結局、Verizonとは3年のお付き合いでした。付き合いはじめてからすぐに性格の不一致が浮上したものの、2年間はお別れできないという契約でしたので、しぶしぶ関係を続けておりました。その後も、何度かモメごとはありました。でも、この夏、あちらがShare Everythingという新しいプランをおつくりになり、これで気をとりなおそうと思ったものです。新プランにアップグレードするついでに、遅ればせながらスマホにもチェンジして、さらに2年間新たな気持ちで関係を続けてみようという覚悟でした。なんてたって、天下のVerizon、ぴかぴか光って見えるじゃないですか。
ところがどっこい、根底にあった性格の不一致はそうそう簡単には解決されるべくもなく、さらにこのような新たな変化のときにはいろいろと問題がでてくるものなのでしょう・・・・期待はこっぱみじんに砕かれました。それでやっと、わたしはあまりに不当な扱いを受けていた、そう、abuseのvictimなのだという現実を受け入れることができ、これを最後にお別れする決意がやっとできたのでした。でも、お別れするのはいいけれど、その後どうしましょう・・・
そこで今回、アメリカでケイタイを使いたいと思ったら、いったいどんなオプションがあるのか調べてみることにしました。4つの方法について見てみます。
1.2年契約プランに申し込む
これは、これまでの我が家とVerizonとの関係です。AT&T、Sprint、T-mobileなど大手キャリアが提供するメインストリームのサービスですね。最新の電話機が、定価より大幅にディスカウントされた価格で手に入る代わりに、2年間は契約解除をしないことを前提にしています。解除すれば、大きなペナルティを払うことになります。
長所
- 最新の電話機が安く手に入る
- 他のプランに比べて、ネットワークが早く、質がよい
短所
- ヘビー・ユーザーを念頭に置いた価格設定のため、あまり使わなければ高くつく
- 途中でやめたくてもやめられない(ペナルティを払わない限り)
- 税金や手数料がガンガンとられて、月々の請求はプラン料金を大幅に上回る
2.プリペイド・サービスを使う
“Pay as you go“などとも呼ばれ、月々、定額を払うのではなくて、「使った分だけ払う」プランです。実際には、20ドルなり30ドルなりをアカウントに入れておき、使った分だけそこから引かれるというシステムです。
長所
- 長期契約にコミットする必要がない。
- プリペイドなので、知らずにたくさんのサービスを使ってしまい、1ヵ月後に莫大な請求がきて驚いたということが避けられる
- 請求の問題で、質の悪いカスタマー・サービスを相手に交渉する必要がない
- 税金や手数料は最低限
- クレジット・チェックや年齢制限がないので、誰でも持てる
短所
- 電話機に対するディスカウントがない(あるいは、少ない)
- 最新の電話機は選べない
- プリペイドした金額(アカウントにあるクレジット)には、60日、90日などの期限があるので、計画的購入と利用が必要
- 1分あたりの通話料、1メッセージあたりのテキスト料金は高めの設定
- ネットワークの速さ・質が、2年契約プランに比べると劣化する可能性あり
3.ノー・コントラクト・プランで利用する
これは比較的新しいタイプのサービスで、2年契約サービスとプリペイド・プランの中間のようなタイプです。Monthly プランとか、Pay by the Month(Pay by the Dayもあり)などと呼ばれたりします。プリペイド・プランのように「使っただけ払う」のと、2年契約プランのようにヘビー・ユーザーを念頭に置いたunlimitedタイプの値段設定とのハイブリッドです。ある程度の利用量は見込んだうえで定額課金をする部分と、テキストやデータなど機能の使うか・使わないかの選択や利用量に応じたフレキシブルな従量課金部分とを併せ持ったタイプです。
長所
- 利用量によって、1分あたりの通話料、1メッセージあたりのテキスト料金がプリペイド・プランより安い
- 長期契約にコミットする必要がない。
- 基本的に前払いで、知らずにたくさんのサービスを使っていて、1ヵ月後に莫大な請求がきて驚いたということが避けられる
- 請求の問題で、質の悪いカスタマー・サービスを相手に交渉する必要がない
- 税金や手数料は最低限
- クレジット・チェックや年齢制限がないので、誰でも持てる
短所
- 電話機に対するディスカウントがない(あるいは、少ない)
- 最新の電話機は選べない
- 1分あたりの通話料、1メッセージあたりのテキスト料金は、2年契約に比べると高めの設定
- ネットワークの速さ・質が、2年契約プランに比べると劣化する可能性あり
どれを選ぶ?
こうやって比較してみると、最新のスマートフォンを使っていたいヘビー・ユーザーは、2年契約で最速のネットワークを大いに楽しむほうがいいのに対し、非常時などに電話が使えればそれでいいという人はプリペイド・プランで十分ということですね。ま、この図式は何年も前からあった図式ではありますが、最近の傾向は、その中間プランがたくさんでてきたということでしょう。2年契約は高いし契約にしばられるのがイヤだという人が増えるとともに、かといっておもちゃのような電話機のプリペイド・サービスもちょっと・・・というユーザー層を囲い込むためにノー・コントラクト・プランがつくられました。ノー・コントラクト・プランの中にもいくつかの種類あって、自分の利用状況(通話、テキスト、データのどれをどのくらい使うか)に合わせて、選ぶことができるようになっているようです。
スマートフォンは使いたいけど、別に最新の機種である必要はない。電話とテキストは使うけど、四六時中使っているわけではないし、データもある程度使えればOKというような人は、きっとノー・コントラクト・プランからぴったりのものが見つけられるでしょう。そう、ケイタイ・サービスを賢く選ぶポイントは、「己を知ること」。自分のタイプ、自分のニーズを見極めて、ぴったりのものを見つけたいものですね。
わたしの失敗
わたしの場合、それに気づくまでちょっと時間がかかりました。実は、3年前まではVirgin Mobileのプリペイドを使っていました。フリップ式のおもちゃみたいな電話機だったし、ま、それはガマンするとしても、とにかくネットワークの質がよくありませんでした。音声もよくないことが多かったし、電話がドロップしてしまったり、ローミングさえもうまく見つけられない場合もありました。そんなこんなで、当時の私の夢は、「いつか、ちゃんとしたオトナのケイタイ・サービスに切り替えること」でした。「オトナ」とはまさに、赤くてピカピカしたロゴの業界ナンバー・ワンのVerizonのことでした。ちゃんとクレジット審査も受けて、「契約」するサービスは、なんだか「オトナだけの良いプラン」のように思えたのです。
ところがどうでしょう、それからの経緯は決してハッピーではありませんでした。だいたい一番安いファミリー・プランでも月々700分の通話が含まれており、毎月使わないままムダにお金を払っていました。そのうえ、さまざまな請求関連、電話機の購入関連の問題があり、月々トップ・ダラーを払うわりにサービスはサード・ワールド以下。
ひとつ思うことがあります。ふつう、クレジット審査がある場合、クレジットがいい人はそれなりにいいサービスを受けられるというのが通念でしょう。たとえば、クレジット・カードを申請するとき、クレジットがいいと、リワードのよい、すぐれたサービスのカードを持つことができます。モーゲージを組むならば、クレジットがよければ、より利率の低いローンを得られます。この通念は、ケイタイ・サービスではまったく通用しません。クレジット審査がある「オトナ」の2年契約サービスと、クレジット審査がなく年齢制限がない「コドモ」のノーコントラクトやプリペイド・サービスを比べると・・・「オトナ」の2年契約サービスは、決してカスタマーがいいサービスやいいプランを受けるために存在するのではありません。ケイタイ・キャリアが電話機をディスカウントで売って2年契約に引き入れた後、その後の月々の「高い」利用料を滞りなく支払ってくれる客を確保するためにあるのです。最新のiphoneをディスカウントで売ったのに、その後利用料を払ってもらえないのでは、キャリアはモトがとれませんからね。これに対し、クレジット審査のないサービスは、基本的に前払いサービスなので、支払いがなければサービスを打ち切ればよいだけ。ケイタイ・キャリアにとってのリスクはなしです。つまり、ケイタイ・サービスの場合、クレジット審査は、クレジットのよいカスタマーに対する報いはほとんどなく、ケイタイ・キャリアの都合のために使われるということしょう。
そんなんなら、なにも「オトナ」のケイタイ・サービスはいらないんじゃないか。そうやっと悟ったのでした。わたしは決してヘビー・ユーザーではないし、ならばノー・コントラクトかプリペイドで十分・・・。。。その後、どうしたかはまた今度・・・
やっとコメントできました~!
ありがとうございます!本当に役立つサイトなので、コメントしたくてうずうずしてしまいましたよ。^^
今、AT&Tのプリペイドを利用しています。
一番安い、折りたたみ式の電話とテキストするだけのやつです。
今のところの問題は、最初のうち、よく間違い電話がかかってきたことです。Searsで買い物した時に電話番号を言うじゃないですか?その時にコンピューターから、他の人の名前が出てきました。
で、それが間違い電話の名前と一致していました。
今はもう、間違い電話が一通り終わったせいか、大丈夫になりましたが、「これは自分の電話じゃない。」という感覚は抜けません。どちらかというと、公衆電話代わりって感じですかね。
私はそれでも困らないので、これと併用して、Wi-Fiオンリーのタブレットを買って、ほとんどの通信をemailにしようかと思っています。家にいることが多いですし、Wi-Fiスポットを見つけるのが難しくないエリアに住んでいるので、ちょくちょく繋がる場所で調べればいいかな?と。
連絡も、夫と身内、学校の先生が主で、みんなemailが一番繋がりやすいんですよね。
Cheeさん、大変お手数おかけしました。コメントができない状態になっていたこと、教えてくださってありがとうございます。「自分の電話じゃない」って笑っちゃいますね。アメリカの携帯電話ってなんかどう転んでもタイヘンですねえ。ホント、公衆電話が復活してくれたほうが、ずっと便利でリライヤブルで安いよ~。。。