オンライン・プライバシー - 個人情報Opt-Outのその後

自分の名前をGoogleサーチしたら、あちこちのサイトで個人情報が出回っているのをみてびっくりしたのが3ヶ月前。今まで住んでいた場所とか年齢まで載っていてショックを受けました。さっそくオンライン・プライバシーについてちょっと調べてみたところ、公的データベースやオンライン情報を集めてつなげて整理し、それを様々なサイトに売る、いわば個人情報の卸業者みたいなのがいることを知りました。主要プレイヤーはInteliusとAcxiomという会社。自分の情報が知らず知らずのうちに出回るのを阻止しようと、この2社とその他数社に対し、Opt-Out(個人情報開示の拒否)手続きをしました。今回は、3ヶ月経った今のフォローアップです。

個人情報は、ホント自分の知らないうちに出回っているものです。そういう私も、人の情報を集めることがあります。今、家を探しているのですが、たとえば、1234 Wonderful St. Wonderful City, CA に買いたい物件を見つけたとするでしょう。RedfinやZillowなどを使えば、すぐにその家の過去の売買ヒストリー、その家の市場予想価格、プロパティー・タックスなどの情報が入手できます。RealtyTracなどのフォークロージャー・サイトを調べれば、オーナーが支払い困難に陥って、支払いが滞っているかどうかまでわかります。それに加えて、PropertySharkという不動産情報サイトにいって、住所を入れるとオーナーの名前がわかります。場合によりますが。そのオーナーが家を買うときに、どの銀行からいくらでモーゲージを受けたかまで分かります。今度はそのオーナーの名前でGoogleサーチすると、LikedInなどのサイトで、そのオーナーがどのような職業なのか、自分のビジネスを持っているような人なら、その会社の規模までわかります。これがすべて無料で手に入ります。

このような情報をなぜ調べるかというと、オファーを出すときのアプローチを決めるのに使えるからです。モーゲージの支払いは終わっていて、退職したので家を売って別の州に移住するのでさっさと家を売ってしまいたいというオーナーならば、値段を下げることにもおおらかであるかもしれません。また、フォークロージャーにはまだ入ってはいないが、職を失ったために支払いが滞っており、手に負えない負債を抱えているオーナーならば、負債をカバーできる範囲の早く確実にクローズできるオファーを望んでいるかもしれません。いずれにせよ、相手についての情報は、ネゴシエーションにおいては宝です。

こんなに多くの情報が簡単に入手できるのですから、便利だけど裏を返せばコワいですね。私は自分の中のルールをつくっていて、家の売買などいわゆる「ビジネス」的なことでは個人情報を調べますが、その他の「ゴシップ」的な目的をはじめもちろん悪用目的では、個人情報サーチはしないことにしています。でも、それって案外表裏一体だったりもするし、世の中にはいろいろな人がいるわけだし、いずれにせよ、自分の情報はきちんと守ることはやはりとても大切ですね。

本題に戻りますが、3ヶ月前にOpt-Out手続きをしたのは以下のサイト。自分と主人の名前で検索して、自分たちだと思われる情報が掲載されていたサイトのほぼすべて(検索結果で上位30サイトにでてくるものだけですが)だと思います。オンラインでOpt-Outフォームに記入すればいいところから、申込書をFaxせねばならないところまでいろいろあり、情報が非開示になるのには6週間から8週間かかるということでした。

Intelius http://www.Intelius.com/privacy-faq.php

Acxion http://www.acxiom.com/opt-out-request-form/

Us search http://privacylock.ussearch.com/

White ppage http://www.whitepages.com/privacy_central#6

People finder http://www.instantpeoplefinder.com/optout.php

Been Verified  http://support.beenverified.com/entries/20790838-what-is-the-opt-out-process-for-beenverified

Spokeo.com  http://www.spokeo.com/blog/help/

 

3ヶ月経った今、自分たちの名前でGoogle検索してみると、たしかに以前に出てきた情報はなくなっているようです。それぞれのサイトにいって、自分たちの名前を入れてみても、同姓同名の人は何人も出てきますが(アメリカにも、私と同姓同名の人がたくさんいるんです!)、自分たちだと思われるものは抹消されていました。

唯一、Inteliusのサイトで、自分らしき名前が、でも以前とは微妙に違ったかたちで載っているのを見かけたので、ちょっと調べてみたら、Inteliusのプライバシー・ポリシーにはこうありました。。。

Inteliusは、公的情報をソースに個人情報を集めます。必要に応じて、ご自身の個人情報開示をOpt-Outしていただくことはできますが、Opt-Outは「そのひとつのレコード」に対して有効なものです。後日、新たにあなたの個人情報が公的情報ソースにエントリーされた場合は、その新情報はOpt-Outの対象ではありません。たとえば、引越しして新しい住所で公的情報エントリーがあった場合は、その新情報はInteliusで開示されます。また、”Michael”という名前はOpt-Outしても、”Mike”という名前で新情報エントリーがあれば、それは新情報とみなされ開示されます。Opt-Outが必要ならば、それぞれの情報に対してOpt-Outが必要です。

なんだあ。一度Opt-OutしたらOKということではないのですね。なんだか気が遠くなりますねえ。つまるところ、半年か1年に一度くらいは自分の名前で検索してみて、その都度Opt-Outを続けていかねばならないということなのでしょう。便利な世の中ですが、大変な世の中でございます・・・

One comment

  1. フォローアップをどうもありがとうございます。大変参考になりました。情報をもとに私も早速、Opt-outの手続きを取ることにします。

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