイドなどの援助を差し引いた費用。College Navigator調べ)は$25,382(2010-2011)。この値段は、すべての学生の平均ネット・プライスで、実際のネット・プライスは世帯の年収によってまちまちです。たとえば、世帯年収が$30,000以下だとネット・プライスはたったの$310。世帯年収が$110,000以上のカテゴリだとネット・プライスは$36,163です。

カルテック カルポリ 授業料 一方Cal Polyのネット・プライスは$15,253(2010-2011)。世帯年収が$30,000だとネット・プライスは$6,624、世帯年収が$110,000だとネット・プライスは$20,223。

ちなみに、SATスコアも入れました(合格者の75パーセンタイルスコア)。テストスコアはかなりの差がありますね。Cal Techの場合、世帯年収が$30,000以下だとほとんど費用がかからないというのはすごいですね。お金がないおうちの頭のいい子どもには明るい未来が開けているということです。それって、まだアメリカン・ドリームが残っているということかな?ちょっとうれしい気持ち。。

年収が高くなるにつれて負担は増え、結局Cal TechはCal Polyに比べて年間$10,000から$15,000余分にかかる場合が多いということみたいですね。でも、その分、初任給で$18,000ほどの差ができ、15年後の給与では$22,000の差。これは毎年の差ですから、そう考えるとカレッジに通っている間に少しぐらい高いお金を払っておいてもモトは十分とれるということでしょうか?でも、わたし的には、Cal Polyの$57,200も初任給としては十分ご立派だと思いますけれど。

今回は、Cal TechとCal Polyを比べてみましたが、お子さんが実際に狙っている大学をこうやってくらべてみるのも面白いかもしれませんね。ま、でもこれは全部をおしなべた数字ですから、やっぱり個人の努力によるところは大きいし、それにお金がすべてじゃないですし。。そう考えると、カレッジ費用は高いのか安いのか、ますますわからなくなります。。。(すいません、結論がなくて。)

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14 comments

  1. 私もCal Polyの$57,200の初任給はすごいと思います。まして今のアメリカのこの不況からしたら、高いほうに入るような気がします。大学を卒業しても仕事がない人たちがたくさんいたり、高校卒業で終了している人でも、高額な収入ではないけれども、この不況といわれる中、仕事を失うことなくある程度の収入を得ている人がいたり、本当にいろいろですね。収入を得る(お金を作る)という意味においては、大学を卒業して就職先を確保することは、数ある手段のうちの一つとも考えられますが、その就職先が、今後、将来、どこまで改善できるのかわからないですね・・・。アメリカは学歴社会といわれてますが、アメリカ人ですら「学歴あっても、何の意味もない」というくらいの状態にまでなっているアメリカ、早く良い方向に向かってくれるといいですね。

    1. turtleさん、ほんとですね。きっとこの初任給には、仕事が見つからなかった人は計算に入っていないと思うのです。そういう人も入れて平均値なり中央値なりを出せば、えらく低い額になるのでしょう。仕事が見つかった人だけを対象にしたデータだから、そういう意味では偏りがあるでしょうね。子どもたちのためにも、「夢を持って頑張れば、それがかなうアメリカ」であってほしいと、わたしも心から願います。

  2. 私は、失われた世代で、日本でも就職できないことは無かったのですが、条件が悪くて選べる環境じゃなかったんですよね。それで大学院では落ちこぼれだったので、思い切って辞めてアメリカで就職したんです。(まあグリーンカードで来たんですけれど。)

    最初は、ぼろぼろのアパートに住んで(ホームレスまたいで外に出るような)、デパートの洋服を整理する、最低賃金のところからスタートでしたよ。
    でも、働きっぷりで、すぐにレジに昇格しましたし、そのままいたら、それはそれでマネージャーとかになっていたんじゃないですかね?

    日本の大学を普通に出て、大学院中退して、アメリカの大学なんかぜんぜん行ってないし、英語もたどたどしかったのですが、日本でやったアルバイトの図面(日本語の)を抱えて、新聞に求人広告の出ていた建設会社に面接に行ったら、当時のアメリカの初任給としたらまあまあいいんじゃないの?って程度で雇ってもらえました。(日本の大学のことなんて、ぜんぜん知らない上司です。)
    だから、上のような、ここの大学出たから云々ってのは、あんまりピンと来ません。

    当時だってそんなに景気よく無かったです。
    何でもやります!っていう熱意と、貧乏がけっぷちで、強引に生きていました。今でもそんな感じです。笑
    なんかいい大学出て、賃金の高いところに就職できた人が勝ち、頭がいいって自慢できるのが勝ち、みたいなの苦手です。
    何が良いんでしょう?

    そして今は、思考回路が一般的でないawesomeな子供を育てています。
    大学に入れるとは思っていません。
    そんな彼の社会的な位置づけはなんでしょう?
    最近、一般的な思考回路の子供を育てている教育ママが恐ろしく見えます。

    1. Cheeさん、同感です。Cheeさんって、すてきな人ですね。私も、人間、自分に謙虚で自分を低くし、たとえ自分に不相応な(自分の能力より低いと思われるような)仕事であっても、真摯な態度でのぞめる心 と 自分を自分でeducateできる力(周りの人や日常の小さなことからでも、書き物からでも、自分で学べる力) さえあれば、どんな状況からでも這い上がれると思います。それから、自分にcontentであれば人にもcontentになれるだろうし、自分の弱さをわかっていれば人にも(少しは)忍耐強くあれる・・・こんなことも大切なような気がします。本当はそういうことが一番たいせつだと思うけど、でも日常は、学校の宿題やプロジェクトにテストのことが子育ての90%を占めてがちなわたしでもあります。人間(とくにアメリカってそうと思います)、数値化が好きでよね(この給与レポートもそう・・)。数値化って便利だけど、でもそれに焦点を当てすぎると道をあやまりますよね。1)数値化する 2)他と比較する 3)比較すると成績がつく 4)成績がつくともっと頑張らねばと思う 5)頑張る->1)に戻る ・・・みたいな永遠ループに入り込みがちで。ループに入ると、数値化してないところはどうでもよくなったりしちゃいます(テストに出るところだけ勉強する!みたいに)。うちにも思考がちょっと一般的でないawesomeな子がいますけど、彼女のスクール・グレードはデータ化されるのでよく見えますけど、彼女のawesomeなクオリティはまったくもってデータ化できないのでよく見えないのです。こんなブログ記事書いておいてなんですが、データはデータ、全体のほんの一部だけを見る指標・・・それにはとらわれないでいたいと思います。

      1. 私もCheeさんに同感です。大学卒業、しかも有名な大学卒業ならなおさらOK=勝ち組 のような構図、私も嫌いです。まるでそれ以外の人が負け組みのようなイメージがあります。そもそも、アメリカの「学歴社会」っていうことじたい、私は苦手です。人の価値を学歴や、表向き見える面でだけで判断するのは、とても偏った見方だと思います。人間は学歴だけじゃ絶対計れないし、そもそも机上の勉強が出きること=頭がいい、とは私は思いません。極端な例ですが、産まれた環境がお金持ちで、何の苦労もしないで成人した人と、産まれた環境が貧乏で、苦労の連続で成人した人とでは、人間として机上の勉強以外で学んだものに大きな差が出ると思います。この違いが、人生においていろんな局面に遭遇したときの忍耐力や、どうしたらその局面を抜け出せるかを考え、計画し、実際に行動に移せる行動力につながるようば気がします。「若いうちは、苦労を買ってでもしたほうがいい」と、昔の人は良いことを言ってますよね。

        1. 「若いうちは、苦労を買ってでもしたほうがいい」は、昔はあまり心に響きませんでしたが、今は本当にそう思います。だけど、今の社会は、割と「なるべく苦労しないように手を尽くす」みたいになっている気もします。スポーツにしても塾にしても、パッケージ化されてライアビリティ対応されて、なるべく危険なく問題なく進むようになっているというか・・。ま、でもわたし自身は、大学はあんまりピンときませんでしたが、大学院には行って良かったと思います。机上の勉強もしたけど、それ以外のことをたくさん学んだ気がします。ぴかぴかのトップスクールではありませんでしたが、わたしにとっては大きな成長のときでした。仕事はやめてしまったので給料ゼロになりましたが、今は家庭を守るというわたしの仕事をよろこんで(なるべく!)やろうと思っています。

      2. 変なコメントへのやさしいお返事、ありがとうございます。とても勇気付けられました。
        息子のことを考えると、数値化が怖くて怖くて。。。実はすごく気にしていて、とっても不安になるんです。
        でもこの世の中、その基準がないと、それはそれで困っちゃいますもんねえ。
        ああ、データと現実との付き合い方にもっと慣れないといけないと。。。まだ覚悟がどこかでできていというか、現実を認めたくない気持ちがあるんだろうなあ。
        awesomeっていうのは分かっているんだけれど。

        1. みんな不安にかられるから、走り続けているのでしょうね、Cheeさん。「思考が一般的な」子どもの教育ママも、きっと不安なんですよ。だから教育ママをしていれば、きっと大丈夫・・と不安から逃れるために走っているんじゃないでしょうか。わたしもよく「不安」にかられていろいろな行動をしますけど、だいたいそれはあんまりいい行動ではなかったりすると自分で思います。だいたい、将来の「不安」がないように、一生懸命勉強してトップ校に入って、すばらしい仕事を得て地位も名誉もあっても、でも心はhappyでなかったりする人はいるわけで、結局「不安」は取り除けなかったわけですよねぇ。でも、成績とか卒業大学とか勤めている会社とかは、よ~く目に見えるから、やっぱそこだけ押さえておけば「不安」はあんまりないはず・・みたいな信仰。。。思い込みですね。やっぱ一番いいのは、日々の努力はしながらも、「きっと大丈夫」と信じて進むことですよ!(←人には言えるが、ヒジョーに難しい)

  3. うちにも思考が一般的でない子がいます。。。
    私も数値化されたデーター見る度にため息、何度も世間一般的な型に子供をはめ込もうとしてもはみ出てしまう子供に不安で落ち込んでいましたが、子供の伸びる可能性のある良い芽まで母親である私が摘んでしまったっと後になって気づき後悔もしました。
    現在は授業料の安い地元の公立大学に通っていますが、スポーツ等を通して諦めずに下から這い上がって行く力や立ち直りの早さは身につけていると感じているのでその辺は心配していません。
    アメリカは学歴社会で、この様に細かくデーター化されているのはとても興味深いのですが、有名大学卒業しても就職先がなかったり、高収入でもすごいストレスで病気になったりする人もいる反面、学歴の無い人がガッツで成功している例を聞けばやはりアメリカンドリームはあるのね、なんて思ったりします。
    うちの子供には小さな頃から、自分の好きな事をして人からも喜んでもらいお金がもらえるようになってね、と話して来ましたが、変に小知恵が働く子だったので決して人を騙したり泣かせたりする事の無い様にとは言い聞かせてあるので、数年後にどんな職業に就くのか楽しみでもあります。

    1. < <自分の好きな事をして人からも喜んでもらいお金がもらえるようになってね、と話して来ましたが、>> – creanberryさん、わたしもそう子どもに話しています!自分がやっていて自然に思えることをやって、食べていく。。給料がすごく多くなくても、分相応な生活をしていく、そしてそれに満足する・・そういうふうになってねと言っています。< <変に小知恵が働く子だったので決して人を騙したり泣かせたりする事の無い様にとは言い聞かせてあるので>> – ここは笑ってしまいました。。ははは、ちょっとそういうお子さんは逆に何が出てくるか楽しみですね。持って生まれたものは、悪くも使えるが、よくも使える。。変に直そうとしないで、よく使えるように導いてやる・・・なんてことができれば、すばらしい母親ですが、私は日々、それができない自分(つい、「見える」「目に付く」ところにとらわれるので)を見て反省ばかりです・・・ 

  4. 当時、私は精神的に余裕もなくて何度も学校から呼び出され、スクールカウンセラーからも「これだけ小知恵が働くのだから、ただのおバカではないはず。将来この知恵が良い方向に働けば良いですが。」と言われても何の慰めにもなりませんよ。。。とかなり落ち込んで将来詐欺師にでもなるのではと不安でした。
    現在この子は、この国ではよくある(本来よくあっては困るのですが)請求書の間違いも目ざとく見つけては敏速に修正させ、またリサーチして交渉する能力も身につけていて子供の中では一番の倹約家です。
    >分相応な生活をしていく、そしてそれに満足する、本当にその通りですね。
    消費を煽る様に物が溢れている今の世の中で、これが簡単そうで難しいことなのだと思っています。
    我が家もまずは余分な贅肉(無駄な出費)はそぎ落としリタイアに備えて健康体を維持して行く事にします。

    1. cranberryさんの息子さん、いつか会ってみたいな。。長所は短所、短所は長所、その差は紙一重。よいほうに導いたご両親に拍手です!

  5. 毎回、ためになる情報を有難く読ませていただいています。
    Cal Poly San Luis Obispo は初任給の高さでもリストされてますが、就職率良し、学費が安い、クラスが少人数、教授が直接教えてくれる、理論+実践のHands on Learning、個人的な面倒見の良さ、スポーツが盛ん、勉強熱心な生徒は明るくて元気、ビーチのそばで気候・環境・治安良し、洗練された校舎やRECセンターなど、とても評判の良い学校ですね。 有名大学でもないし州立(CSU)というだけで見向きもされませんが、それが逆にキャンパスの環境バランスを保っている気もします。
    Cal Polyの専攻別・年代別・就職リストはGraduate Status Reportに全て掲載されています。就職出来ない人やアンケートに答えていない人も全部載せてあったと思います。

    1. Zebraさん、コメントありがとうございます。そうなんですか。古い友人がCal Polyに通っていたので、一度訪れたことがありますが、何十年も前なので今はずい分と変わっているのでしょうね。Cal Poly。。ちょっとマークしておきます!

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