買ってしまったエクステンデッド・ワランティ – 失敗の後しまつ

息子のスノーボード・ビンディングに対して買ってしまったエクステンデッド・ワランティ。ティーンエージャーの息子の前でバカな見栄(?)を張ってしまい、必要ないワランティーを買ってしまうという失敗に至ったわけですが、ではこのワランティ、どうしよう?ワランティ内容が説明してあるパンフレットを手に、ちょっと悩む。店頭ではよくも考えないで買ってしまったのですが、お金を払ってしまったわけだし、せっかくだからちょっと研究してみることにしました。私はいったい何にお金を払ったのか。。。いわば、「私の失敗ケーススタディー エクステンデッド・ワランティ編」 とでもいうところでしょうか。

エクステンデッド・ワランティは買うべきか・買うべきでないか、それをどうやって決めるか、買うならどんなことに気を留めねばならないかについては、「店頭での3秒決断 – エクステンデッド・ワランティ 買う、買わない?」でご紹介しました。その記事の内容に照らし合わせて、このブログでは、私が買ってしまったワランティがどんなサービスだったのかを吟味してみたいと思います。

 

製品の性質

壊れる可能性と修理のコスト: スノーボード・ビンディングは、荷重もかかるし酷使されるところなので、壊れる可能性は中程度というところでしょうか。私はスノーボードをしないのでよくわかりませんが、でもスキーのビンディングに似たようなものだとするなら、何百ドルもかかるような不具合が起こるとは考えにくいでしょう。オンラインで調べてみたら、パーツだけ買って自分で替えられる不具合(ストラップなら$10)もあれば、スクリュー・ドライバーだけで直る不具合もあるらしいです。いずれにせよ、起こる不具合は物理的でかつ外面的なもの(ソフトウエア的・内面的な複雑な不具合ではない)ですから、修理にだしても、$50から$80くらい出せば直るといような印象を受けました。

製品の値段: 正規の値段は$250ですが、40%オフだったので$150。つまり、また同等品をセールで買うことができれば、最悪の場合$150だせば新品がくるということ。

製品の性質からすると、不具合のコストは最小$10から最高$80くらい。不具合は起こる可能性は中程度だけど、技術的にはもう何十年も存在する比較的単純なもの。最悪、新品を買えばコストは$150。こう考えると、起こるか起こらないかわからない不具合に足してエクステンデッド・ワランティを買う必要は低いですね。

 

メーカー・ワランティ

Unionというメーカーなのですが、ベースプレートとヒールカップにはLife Timeワランティをつけています。それ以外のパーツについては、1年ワランティです。スノーボードはふつうの商品と違って、1年を通して使うものではないので、1年ワランティが実質1シーズン・ワランティということになりますが、少なくとも1シーズンに数回使うとすれば、不良品ならばわかるでしょう。となると、エクステンデッド・ワランティーは2年目と3年目のシーズンをカバーすることになるわけですが、そこで修理が必要な不具合が起こるかどうか。。。

 

買ってしまったワランティの内容

ワランティの値段: 買ってしまったエクステンデッド・ワランティは$29.99。商品は$150でしたから、商品の値段の20%です。20%以上は危険信号(割高すぎる)ですから、これは決していいディールではありません。「店頭での3秒決断 – エクステンデッド・ワランティ 買う、買わない?」では、エクステンデッド・ワランティはオンラインでも買えることをご紹介しましたが、ではオンラインで買えば同等ワランティがいくらなのか調べてみようとしました。ところが、これが出てきません。電気製品や家電などはamazon.comでもエクステンデッド・ワランティだけ売っていますが、スポーツ用品のワランティは扱っている会社が少ないということなのでしょうか。唯一、Dick’s Sporting Goods(今回スノボーを買ったSport Chaletの競合店)が同様なワランティを売っていますが、調べてみたら、今回私が買ったワランティ会社と同じ会社でした。つまり、スポーツ用品のエクステンデッド・ワランティはそんなにポピュラーでなく競争も激しくない、ちょっとした独占状態、つまり消費者にとっては要注意であるということです。

ワランティの期間: 悪質なエクステンデッド・ワランティは、「メーカー・ワランティと重複して2年」というようなものもあるらしいので確認したところ、このワランティは「メーカー・ワランティが期限切れしてからさらに2年延長」ということなので、それはOK。だたし、わたしはAmexで購入しているので、Amexの付加サービスで1年エクステンデッド・ワランティが自動的についてくるわけ。ということは、実質的に3年目の1年間の修理のために$29.99を払ったことになりますね。

サービス内容: 通常の消耗・磨耗から発展した不具合もカバーすると明記してあるのはプラス。スポーツ用品の場合特に、消耗・磨耗かそれ以外の不具合かを見極めるのはかなり困難でしょうしね。ただし、修理のためにはサービス・センターに持ち込むか、送るかせねばならないとのこと。送料は自分もち。サービス・センターの場所についいては「電話で問い合わせ」となっています。さっそく1-800ナンバーに電話して、「うちの近くのサービス・センターはどこ?」と聞いてみる・・・

電話に出た人:「商品は何ですか?」

私:「スノボーのビンディングです。」

電話に出た人:「メーカーは?」

私:「Unionです。」

電話に出た人:「(キー入力しながら)う~む、Unionでは出てきませんね。。。」

私:「・・・・・」

電話に出た人:「メーカーの電話番号をあげますから、かけてみてください。」

私:「エクステンデッド・ワランティのサービスを受けるのに、メーカーに問い合わせないといけないんですか?」

電話に出た人:「いや~、普通はですね、購入した店舗に持ち込めば、修理もしないでリプレイスしてくれることが多いです。」

私:「そうなんですか?どんな不具合でもリプレイスしてくれちゃうんですか?」

電話に出た人:「リプレイスメント・プランかリペア・プランかにもよりますが、リプレイスしてくれることが多いですよ。」

なんだぁ、そのリプレイスメント・プランかリペア・プランって???・・・と思い、またパンフレットを読んでみると、たしかにリプレイスメント・プランとリペア・プランというふたつの記述がある。どちらを購入したのかはレシートで確認するように書いてある。さっそくレシートを見ると、ただ「2 Year サービス」とだけ書いてあるだけで、どっちのプランかは明記してない。もうこれだけで、実際、修理が必要になったとき、どんなことになるかは簡単に察しがついちゃう・・・ゲロゲロ

 

ワランティ会社

ゲロゲロ気分で、このワランティ会社(N.E.W. Customer Service Companies, Inc.)について、Better Business Bureau(bbb)で調べてみる。結果は・・・さらにゲロゲロ

エクステンデッド・ワランティ 返品 キャンセル

C+とは、ひどい成績。通常ならば、このような成績の会社は絶対避けています。しかも、過去1年間に、Guarantee/Warrantee Issueで275件、 Problems with Product/Serviceで306件の苦情。不具合が起これば、私も簡単にこのうちの1件になりそう。しかも実際、サービスが必要になるのは2年後から3年後であるわけで、いったいこの会社それまで大丈夫なのかな?

 

エクステンデッド・ワランティ返品します・・・

たったの$29.99、されど$29.99。エクステンドッド・ワランティって返品できる?・・・できます、できます。パンフレットを読んだら、30日以内なら店舗でキャンセル可能とのこと。さっそく行ってきました。そして、わたしのAmexに$29.99(plus tax ・・・エクステンデッド・ワランティってタックスかかるのね~)がめでたく返金されました。ついでに聞いてみる・・・

私:「今となってはどうでもいいことなんだけど、この私の持っていたワランティって、リプレイスメント・プランなのですか、それともリペア・プラン?」

お店のお兄ちゃん:「リペア・プランです。$100以下の商品だとリプレイスメント・プランになるんです。」

・・・そんなこと、パンフレットにも書いてないし、さっき電話した1-800の人も言ってなかったけど・・・。こういうビジネスの仕方、いけませんよねえ。だからきっとC+なんだな、と納得した私でした。あ~悪い男と縁を切ったような爽快感!バイバイ、私のエクステンドッド・ワランティ~。

2 comments

  1. はじめまして。
    とっても役立つ記事をありがとうございます。学費について、投資について(うちのミューチュアルファンドは掛け金を割っています。どういうことなんでしょう?アドバイスしてくれた人の手落ちとしか言いようがありません)など本当に勉強させていただいています。
    今度私のブログでこちらのサイトを紹介させていただいてもよろしいでしょうか?
    http://komochirealtor.blog70.fc2.com/blog-entry-299.html

    これからもよろしくお願いいたします!

    1. Nobukoさん、こんにちは。2006年からブログをなさっているのですね。大先輩ですね、よろしくお願いします。ミューチュアル・ファンドはなかなか厳しい状態ですよね。うちもです。どんなに知識も経験もある人でも、将来のことを正確に予測することは難しいですものね。ぜひNobukoさんのブログで紹介ください。まだまだ読んでくださる方が少なくて。。。ありがとうございます。

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