アメリカの自動車保険で節約する – 25のディスカウント(1)

Last Updated on 2012年3月30日 by admin

自動車保険はアメリカで運転する人なら必ず持たねばならないもの。毎月、毎年、発生する保険料。いったん契約したら何年もそのまま放りっぱなしというのではなくて、自分の保険がニーズにあったものか、無駄な保険料は払っていないかを定期的にチェックすることが肝心です。カバレッジを犠牲にすることなく、保険料をなるべく安く抑えるコツは、たくさん見積もりをとって比較すること、そして各保険会社が提供するディスカウントを最大限に使うことです。ディスカウントの中には、見積もりをもらう時点ですでに考慮されているものもある一方、見積もりをもらったあとで「こんなディスカウントありませんか?」と聞いてみないと発見できないものもあります。いずれにせよ、どのようなディスカウントが存在するのか、ある程度把握しておくといいですね。

保険というのは、アメリカのそれぞれの州によって法律が異なるうえ、会社によっても細かいポリシーにバリエーションがあります。ここでは、使われることの多いディスカウントを挙げてみましたが、これがどの州のどの会社にもあてはまるというわけではありませんし、また、これが存在するディスカウントのすべてでもありません。大きな保険会社はホームページで自社の提供するディスカウントを明示していたりしますので、見てみるのもいいでしょう。

ではでは、ここでは25種のディスカウントを、2回に分けてご紹介します。第一回目の今回ははじめの12こです。

 

ポリシー関係のディスカウント

 

1.複数のポリシー・複数の車ディスカウント (Multiple Lines/Multiple Vehicles Discount)

自動車保険に加えて、ホーム・オーナーズ(持ち家)保険やレンターズ(アパート・借家の場合の自分の持ち物)保険などを一緒に買ったり、複数の車を保険にいれることで得られるディスカウントです。我が家の場合は、自動車とレンターズ保険を同じ会社から買うことで5%の節約、さらに車2台分の保険を買うことで8%の節約という結果でした。

このディスカウントは多くの人が知るところで、まずは同じ会社から複数の保険を買うという可能性を考えるべきですが、ただしこれにとらわれすぎるのもよくないようです。保険会社によってあなたの持つリスクの測り方が違いますから、より自分の持つリスクを安く保証してくれる、言い換えれば安く保険に入れてくれる会社を選ぶほうが、無理やり保険をひとつの会社にまとめるため自分の持つリスクを高く評価する会社から保険を買うより、節約になることがあるからです。このリスクの評価についてはこちらをご覧ください。

 

2.長期的カスタマー・ディスカウント (Loyalty Discount)

同じ会社の保険を「3年持ち続けたら5%オフ、5年持ち続けたら15%オフ」というように与えられるディスカウントです。我が家の場合は、まだ今の保険に加入して1年以内なので、適用されません。

このディスカウントも、上記同様、鵜呑みにして「長く持ち続けたほうが得だから、他の会社には変えない」と決め付けるのはよくないかもしれません。少なくとも数年に1回は、他の会社から見積もりをとって、現在の保険ポリシーが高すぎないか、他に節約の道はないか検討することが懸命かもしれません。

 

3.支払い方法上のディスカウント(Payment Method Discount)

保険料を月々支払う代わりにまとめて一括ではらう(Payment-in-full)、あるいはEFT(Electronic Funds Transfer)にて支払うことで得られるディスカウント。ペーパーレス化のため、e-シグニチャーやペーパーレス請求にサイナップするとディスカウントがある場合もあるようです。我が家の場合は、一括か二分割かでたったの4ドルの差でした。ペーパーレス・オプションは提供されず。わたしはまだ古いのでしょうか、保険の明細などはちゃんと紙でもらいたいので、ペーパーレスの選択があってっもきっと選ばないと思います。

 

車両関係のディスカウント

 

4.セーフティー装置のディスカウント(Safety Devices Discount)

エアバッグ、自動シートベルト、盗難防止装置、アンチ・ロック・ブレーキなどが付いていることによるディスカウント。それぞれ数%から5%ほどらしいです。我が家の場合は、このうちのいくつかは適用されているのだろうけど、別記してないので節約%はわかりません。

 

5.新車ディスカウント(New Car Discount)

新車だと大事に運転するからでしょうか。現在の保険を買うとき、主人の車は新車でしたが、特に気をつけていなかったので、このディスカウントが反映されているかはわかりません。このディスカウントを提供する会社もあればない会社もあるので、とにかく聞いてみましょう。

 

6.ハイブリッド車ディスカウント(Hybrid Car Discount)

その名のとおりのディスカウント。 これはどうやら、ハイブリッド車がとくに安全というわけではなくて、ハイブリッド車を運転するようなタイプの人は事故率が少ないということらしいです。

 

7.VINナンバーの刻印ディスカウント(Vin Number Etching Discount)

フロント・グラス、ドア・グラス、リア・グラスのすべてにVINナンバーを掘り込むことによるディスカウントです。VINナンバーを外からすぐに確認できるようにすることで、刻印なしの車にくらべ刻印ありの車は64%も盗難にあう確率が少ないとのこと。また、盗難に遭っても、85%以上の確率で手元に戻ってくるとのことです。自分でできるそうで、こちらで$20でそのキットを売っています(他にももっと安いところあるかもしれませんから、調べてね)。保険料は3から15%の節約とのことですが、きっと主にコンプリヘンシブが安くなるのでしょうね。盗難率の多い地域では効果的でしょう。

 

ドライバー関連のディスカウント

 

8.安全ドライバー・ディスカウント(Safe Driver, Good Driver Discount)

その名のとおり、安全運転を守ることによるディスカウント。3年間ポイントのつく違反をしていないと安全なドライバーとみなされることが多いようです。それぞれの保険会社で何をもって「安全」とするかのポリシーが違いますから確認するといいですね。我が家の場合は、Driving Safely Recordと California Good Driverというふたつのディスカウント合計で、21%の節約となりました。

このディスカウントは大きいですから、できるだけ確保したいですね。事故やチケットでポイントが付いてしまった場合、それがいつクリアされるか(たとえば1ポイントの違反は3年後に記録消去されるなど。ルールは州によって違います。)把握しておくといいでしょう。自分のポイントはDMVから取り寄せるドライビング・レコードで確認します。クリアされた時点で、現在の保険にちゃんとディスカウントが適用されるか気に留めていたほうがいいですし、あるいは他の保険会社から買いなおしたほうがさらに安いか調べてみるのも必要でしょう。

 

9. 無事故ディスカウント(Accident Free Discount)

保険会社によって、たとえば、「5年以上の運転暦があり、かつ過去5年にクレームにつながる事故がないこと」などの条件で適用されるディスカウントです。通常、無保険ドライバー・カバレッジやコンプリヘンシブをクレームしても、この範疇にはカウントされないそうですが、保険会社によって違いがあるそうですから、それぞれの会社の条件を確認してください。

 

10.ドライビング・コース修了者ディスカウント(Discount for Driving Courses)

Defensive driving class, Driver improvement course, Accident avoidance classなどのコースを修了すると受けられるディスカウントです。誰もがただコースを受けただけで保険料を安く出来るわけではなく、年齢層が限定されています。だいたい25歳までのヤング・ドライバーか、55歳以上の熟年層ドライバーが対象です(下の11と12参照)コースはオンラインで受けられます。

一方、違反をしてしまった場合、年齢にかかわらず、コース受講によりその後の保険料が上がるのを阻止できます。ただし、ドライビング・コースの受講でポイント消去のオプションを許された場合のみです。通常、事故のポイントはドライビング・コースで消去することはできません。

 

11.シニア(55歳以上)&退職者ディスカウント  (Senior, Retiree, Mature Driver Discount)

55歳以上でリタイヤした人は、通勤者よりも運転に費やす時間が少なく、事故の確率が減ることから可能となるディスカウントです。65歳以上になると、よりディスカウントが大きくなる会社もあるそうです。

上記でご紹介したとおり、55歳以上のドライバーをターゲットとしたドライビング・コース(Mature Driving Coursesなどと呼ばれる)を受けると、さらにディスカウントがある場合もあるようです。コース提供者の情報によると、典型例では、いったんコースを受けると次の3年間保険料が安くなり、だいたい$300から$500の節約に繋がるとのこと。

 

12. ヤング・ドライバー向けプログラム(Teen, Youth Program and Discount)

一部の保険会社が、16歳から27歳くらいまでのヤング・ドライバーをターゲットにしたプログラムをはじめています。オンラインで安全運転についてのコースを受けるタイプから、GPSを使って運転の仕方や習慣をトラックするものまでさまざまで、5%から15%ほどのディスカウントが提供されます。このようなプログラムを提供している会社は、ほとんどの場合、詳細を説明しているホームページがありますので、調べてみてください。

以上、はじめの12こでした。「ここはヘンだ、よくわからない」ということがあれば、お気軽にコメントください。私のできる範囲で調べさせていただきます。また、「私はこんなふうに節約した」なんてコメントも大歓迎です。参考にさせていただきます。

残りの13こはまたあとで。

読んでくださってありがとう!

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