モンテカルロで測るリタイヤメント成功確率

モンテカルロ・シミュレーションということばをお聞きになったことはありますか?モンテカルロ・シミュレーションはさまざまなエリアで利用されています。ファイナンシャルプラニングにも応用されており、投資結果やリタイヤメント成功確率などを予測するために用いられています。Smart&Responsibleのプラニングでも必要に応じこの手法を取り入れています。このモンテカルロ・シミュレーション、いったい何なのか、どんなふうに使われるのか、結果はどう読み取ればよいのかをまとめてみます。 よくコンピュータなどの歴史で名前が出てくるフォン・ノイマンという人がいますが、モンテカルロ・シミュレーションはこのノイマンと …

Read more

ファイナンシャルゴールがわからないとき・・・

Goal-based planningという言葉をお聞きになったことはありますか?ファイナンシャルプラニングでゴール設定をして、それを実現するためにどうしたらよいかをプランする・・・という具合に進める手法のことで、広く受け入れられ使われています。ファイナンシャルプラナーを雇っても、あるいはロボアドバイザーなどを使っても、「ゴールは何か」を必ず聞かれることでしょう。Goal-based financial planningのソフトウエア開発にも力がそそがれ、巨大産業に発展しています。 ゴールなんてふつうわからない・・・ たしかにゴール設定は大切ですが、「何歳でリタイヤして、年間いくらくらいで生活 …

Read more

ソーシャルセキュリティ口座(MySocialSecurity)で受給額をチェックしてみる

将来リタイヤしたときにソーシャルセキュリティの老齢年金額はいくらになるのか、自分にもしもの時があったら配偶者や子どもにいくらの手当てがでるのか・・・予想はついていますか?2011年までは郵送によるソーシャルセキュリティの通知があり、ベネフィットの内容が各人に報告されていました。それが廃止されて早10年。あれからオンラインサイト(my Social Security)が導入され、オンラインでベネフィットの内容確認ができるようになりましたが、昨年末このサイトが刷新され、より詳しいシミュレーションなども可能になりました。まだアカウントをつくっていらっしゃらない方は、ぜひおつくりになりご自分 …

Read more

GameStop事件 若い世代を守るために

1月末に起こったGameStop事件、まだ記憶に新しいですね。GameStopの株価は、たった9日間の間に$19.79 から $380へと値上がりしました(1,800%の伸び)。このブログは、長期インデックス投資を推奨していますので、読者の皆さんの中には個別株をデイトレードする方はほとんどいらっしゃらないのではないかと想像します。今回の事件、ソーシャルメディアやゲームAPPを使い慣れた若者を対象に、ゲーム感覚で株式をトレードする機会を提供するRobinhoodというAPPが絡んでおり、大きな問題提起のきっかけとなりました。お子さんや周りにいる若い世代と、投資のこと、株取引のこと、リスクのこと、 …

Read more

毎年$10,000ずつターゲットデイトファンドに17年間積み立てたら・・・

このブログでは、インデックスファンドにドルコスト法(毎月、毎年定額を淡々と積み立てる)で長期的に運用するという方法を再三再四ご紹介しております。今回は、「じゃ、本当にそれをやったらどういう効果があるの?」を、実際に確認してみたいと思います。最近は401(k)でもよく見るようになったターゲットデイトファンドを取り上げたいと思います。具体的にはVanguardのTarget Retirement Fund2045というのに、2003年(この年がこのファンドができた年です)から、毎年$10,000ずつ17年間投資し続けたとしたら、リタイヤメント資産はどう伸びてきたかを過去データで見てみます。 現在残 …

Read more

M1 Finance の使い道

最近ご連絡をいただくお客様のなかにM1 Financeをお使いの方が増えているように感じています。市場にはさまざまなロボアドバイザーがあり、私はとても全部を把握しておりませんが、今回はこのM1 Financeの使い道を吟味してみたいと思います。M1 Financeの投資サービスは無料であることと、低コストETFを使ったターゲットデイトファンド的な機能を提供していることから、Smart & Responsibleでお勧めしている長期パッシブ・低手数料インデックス投資と目指すところが同じように感じています。それぞれの方のニーズにもよりますが、課税口座やIRAで利用価値があるのではないかと思 …

Read more

健康保険マーケットプレイス 加入期限延長

通称オバマケア(Affordable Care Act)と呼ばれていたHealth Insurance Marketplaceでの健康保険加入申請期限が延長されました。トランプ前大統領の指揮下、大幅な見直しの可能性および存続の危機があったオバマケアですが、ほぼ当初の状態のまま今も継続しています。バイデン新政権は2021年度健康保険プランの加入を5月15日まで延期しました。Covidの影響で雇用にもさまざまな影響があり、健康保険の確保は多くの方の課題となっています。Kaiser Family Foundationの調べでは、約九百万人の無保険者が金銭的助成を得ながらの保険加入の機会を得ることにな …

Read more

リタイヤ後、生活費は減っていく?

一生懸命働いて積み立ててきたリタイヤメント資金。これを枯渇させずどう使ってリタイヤ後の生活をサポートしていくか・・これはファイナンシャルプラニングのなかでも最も重要課題といってもよいでしょう。リタイヤメントプラニングをする際には、退職後の生活がどんなふうになり、どのくらいの生活費がかかるのか、趣味や習い事、旅行などにどのくらいかけたいか・・などを洗い出し、それぞれの費用が一生涯の間、年々のインフレ率によって増えていくことを前提にシミュレーションをしていくのが普通です。 65歳でリタイヤしたとして95歳までの寿命を考えると30年という長い期間のことですから、この「リタイヤ後の費用」をどう正しく見 …

Read more

カレッジ費用 みんなどうやって払っているの?

2013年に同じようなタイトルのブログを書きました。カレッジの授業料や寮費、食費、生活費、その他諸費を含んだトータル費用はいくらくらいになるのかについて調べたものです。あれから7、8年ですが、どのくらい変化があって、またその費用をみながどうカバーしているのかについて振り返り、また今後キーとなるトレンドなどがあるのであれば、それに心を止めてみたいと思います。 以前のブログで書いた2012-2013年のデータでは、ローインカム層(親の世帯年収$35,000以下)のカレッジ費用は$18,000強、ミドルインカム層($35,000から$100,000)は$22,000強、ハイインカム層($100,00 …

Read more

Vanguardのロボアドバイザー 課税口座で期待

Vanguard はこれまでPersonal Advisor Services という名前のアドバイザーサービスを提供してきました。テクノロジーを駆使しつつ人を介してのサービスで、$5ミリオンまでの投資額で年間0.30%の手数料でした。これに加え、2020年には新たにVanguard Digital Advisorというサービスが登場しました。こちらは人を介さないロボアドバイザーです。 必要最低限だけど手堅いチョイス Vanguard Digital Advisorは最低投資額が$3,000。IRAや課税口座で使えます。他社のロボアドバイザは何十何百ものファンドや個別銘柄を選べることも多いです …

Read more

Roth IRAとTraditional IRAどちらを選ぶ 2021年限度額

401(k)と並んで、リタイヤメント準備のためによく使われるIRA(Individual Retirement Arrangements)。IRAにはいろんな種類がありますが、その中でももっともよく使われるのはRoth IRAとTraditional IRAです。2021年度の数字を入れた比較表をお届けします。積み立て限度額や控除対象となる限度額などを確認いただくとともに、どちら選んだ方がよいのかの考えかたもまとめました。 以下、選択のための3つの要素を考えます。 収入 収入によって、Roth IRAは積み立て可能な額が決まります。Traditional IRAは収入にかかわらず積み立ては可能 …

Read more

Morningstar評価基準改定が私たちに語るもの

モーニングスター社がファンド評価の新システムを導入したのが2011年。そして2019年末から2020年にかけて、この新システムがさらに洗練されました。過去の投資成績が将来の投資成績を予想するのには不十分/不正確であるという事実を踏まえ、ファンド運営を質的に評価するしくみが必要になったことと、ファンドの成績を予想するのにはファンド手数料が大きな要素であることの理解が進んだことが変更のポイントであるように思います。2008年の金融大恐慌以降、ファンドの低手数料化とインデックファンド投資が大きく躍進していますが、今回のモーニングスター評価システムの改定も、この流れを組むものです。 2011年 スター …

Read more

パートナーとのお金のコミュニケーション

子どものお友達がお母さんと一緒にうちに遊びにきたとき、そのお母さんが玄関から入ってくるなり言いました。“Nice house.  How much did you pay for this?” 一瞬耳を疑いました。そんなに親しいわけでもないのに・・・、いや、たとえ親しくても、家の値段はフツウ聞かないでしょ・・・。だけど不思議なものであんまりストレートに聞かれると、別に隠す必要もなくストレートに答える私。日本人ではなかなかありえませんね。私たちは年収とか家の値段とか、聞いたり話したりすることは案外タブーと思っているところがありますよね。「そんなこと聞いちゃあ失礼」とか、「お金の話をする …

Read more

アンブレラ保険は必要ないですか?

アンブレラ保険という名前をお聞きになったことがあるでしょうか?車に乗るなら自動車保険を買わねば乗れません。家を買ってモーゲージ・ローンを組むなら、ホーム・オーナーズ保険に入らないとお金を貸してもらえないでしょう。しかし、アンブレラ保険はふつうに生活している分には、「買わねばならない」という状況にはならないので、「盲点」となりえる保険です。アンブレラ保険のことをそもそも知らない、あるいは知っていても入っていない人が案外多いものです。このアンブレラ保険、どんな場合に必要なのか、一緒に考えて見ましょう。 アンブレラ保険ってなに? アンブレラ保険とは、その名のとおり傘のように他の保険のうえに存在する保 …

Read more

手数料、手数料、手数料!

モーニングスター社が、ファンド評価基準を改定し、2019年から2020年にかけて新評価システムへの移行を実施しています。35年前に開発された5つ星評価システムは、過去の投資成績にのみ焦点を当てたものであり、その後の数々のリサーチで、過去の投資成績は将来の投資成績を正確に予想するものではないことが明らかになりました。と同時に、ファンド手数料こそが、将来の成績の決定要因として信頼性が高いことが示されました。今回の評価基準改定はそれを汲むものであり、今後、手数料をより正確に反映されたファンド評価がなされていくことになると思います。この改定と相まって、アメリカでの投資ファンドの手数料化は目を見張るもの …

Read more

投資ファンドのシェアクラスって知っていますか?

投資しているファンドの名前のあとに、AとかBとかCとかのアルファベット文字がついているのをご覧になった方もあるのではないでしょうか?これらはシェアクラスと呼ばれるもので、ひとつのミューチュアルファンドに対して存在する異なるシェアの種類のことです。たった一つの文字ですが、これが案外大きな意味を持ちます。今日はシェアクラスの学びです。 シェアクラスとは たとえば、Franklin Income A とか、Franklin Income Cとか言った具合に、最後についているアルファベットがシェアクラスです。シェアクラスが違っても投資しているファンドは全く同一です。同じリスクレベル、同じ投資内容、同じ …

Read more

ベスト529プラン 2020年版

Morningstar社が毎年行う529プランランキング2020年版が発表されました。People(ファンドマネージャーの能力・適正)、Parent(ファンド会社のビジネス傾向)、Process(ファンド運用プロセス)、Price(手数料などを含む値)の指標に基づき、各州の529プランを評価し、Gold、Silver、Bronze、Neutral、Negativeの5段階評価をつけるものです。 2020年Gold評価の州 My529(前名 the Utah Educational Savings Plan) Bright Start College Savings, Illinois Mich …

Read more

Credit Freezeのすすめ

個人情報の流出、なりすまし被害など不穏な事件は後を絶ちません。それに対処する策として、消費者が自分のクレジットレポートを守りID詐欺を未然に防ぐための方法として、2013年からCredit Freeze(クレジットレポートの凍結)が可能となりました。あれから7年経ち、Credit Freezeも発展しました。以前はFreezeをするのに料金があり、Unfreezeするのに料金がありと、何かとお金がかかっていたのがなくなりました。また、Freeze/Unfreezeのしやすさも各段に改善されました。2020年になってみて私が思うのは、自分のクレジットレポートはFreezeしておくというのがデフォ …

Read more

上がりはしても決して下がらないアニュイティ(2)

「もし市場がマイナスになっても、残高が絶対減らないプロテクションのついたアニュイティを購入しようとしているのですが、どうでしょう?」というご質問も最近よくお受けします。アニュイティの中でもFixed Index Annuityという商品に焦点を当て、前回はそれがどのような商品なのかについて調べてみました。今回は、その購入をどう決断したらよいのかについてポイントを考えてみます。 前回も書いた通り、アニュイティは大変複雑で、その提供する価値とコストを具体的に把握して、買うか買わないかを理性的に判断するのが大変難しい商品だと感じています。決断にあたっての不確定要素も多く、いつまで生きるか、アニュイテ …

Read more

上がりはしても決して下がらないアニュイティ(1)

株式市場に不安がある時期には、「着実に入る配当金や利子が出るファンド」や「上りはしても下がらないアニュイティ」などの人気が上がる傾向があり、前回はこの前者のケースの配当金や利子を出すIncome Fundについて取り上げてみました。今回は、後者のアニュイティを見てみましょう。「もし市場が今回のCovidのように大きく下げても、残高は決して下がらないプロテクションのついたアニュイティというのを購入しようとしているのですが、どうでしょう?」というご質問も最近よくお受けします。アニュイティは目的にあったぴったりの使い方をすると大変に素晴らしいものである反面、よくわからず適当に購入すると残念なことに終 …

Read more

「月々配当があるからよい投資」は本当?

Covidの影響で今春、6週間で約35%下落したUS市場ですが、その後歴史的にも類を見ないスピードで値を戻しました。一方で、実際にはまだまだ経済はダメージを受けており、多くの企業利益は落ち込み、失業者数も大きな改善が見られず、ワクチン開発にも未だ少しばかりの時間がかかりそう・・と、実質的な状態と株価の乖離があるのではないかという疑心暗鬼も存在しています。こんな中、月々案外調子よく、目に見える形で入ってくる配当金があると、なんだかほっとする気持ちにもなります。実際、株式市場に不安がある時期には、「着実に入る配当金や利子が出るファンド」や「上りはしても下がらないアニュイティ」などの人気が上がります …

Read more

老後に利子と配当金だけで生活する・・・は現実的?

リタイヤメントに向かって貯めている間の投資の王道は、それなりにリスクをとって株式比率を上げ、株式インデックスファンドと債券インデックスファンドを組みあわせたポートフォリオでの運用です。最近では、自分で株式ファンドと債券ファンドを組み合わせなくても、リタイヤメントのターゲット年を選べば、ふさわしいリスクレベルですでにファンドが組み合わされたターゲットデイトファンドも人気があります。これがいったんリタイヤすると、いきなり貯めるフェーズから引き出すフェーズに180度お金の流れが変わることになります。一生懸命貯めてきた資産、できるだけ減らしたくないと思うのは普通のこと。できれば、利回りだけで生活してい …

Read more

あなたの401(k)の手数料はいかに?

2009年の金融恐慌以降、投資にかかる手数料は全体的に減少してきています。10年以上前は大変に手数料の高い401(k)プログラムもたくさん存在し、また手数料開示を義務付ける法律もなかったこともあり、いったいどのくらいの手数料を払っているのか、401(k)プラン参加者には見えない部分もたくさんありました。その後、手数料などに関する情報開示が義務付けられ、また投資媒体を懸命にリサーチをし選択する高手数料のアクティブファンドの利用が少なくなり、投資媒体を選ばず市場全体にまんべんなく投資する手数料の低いパッシブファンドへの乗り換えが進み、さらには401(k)の市場自体が大きくなり競争が高まったことで、 …

Read more

人間のこころ: 投資で最も怖いモノ

投資で最も怖いモノ、それは株式投資で避けて通れないリスク・・・と答える人も多いでしょうが、実は違います。最も怖いモノは、私たちの心であり、心の中にある恐れです。損をするかもしれない、資産をなくすかもしれないという恐れ、これは何らかの行動を起こすための強力な動機になります。損をしたくない、減らさないでいたいという恐れとともに、もっと儲けたい、どんどん増やしたいという貪欲は、実は深いところでつながっていたりもします。この恐れと貪欲、全く違うもののように思われがちですが、実は同じ心の二つの面であるともいえるのです。この心のために、本当はすべきでない行動をしたり、売るべきでないものを売ってしまったり、 …

Read more

リタイヤメント後の生活バジェット どう見積もるか

リタイヤメント資金の積立フェーズは割とシンプルです。とくに、インデックスファンドをベースにした高分散のパッシブ投資に徹しているなら、ただただ積み立てればいいだけで、多くの場合ファンドを選んで投資比率をセットしたらあとは月々の積立運用はシステムがやってくれます。一方でリタイヤした後は案外考えることがたくさんあります。いくら引き出すか、どの口座から引き出すか、どのファンドを現金化するか、どのタイミングでするか・・などなど考えることも多くなります。資金が早期枯渇してしまうことは大きな問題ですから慎重にならざるをえません。 月々いくらの生活費を見込むか・・これは考えなくてはならない要素の中でも大変重要 …

Read more

ソーシャルセキュリティの最適な開始年齢は?

ソーシャルセキュリティ年金は62歳から受給開始ができます。多くの方が67歳(1960年より前に生まれた方は66歳)でフルリタイヤメント年齢に達し、その後70歳が最も遅い開始時点となります。フルリタイヤメントでもらえる年金額は“一応の”基本となりますが、フルリタイヤメントで受給開始する代わりに、それより前に開始すれば(最早で62歳)受給金額は減り、それより後に開始すれば受給金額は増え70歳で最大になります。今日は、いつから受給開始をするのがよいのか・・という問題を見ていきます。 いつから開始するのがよいかは、寿命によります。健康で長生きの人は70歳までまって、受給金額を最大化してから受給開始をし …

Read more

Managed Payout Fund (老後の収入確保ファンド)を考える

401(k)やIRAで一生懸命貯めてきたリタイヤメント資金。リタイヤするまでは毎月、毎年貯めていくことに注力してきましたが、いったんリタイヤしたら今度は使うフェーズに入ります。この変化は案外ドラスティックで、だんだんと貯めるフェーズからだんだんと使うフェーズに変わるわけではなく、多くの人の場合、退職すると同時に180度お金の動きの向きが変わります。貯めていた時は資金がだんだん増えていくのを見ていたのに、使うフェーズに入るとだんだん資金が減っていくことになります。そのことだけでも心理的に心細く、場合によっては罪悪感さえ感じてしまう人もいます。加えて、使いすぎれば寿命までリタイヤメント資金がもたな …

Read more

スーパー低金利でリファイナンス?

Federal Reserveの低金利政策による間接的な影響で、モーゲージ金利も低金利が続いています。本年度は、モーゲージ低金利記録が更新され続け、30年固定利子ローンは2.88%、15年固定金利なら2.44%という数字まで出ています(2020年8月上旬)。そんなわけで、コロナの中でも不動産市場は意外と活気があり、ロケーションによりますがマルティプルオファーが入るコンペティティブな物件も出ているようです。同様に、リファイナンスもさかんで、この機に低金利ローンを確保しようとする消費者も多いようです。リファイナンスは賢く使えばいろいろな形で家計改善に役立ちます。今日はどんな使い方があるのか見てみま …

Read more

銀行口座に関わる詐欺(Bank Account Fraud)

クレジットカードの不正使用、なりすましローン、なりすましタックスリファンドなど、個人が被害を受ける詐欺にはいろいろありますが、今回は銀行口座に関わる詐欺や不正利用(英語でBank Account Fraudと呼ばれるもの)について考えます。Better Business BureauのScam Tracker Annual Risk Reportによると2018年には、50,000人が詐欺被害にあいその平均被害額は$152/件でした。被害額にはばらつきがあり数千ドル単位の被害を受けた人もいるということでした。詐欺被害者のうち、被害額が戻って来ず自己負担となったのは4件に1件ということでした。 …

Read more

コロナはいつまで 投資はどうなる?

本年2月から3月に大きな下落を見た株価はその後比較的早く値を戻し、経済活動が少しずつ再開し経済回復への期待がもたれました。しかしながら全米各地で感染率が再度急増し、振り出しに戻ってしまった感があります。アメリカの第2四半期のGDPは前期比で32.9%減少し過去最悪の下げを記録。失業率は6月に11.1%、7月に多少改善し10.2%となっています。身近でも大手の小売店が閉店に追いやられ、“Closing”のバナーを目にします。 その割には、株価は4月以降横ばい傾向で来ており、感染率の急増、経済悪化のニュースを横目に、大きな下落を見ていません。US市場でもまたグローバル市場でも同じような同じようなパ …

Read more

ホームオーナーズ保険がカバーする額

家を持っている方なら、みなさんホームオーナーズ保険に入っておられると思います。もしも家が火災に遭って被害を受けたとき、いくらまで補償を受けることができるのか、すぐ答えられますか?生命保険の補償額はなんとなく覚えていても、家の保険については補償額がいくらかわからない・・というのは案外多い話です。いつもいつも気にする必要はありませんが、何年に一回かはホームオーナーズ保険の補償内容も再確認したいものです。 Replacement Costとは 通常、ホームオーナーズ保険で補償される家の本体構造部分の補償額は、Replacement Costです。Replacement Costというのは、たとえばも …

Read more

フリートライアルをキャンセルし忘れた!

フリートライアルって巷に溢れていますよね。無料でトライできるのはいいけれど、実は無料ほど高いものはなく、ついキャンセルするのを忘れてチャージされたというようなこと、おありではないでしょうか?私はそもそも忘れっぽい人間なので、本当に必要でない限り気軽にトライはしないようにしているのですが、今回やってしまいました。クレジットカードのステイトメントを見て、気が付いた次第で。しかも、このサービス、何か月後にはいくらいくらかかります・・という文句を読んだ覚えもない・・ま、ビジネス関係のサービスで、人の紹介で使ってみようということになったので、安心しすぎて気が緩んでいたのかもしれません。調べてみたらこうい …

Read more

リタイヤメント後の医療費はいくらかかるのか?(2)

リタイヤ後の医療費は、健康にかかわる大切な費用であるうえ、とくにアメリカでは生活費の中の重要な割合を占めるものであるので、なるべく正確に見積もりたいものです。医療費は、月々の健康保険料と、受ける医療サービスに対する自己負担費用に大きく分かれます。前回は、リタイヤ後の健康保険のタイプ別にかかる費用の目安を調べてみました。今回は、実際に医療を受けた場合のCopayやCoinsurance、Deductibleなどを含む自己負担費用について把握してみたいと思います。 健康状態による医療費の違い まず、当然のことといえば当然ですが、健康状態によってかかる医療費は変わります。 下は65歳女性がMedic …

Read more

リタイヤメント後の医療費はいくらかかるのか?(1)

リタイヤしてから医療費にはいくら見積もればいいのでしょう?健康保険料も病院にかかったときの請求も大変高いアメリカ・・老後のバジェットで、医療費を甘くみていると大変なことになりそうですね。Fidelity社のリサーチでは、65歳の夫婦が終身で必要となる医療費は$285,000 (2019)、シングルの方の場合は女性で$150,000、男性で$135,000だそうです。しかしながら、これはまとまった一括の額。しかもひとそれぞれでかなり個人差もあるでしょうから、自分のケースで月々のベースでいくらバジェットしておけばいいのか・・これが一番知りたいところであります。具体的な数字を特定することはなかなか難 …

Read more

住む州でどのくらい違う? リタイヤ後の税金

リタイヤしてからも税金はなくなりません。お仕事をやめて勤労所得はなくなってもなんらかの所得がある限り、それに対して所得税を払うことになります。アメリカにはご存じのとおり、連邦税と州税があり、連邦税のほうはアメリカのどの州に住もうとも同じですが、州税については住む州ごとに課税のルールが異なります。税金上、住みやすい州と住みにくい州はどこか?・・今日はそのあたりをちょっと探ってみます。 まずは所得税・・ 州の所得税は、州によって大きな開きがあります。所得税ゼロがあるかと思えば、最も高い所得税率は13.3%(California)まであります。 所得税ゼロの州: • Alaska. • Florid …

Read more

Socially Responsible Investing(社会的責任投資)についてどう考える

Socially Responsible Investing(SRI)という名をあちこちで目にした方もいらっしゃるでしょう。日本語では社会的責任投資と訳され、企業が負うべき社会的責任をきちんとはたしている企業を対象に投資を行っていくことを指しています。実はこの考え方自体はかなり以前から存在したようで、1920年代のキリスト教倫理観により、武器やギャンブル、たばこ、アルコールに関連する企業を投資対象からはずすという考え方にはじまったようです。最近では2012以降急激に注目が集まり、2016以降は年間40%の成長率で投資額が増えているということです。昨今では401(k)でもSRIファンドが選択肢と …

Read more

コロナ危機でソーシャルセキュリティ年金はどうなる?

2020年4月20日づけで、Center for Retirement Research(Boston College)がSocial Security’s Financial Outlook:The 2020 Update in Perspectiveというタイトルのレポートを発表しました。このレポートの分析内容は、コロナ危機以前のデータを基にしていますが、後付けでコロナ危機を考慮したコメントも付け加えられています。私は経済や年金の数理計算のことはよくわかりませんが、ソーシャルセキュリティ年金が今後ちゃんともらえるのか・・はファイナンシャルプラニングでも大切な要素ですので、今回はこのレポート …

Read more

世界分散投資の意義を再考する

ホームバイアスという言葉をご存じでしょうか?投資をするとき、自分が住んでいる国の株式(債券も同じく)に偏って投資をする傾向のことをいいます。アメリカに住んでいたらUS株式にばかり注目し、日本に住んでいたら日本の株式ばかりに投資するというような具合です。過去にも多くのリサーチでこのようなホームバイアスの存在が認識されていますが、その理由についてはすっきりした説明がありません。ただ、考えてみればなんとなく人間心理的にあたりまえのような気もします。 今回のコロナウイルスの時代、どこか外国に行かねばならないとしたら、自分がいる国の方がよっぼと感染率が高かったとしてもなんとなく行く先での危険が気になった …

Read more

新しいW4フォームができました

2020年ももう半ばで若干遅ればせながらではありますが、本年から新しくなったW4フォームについてご報告します。給与からの所得税の源泉徴収を調整するためのW4フォームが2019年までのものから更新されました。トランプ税制改革(Tax Cuts and Jobs Act)の内容を反映させると同時に、複数の収入ソースがある場合や夫婦で収入がある場合など、より正確な源泉徴収を実現するようにリデザインされました。 まずは基本から 所得税は年間まとめて払えばよいというものではなく、所得が発生するにつれて都度納めねばなりません。給与収入がある人は、給与から毎回、源泉徴収(withhold)される形で一年を通 …

Read more

オンライン授業でも大学行く?

我が家にはシニアが二人います。ひとりは大学のシニア(息子)、もうひとりは高校のシニア(娘)です。この6月に予定されていたダブル卒業式には、日本の祖父母たちを呼んで参加してもらおうと思っていました。足腰が弱まり通常の観光は難しくなった祖父母たちと、近場のメキシコあたりまでお気楽なクルーズ船トリップ(乗っていればいいのでご老人には最適)でもしようなどと計画していましたが、今となっては卒業式はキャンセル、クルーズなんでとんでもない・・日米で行き来もままならない状態です。 息子もアパートから自宅に戻りオンライン授業。娘も高校のオンライン授業。主人は大学で工学を教えているので、そちらもオンライン授業。み …

Read more

ファクター投資って何でしょう?(2)

前回、最近ちょっとした流行りのファクター投資についてみてみました。ファクター投資という言葉は新しいが、それはつまるところアクティブ投資の一種であり、昔のアクティブ投資の自動化/高精度化/高速化/低手数料化バージョンであること。ルールの自動化により株式や債券などの選択の精度は上がり高速化され、低手数料が実現されているということをお伝えしました。今日は、各社が売り込むファクターの種類にはどんなものがあり、また私たちはファクター投資についてどういう姿勢をとるべきかについてみていきます。 どんなファクターがある? では、実際、ファクター投資とはどうやって実現されるのか・・ですが、以下のようなファクター …

Read more

ファクター投資って何でしょう?(1)

投資にも流行りすたれがあります。このファクター投資、英語ではFactor-based Investingといいますが、ちょっと前からの投資の流行語です。各社がファクター投資のファンドやETFを宣伝しているので、目にした方もいらっしゃるかもしれません。何か新しい投資法のようで期待を集めるかもしれません。このブログでは、インデックスファンドをベースにしたパッシブ投資を一貫してお勧めしておりますが、もしかしてファクター投資に乗り換えた方がいいのではないかという考えが浮かぶかもしれませんが、今、なぜそれが注目されつつあるのか、自分に必要かどうかをどう見極めるか・・について2回にわたり考えてみます。 た …

Read more

コロナのあと 市場回復はどんなふうに?

コロナのロックダウン生活も何週目でしょうか。私はカリフォルニアに住んでいるので、まだStay-at-Homeの状態です。すでに24の州がReopen(経済活動の再開)をしました。3州が近々Reopenするそうです。23州とワシントンDCが依然としてClosed状態です。さて、今後進む経済再開とともに、株式市場はどんなふうに回復していくのか‥多くの人が気になることかと思います。Vanguard、Fidelity、Charles Schwabが発表している予想レポートを読んでみましたので、それの概略をまとめみました。ご参考までに。 <概略> 今回のリセッションは、経済自体に原因があるのではなく、パ …

Read more

自動車保険のリファンドとこれから

4月はじめにAllstate と American Familyの2社が、コロナウイルスの影響によるStay-at-Homeの実施により保険金払い出しの軽減があったため、その分を保険契約者に払い戻すとは発表しました。 自動車保険会社はさまざまなデータを使って、事故の発生確率や補償額の大きさなどを統計的に割り出し、契約者の払う保険料の額を計算します。利用するデータのうちのひとつ、Miles Driven(走行距離)は直接事故の発生確率に影響しますが、Stay-at-HomeによりこのMiles Drivenは大きく減少しました。モバイルデータ分析を専門とするArity社は、3月半ばから4月22日 …

Read more

Stimulus Check (リカバリー・リベート) アップデート

Stimulus Checkの銀行口座へのデポジットの送金が4月半ばより始まりました。もう受け取ったという方もいらっしゃるかもしれませんが、対象者全員に行きわたるまでには少し時間がかかりそうです。以前にもこのブログで、CARES ACTについてはご紹介しておりますが、今回はこのStimulus Checkにフォーカスしてみます。 Stimulus Check (リカバリー・リベート)いくらもらえる? 納税者に対し、独身で$1,200、ジョイントリターンの夫婦で$2,400までのリベートが発行されます(詳しくはこちら)。米国居住者(resident alien)であること、他の納税者の扶養家族で …

Read more

ロックダウン状態での家計見直し

コロナウイルスの影響で一番打撃を受けたのは、レストラン、旅行、小売りなどのサービス業界であり、フロントラインで顧客とのインタラクションが必要な職種が最も先に消滅しました。Mckinsey & Companyば、これらの業種が、“影響を受けた/受ける可能性のある職種”の42%に当たるとしています。打撃を受けた業界に関わられる方は、今本当に大変な時期だと思いますが、どうかこの苦難の時期、球根が冬のあいだ静かに養分を蓄えるように寒さを耐え、春には力強く咲くことができるようにとお祈りいたします。 一方で、他の業界への影響はそれほど大きくありません。前述Mckinsey & Compan …

Read more

コロナウイルス モーゲージ救援

コロナウイルスの影響で家計に打撃を受けた場合、まず家計の中でも大きな支払い義務であるモーゲージやレントが問題になっています。連邦および多くの州政府は、救済措置を発表しており、また同時に多くのモーゲージ関連会社に対して救援措置の実施を促しています。 まずはじめに 救済措置について知る前に、まずは自分の家計の状況を把握することが必要です。 生活維持のために必要な固定費を洗い出しましょう。モーゲージ・レント、ユーティリティ、保険費や税金、食費あたりが固定費に入ってくると思います。多くの州でStay-at-homeが実施されており、不幸中の幸いともいいますか、外食・余興、チャイルドケア・課外活動費など …

Read more

コロナ経済対策 CARES ACTの概要

コロナウイルス支援・救済・経済安全保障(The Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act―頭文字をとってCARES ACT)について、3月25日に上院を満場一致(賛成96票、反対0票)で通過、27日に下院でも発声投票で可決されました。COVID-19パンデミックによるアメリカ経済への被害を少しでも和らげるための総額$2トリリオンの救済パッケージです。このパッケージは中小企業やビジネスへの救済も含まれていますが、ここでは個人やご家庭に関する部分について概要をご紹介します。 リカバリー・リベートの支給 納税者に対し、独身で$1,200、ジ …

Read more

Vanguardの創始者ジャック・ボーグルが生きていたら・・・

Wealth Logic創始者のアラン・ロスという人が、“ジャック・ボーグルが生きていたら、どうするか?”という記事を書いていました。ロス氏は、今は亡きVanguard社の創始者ボーグル氏に何度か会ってインタビューをしたことがあり、もしもインデックスファンドの父と呼ばれるボーグル氏が今生きていたら、現在のコロナウイルスによる市場の混沌についてなんというだろうかと架空のインタビュー記事を想定したものです。アプローチがなかなか面白いなと思ったのと、私自身ボーグル氏の大ファンなので彼を偲んで和訳してみました。(すべて3/18/2020付けのFinancial Planning誌より) Q.ボーグル氏 …

Read more

鳥の目で見る 株式市場

毎週毎週株価が下がるブログトピックばかりで残念ですが、でもやっぱり人が寄るとコロナウイルスの話になり、旅行規制などに話が及べば経済の話になり、経済から株式市場へと話題はつながり・・となんだかパターン化しているような気もします。早くテストキットが広く普及し、ウイルス拡散のスピードが抑えられるように、重症例が医療キャパシティの範囲内に収まるようにと祈るばかりです。株式市場も人々の不安をあおるように下向きを続けています。報道を見ていても、ブレイキングニュースと銘打って赤字で市場の大きな下落を伝えています。「米株式市場が急落 新型ウイルス“パンデミック”宣言受け」、「米株式市場で初のサーキットブレーカ …

Read more

“投資したら必ず減ることあります“を納得しておく(2)

前回、インデックスファンドを使った長期投資では、市場がどう動こうと何もしないことが最善であることを見てみました。一般的に10年以上を長期投資とみなしますが、10年の間には平均的な数字ではありますが、10%以上の値下がりが3回、20%以上下がったまま2か月以上続くのが2回、大きな景気後退が1回がある計算になり、市場が大きく下げることは長期投資をする限り必ず誰もがかなりの頻度で経験するものです。それは当たり前に起こるものであり、実際そのような局面に来たら、ただただクールに構え何もしないこと・・これがベストということを学びました。今回は、そのただただクールに構える・・という部分に焦点を当ててみます。 …

Read more

コロナウイルスでどうする投資?

本来なら今週は、“投資したら必ず減ることあります“を納得しておく(2)“をお届けするはずでしたが、コロナウイルス関連で具体的なご質問をいくつかいただきましたので、それについてシェアさせていただきたいと思います。 コロナウイルスで株式低迷。今後世界経済は打撃を受ける・・。こんなとき株式投資をしている私たちは不安になるものです。持っている投資はこのままでよいのか、これから積み立てるはずの投資は待った方がよいのか、株でないものにお金を避難させたほうがいいのか。いろいろな質問が頭をよぎるかもしれません。長期ほったらかしのインデックスファンド投資をしている皆さんを対象に、以下のQ&Aを用意してみ …

Read more

“投資したら必ず減ることあります“を納得しておく(1)

“何もしない投資”、“ほったらかしで増やす”などはインデックスファンドを使ってのパッシブ投資を表している表現です。最近では投資には慎重な日本でさえもよく見かける言葉になりました。何もしないほったらかしでお金が増えるならば、そんなに楽なことはないけれど、でもこれ、案外やってみると難しいと感じる人も多いと思います。私たちは日々、“やる”ことに価値を置く忙しい日々を送っています。また、どこにいても24時間365日絶え間なく新しい情報が次から次へと入ってくる情報化社会に暮らしています。何か起こったらそれに反応して、早急に何かをやらねばならない・・そんな生き方に慣れてしまっています。 そんな中、何もしな …

Read more

州によるIRA自動積立プログラムについて

比較的大きな会社や組織で働いている人は、401(k)や403(b)などリタイヤメントプランの提供を受け、所得税控除で積立ができると同時に、Employer matchの恩恵もあり、年間でかなりまとまった額がリタイヤメント資金準備に積み立てられていることが多いです。一方で、アメリカの労働人口の半分くらいは、職場でのリタイヤメントプラン提供がなく、資金準備が大きく遅れているという問題があります。前回ご紹介した、SECURE ACTもこの問題を軽減すべく、スモールビジネスのリタイヤメントプラン提供を促進することを狙ったものですが、この連邦政府での動きとは別に、各州政府がこの問題に取り組んでいます。S …

Read more

うちの年収だと大学のネットプライスはいくら?

前回の記事では、カレッジ費用の上昇傾向、ネットプライスとスティッカープライスのトレンドについてみてみました。インフレーション率をはるかに上回るレベルで値上がりしてきたカレッジ費用ですが、最近はその上昇率が少し落ち着いてきていること、またカレッジ費用自体が上がってもそれはあくまでスティッカープライスであり、必ずしも自己負担する額(ネットプライス)ではないことなども見てみました。 ならば実際に自己負担することになるネットプライスはいくらなのか・・これが私たちの一番知りたいところでありますが、これは簡単に知ることができません。実際にいくら必要かは、どこの大学に行くか、その大学が州立か私立か、その大学 …

Read more

カレッジ費用 いったいいくらなのか? 2020年版

毎年、College BoardがTrends in College Pricingというレポートを発行します。カレッジ費用は地域によっても、大学のタイプによっても大きく差がありますが、全米の4,000大学に対して費用調査を行い平均的な動向をまとめています。 ここでのカレッジ費用とは、Tuition(学費)、Fees(その他関連手数料)、Room & Board(寮費と食費)、テキストブック、交通費、個人的費用などのその他の間接的費用の総合です。 カレッジ費用と上昇率 以下2019-2020年のカレッジ費用全米平均値です。 Public college costs (in-state …

Read more

SECURE ACTで変わるリタイヤメント準備

2019年12月にSECURE ACTという法律が制定されました。本名は、Setting Every Community Up for Retirement Enhancement Actといい、アメリカで働くより多くの人がリタイヤメン準備を積極的に進めることができるよう、資金準備プランを使いやすくするということを狙った法律です。すでにリタイヤメントプランに参加している人にも、まだ参加できていないという人にも、関与する変更点がありますので、下に挙げていきます。 Required minimum distributions (RMDs) のスタートが70.5歳から 72歳に 高齢化にともなり、リ …

Read more

Roth IRAとTraditional IRAどちらを選ぶ 2020年限度額

401(k)と並んで、リタイヤメント準備のためによく使われるIRA(Individual Retirement Arrangements)。IRAにはいろんな種類がありますが、その中でももっともよく使われるのはRoth IRAとTraditional IRAです。2020年度の数字を入れた比較表をお届けします。積み立て限度額や控除対象となる限度額などを確認いただくとともに、どちら選んだ方がよいのかの考えかたもまとめました。 以下、選択のための3つの要素を考えます。 収入 収入によって、Roth IRAは積み立て可能な額が決まります。Traditional IRAは収入にかかわらず積み立ては可能 …

Read more

Charles Schwabの口座申込書の問題の一節・・・

しばらく前に「変化する金融市場」というブログ記事のシリーズをご紹介しました。シリーズ第三回目には、アメリカを離れるとそれまでアメリカで持っていた口座が維持できなくなる可能性についてとりあげました。口座が維持できたりできなかったりはそれぞれの金融機関の方針によるもので、非アメリカ居住者に対してフレンドリーな機関もあれば、そうでない機関もあるというお話を書きました。フレンドリーな金融機関としてとりあげたCharles Schwabについてですが、読者の皆さんの中から、「口座を開設しようとしたが、申請フォームの中にあったFACTA reportingに関する一節に対して疑問が残りフォームにサインがで …

Read more

今年こそマネー把握 5つの質問に答えられますか?

家庭のマネー把握のための5つの質問を用意してみました。家計管理が得意な方やオンライン・マネーツールなどを使って管理をされている方なら簡単に答えられる質問かもしれません。また、少し前にこのブログで紹介しました家計把握―マンスリーキャッシュフローをつくってみる!シリーズを実行に移した方なら、頭に数字が浮かんでくるかもしれません。パーソナルファイナンシャルプラニングでは、「マネー感覚」というようなものが大事だと思います。1ドル、2ドルのレベルまで正確ではなくていいので、だいたいのお金のINとOUTの流れ、また今使うお金と将来使うお金のための貯蓄・投資のバランスを把握していると、家計の様々な局面で利点 …

Read more

ほんとうにすごい本なんです!

この記事がポストされるのは12月24日のクリスマスイブですから、ファイナンシャルプラニングのことではなく聖書のことを書いてみようと思います。私は、ロサンゼルスのサウスベイ地区にあるローリングヒルズカベナント教会という教会に通っています。このブログやファイナンシャルプラナーとしての仕事は、私の人生のうちの大切な部分でありもちろん心を込めて行っていますが、クリスチャンとしての生き方はおそらくそれよりもずっとずっと大切なもので、私の人生の土台にあるものだと思っています。教会では賛美チームに属し、日曜礼拝では神様を見上げて賛美するのが(ボーカルです)大好きです。火曜日には聖書とお茶の会という場で、みな …

Read more

無料(タダ)のクリスマスプレゼント

クリスマスショッピングはお済ですか?日本的なライフスタイルの方だと、クリスマスに親戚一同で集まるというようなこともあまりなく、ひとりひとりにプレゼントを用意するというようなことも少ないかもしれません。反対にアメリカ的なライフスタイルの方だと、遠くからみんなが集まるため、寝具に始まりタオルや食器など、まずは受け入れるための生活用品一式を用意し、そのうえメニュー決めや買い出しに加え、プレゼントの用意も必要かもしれません。運よく(?)自分の家がホストするわけではなかったとしても、親戚のひとりひとりにプレゼントを用意するとなれば、それだけでも一仕事ですね。子どもが小さいうちは学校の先生や習い事の先生などへの小さなプレゼントも考えねばなりません。

Read more

クレジットカードをキャンセルする・・・

Citi Double Cashの特典がずいぶんと削除されてしまって残念という記事をちょっと前に書きましたが、クレジットカードも特典の内容が変わったり、もっと自分に利点のある新しいカードが出てきたりで、これまで使ってきたカードをキャンセルするようなケースも出てきますね。クレジットカードをキャンセルするとクレジットスコアに影響があるのか、ずっと使ってきたカードをうまくキャンセルするにはどうしたらいいのか、そんな質問をいただきました。今回は、クレジットカードをキャンセルする際に考えることをまとめてみます。   クレジットスコアへの影響? たしかにクレジットカードをキャンセルするとクレジッ …

Read more

日本人として日本に住んだ場合の老後の課税

アメリカで長らく働いてリタイヤメント資金も貯めました。その後、日本に帰り老後を送ることにしました。その場合には、Charles Schwabなど非居住者にフレンドリーな金融機関のサービスが心強い味方になるであろうことを、前回のブログで調べてみました。では、そのようなアメリカに残したリタイヤメント口座からお金を引き出して使うとき、日本ではどのように課税されるのか・・・。私は日本の税制についてはよく知らないので自信を持って書けませんが、いろいろ調べてみた結果をまとめてみます。皆さんの中でお知恵を拝借できる方、実際に経験済の方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントくださいますと幸いです。よってここに書 …

Read more

変化する金融市場(3)~アメリカを離れると口座維持できない?

長らく暮らしたアメリカだけれど、やはり老後は日本で・・という人も増えているように思います。その場合、アメリカで一生懸命貯めた401(K)やIRAなど投資口座はどうなってしまうのかという疑問をよく聞きます。この問題、一昔前まではほとんど浮上しませんでした。日本に帰ってもそのまま口座は持って置けるのがほとんどで、オンラインで操作することも可能な場合が多かったのです。ところが最近になって、かなり状況が変わってきています。口座の維持が難しい場合も発生しています。 ***このトピックはまだ新しく発展途上で、業界にもなかなか確固とした情報がありません。ここに書く内容は最善を尽くして集めたものですが、完全に …

Read more

変化する金融市場(2) ~アメリカ市民権、永住権の放棄と離脱税

前回は、市民権、永住権を持っている場合の義務や規制について、FATCAと絡めながら見てみました。市民権、永住権を持っている限り、私たちは世界のどこに住んでも、全世界所得についてアメリカへの納税義務があり、FATCAという法律後は、世界に持つ金融資産についてアメリカへの報告義務ができ、さらには私たちが口座を持つ世界の金融機関も私たちの金融資産についてアメリカへの報告義務が生まれたことをまとめました。 市民権、グリーンカードの放棄急増 このような変化を背景に、US Person(市民権・グリーンカード保持者)の中に、それを放棄する人が増えています。以下は、市民権を放棄した件数の変遷です。2010年 …

Read more

ソーシャルセキュリティーの手はじめ(1) - アメリカ年金一体いくらもらえるのか?

ソーシャル・セキュリティー・タックスは働いている人なら誰もが納めている税金ですね。若くて元気なうちは、「とられるばかりで何の益になるのか」と厄介者扱いしそうな税金ですが、万が一のときには案外心強い助けとなったりします。自分にはどのような保障を受ける資格があるのか、ある程度は把握しておきたいものです。ソーシャル・セキュリティーというと年金のことを思い浮かべる人が多いのですが、…

Read more

変化する金融市場(1)~アメリカ市民権および永住権を持っている場合

アメリカで暮らしておられる皆さんは、毎年タックスリターンの際に、FBARやFrom 8938で日本の金融資産について報告をしていらっしゃる人が多いかとお察しします。一昔前まではこんな報告をする必要がなかったので、面倒に思っていらっしゃる人も多いでしょう。この義務、日本に帰ってもついてきます。市民権・永住権を持ったままであればこの義務から逃れられず、それだけでなく今度は日本側でもいろいろ面倒な規制を受ける可能性があります。これらすべて、FATCAという法律に関係しています。 ***このトピックはまだ新しく発展途上で、業界にもなかなか確固とした情報がありません。ここに書く内容は最善を尽くして集めた …

Read more

アメリカの年金で日本生活と日本の年金でアメリカ生活の光と影

日本でもアメリカでも働いてこられて、両国から年金が期待できる方もいらっしゃるでしょう。老後はアメリカで暮らそうと思っているが、日本からの年金も生活費の一部として考慮する場合、特別な注意点があります。事務処理上の問題ではなく、貨幣価値の問題です。そもそも日本円の年金をドルに変換して使うという時点で為替の問題もありますが、もっと大きな問題は為替によるものではなく、両国のインフレ率の違いとそれに対する年金調整率の違いによるものです。今日は、そのあたりを深く考えてみたいと思います。   年金額にはインフレ調整が必須 年金は字のごとく、年々もらう老後の生活費です。65歳でリタイヤし95歳まで生 …

Read more

Citiカードのあまりにも悲しい特典削除

娘がStat(統計) Calculatorを買わねばならないと言い出し、近くのStaplesへ。これまでにも何台かCalculatorは買っているので今度も数十ドルだろうと思いきや、$119の値札。「これ、すぐいるの~?オンラインのほうが安いんじゃない?」と言いながらGoogle Searchするも、Amazonでも案外似たような値段。でも2週間後には安くなるかも??そこで思い出したCitiのPrice Rewindというサービス。Citi Cardで購入したあとサービスに登録しておくと、60日以内にもっと低い値段が市場に登場した場合、差額を返金してくれるというもの(電気製品やブランド物を買う …

Read more

Equifax個人情報流出の補償締切せまる

2017年春、クレジット情報ビュローのEquifaxがハッキングされ、1億4700万人の個人情報が流出しました。全米18歳以上人口の実に6割が影響を受けたこの事件、このブログでも2年前に取り上げました(Equifaxの個人情報流出事件について)。Equifaxは、個人データを防護するために必要な基本的措置の完備を怠っていたとして連邦政府に対して巨額の和解金を支払うことになりましたが、それと同時に、被害を被った個人に対しても補償を行っています。もし、あなたが情報流出の被害者であり、まだ補償を受けるためのクレームをしていなかったら、January 22, 2020が締め切りです。   ま …

Read more

家計管理―バジェットをつくる!

ここまでの2週間で、マンスリーキャッシュフローをつくってみました。家計簿をつけたり、APPなどで支出を逐次管理していない場合でも、給与明細、銀行口座明細、クレジットカード明細があれば、過去にさかのぼってご自分のマンスリーキャッシュフローがつくれます。マンスリーキャッシュフローはファイナンシャルプラニングをきちんとしようと思えば絶対に必要なものですし、もしそうでなくとも、年に一度くらいはつくってみて、家の中のお金の出入りの流れがどうなっているか、月々の収支のバランスはどんなものかを把握してみることをお勧めします。第一回目の記事では、マンスリーキャッシュフローに似たものにバジェットがあります・・と …

Read more

家計把握―マンスリーキャッシュフローをつくってみる!(2)

ファイナンシャルプラニングをするために大変重要な情報であるマンスリーキャッシュフロー。家計簿をつけていない、特に記録をとっていないという場合に、銀行の口座明細やクレジットカードの明細を駆使しながら、マンスリーキャッシュフローを作成するためのやり方を共有させていただいています。前回は、実際のマンスリーキャッシュフローを作成する前段階として、ざっくりと年間の収支状態チェックをしてみました。今回は、具体的なマンスリーキャッシュフローの作成に入っていきます。 Smart & Responsibleのプラニングサービスをお使いいただくときにも、必ずマンスリーキャッシュフローを提出いただいています …

Read more

もうすぐキャンセルするAmex Platinumの話(2)

去年の秋から使っているAmex Platinumカードを使った収支報告と感想をまとめています。Smart & Responsibleでは会員費のあるカードはお薦めしていませんでしたが、それにもかかわらず最も会員費が高い部類に属するPlatinumカードを使ってみました。使ってみたら何か見えていない特典があるのか・・とも思ったりして好奇心から作ってみました。前回は、ポイント利用、American Airlineのクレジットバック、Global Entryのクレジットバックについて書きましたが、今回は残りの特典についてです。   エアポート・ラウンジ利用 案外楽しみにしていた特典 …

Read more

もうすぐキャンセルするAmex Platinumの話(1)

去年の秋からAmex のPlatinum Cardを使っています。そしてもうすぐキャンセルします。そもそも、Smart & Responsibleでは、クレジットスコアをきちんと維持し、スクリーニング基準の高く特典の大きいカードのなかから、年会費がないものを選ぶというのを推奨しています。これまでクレジットカードについてはたくさんの記事を書いてきましたが、それのどれ一つとして年会費があるものはお薦めしていません。にもかかわらず、なぜ年会費$550のPlatinum Card?と思われるでしょう。それは、単に一度使ってみたかったから・・です。確かにふつうのカード以上にさまざまな特典がついて …

Read more

投資ファンド選びでステマにはまらない!(2)

ステマ記事の2回目です。ステマとは、中立的な立場を装って書かれた記事を通して、また宣伝とはわからないような装丁で情報提供することで、ユーザーの商品に対する印象をよくするマーケティングのこと。ステルスマーケティングの略です。ステルスという名のレーダーに映らない戦闘機がありますが、まさにそれのごとく、名前を明かさず忍び寄ってくる宣伝とでもいいましょうか。 このステマが投資ファンドにもあります・・という記事を前回書きました。前回は、利回りで並べたランキングは、何をどう分類し何をどう測るかでランキング入りするファンドを操作できることと、またそこで発表されている利回りに魅力を感じてそのファンドを買っても …

Read more

投資ファンド選びでステマにはまらない!(1)

投資ファンドを選ぶときには、「ステマ」に気をつけましょう!ステマというのは、ステルスマーケティングの短縮語だそうです。LISKUL(liskul.com)によると、ステマとは「中立的な立場での批評を装ったり、当の商品と直接の利害関係がないファンの感想を装ったりして行われる。商品の特長の紹介や、評価システム上の評価をつり上げるなどの行為により、多くのユーザーの目に触れさせ、またユーザーの商品に対する印象を上げることが主な目的とされる」ということです。amazonのレビューなども影響をうけています(参考記事 Amazonのレビューって信じられる?)。 このステマ、金融商品にももちろん適用されていま …

Read more

リセッションは来るのか?来たらどうする?

トランプ大統領は、アメリカ経済は大好調でリセッションが来る気配はまったくないという見解にたっていますが、一方で Politicoによれば、“4人に3人の経済学者は、今から2年以内にリセッションが来る”という立場をとっています。どんどん醜くなる米中貿易戦争のアメリカ経済に対する影響についても、トランプ大統領は大変に楽観的な見解にたっていますが、アメリカの経済研究所は、同貿易戦争の経済へのネガティブな影響は免れ得ないとしています。 経済ニュースを見ている方なら、“Inverted Yield (逆イールド)”という言葉をお聞きになったかもしれません。ここのところよく耳にすることばです。イールドとい …

Read more

Smart & Responsibleのファイナンシャルプラニング(2)

2019年秋から新たなサービス体制にてファイナンシャルプラニングを提供させていただくべく、ただいま準備中です。その準備として私自身が頭を整理するためにも、またこれからサービスをご利用いただく方々にSmart & Responsibleのサービスについて理解いただき、サービス利用にあたってご満足のいく決断をいただくためにも、Smart & Responsibleのサービスはいったいどんなもので、どのような価値を提供でき、また同時にどのような期待にはそえないものなのかまでをまとめています。   今までプラニングを使っていただいた方々はどんな人? Smart & R …

Read more

Smart & Responsibleのファイナンシャルプラニング(1)

2019年秋から新たなサービス体制にてファイナンシャルプラニングを提供させていただくべく、ただいま準備中です。その準備として私自身が頭を整理するためにも、またこれからサービスをご利用いただく方々にSmart & Responsibleのサービスについて理解いただき、サービス利用にあたってご満足のいく決断をいただくためにも、Smart & Responsibleのサービスはいったいどんなもので、どのような価値を提供でき、また同時にどのような期待にはそえないものなのかまでを、まとめて行こうと思います。   Holistic &Hourly Fee Onlyアプロー …

Read more

ファイナンシャルプラナーのいろいろ

ファイナンシャルプラナー、ファイナンシャルアドバイザー、アセットマネージャー、インベストメントアドバイザーなどなど、いろんな名前が存在します。実際、これらが具体的にどのような仕事するのか、はっきりとした定義はありません。Certified Financial Planner (CFP)_やCPA/PFS(Personal Financial Specialist)などは、パーソナルファイナンスのプラニングをするアドバイザーが持っていることの多い資格ですが、この資格がなくともファイナンシャルプラナーとかアドバイザーと称することは可能です。ファイナンシャルプラニングの領域については、前回のブログで …

Read more

ファイナンシャルプラニングって何?

ファイナンシャルプラニングと聞くと、みなさんどんなものを思い浮かべますか?実は、この言葉ははっきりした定義がありません。お金にまつわるプラニングをすれば何でもファイナンシャルプラニングです。たとえば、401(k)にいくら積み立てようか・・とか、月々のバジェットをつくろう・・・など、限られた範囲の小さな課題に取り組むことがファイナンシャルプラニングと呼ばれることもありますし、反対に家計でお金が関わるすべてのこと、つまり現在、将来、そしてその方の亡ってからの相続まで含んだ大変広義の意味で使われることもあります。   ファイナンシャルプラニングの領域   Smart & …

Read more

Smart & Responsibleはじめ・いま・未来(3)

2011年10月に立ち上げたこのサイト「アメリカ暮らしのファイナンシャルプラニング Smart & Responsible」ももうすぐ8年が経とうとしています。これまで提供させていただいていたファイナンシャルプラニングサービスを一時休止し、2019年秋をターゲットに新しいシステムへの以降を予定しています(このブログは同じような形で続けていく予定です)。今回はこれまでを振り返り、初心を思い起こし、また今後どのような形でサービス展開をすべきかを探っていくような記事を書いています。   Smart & Responsibleの葛藤   Smart & Re …

Read more

Smart & Responsibleはじめ・いま・未来(2)

2011年10月に立ち上げたこのサイト「アメリカ暮らしのファイナンシャルプラニング Smart & Responsible」ももうすぐ8年が経とうとしています。これまで提供させていただいていたファイナンシャルプラニングサービスは、現在お休み中です。2019年秋をターゲットに新しいシステムへの以降を予定しています(このブログは同じような形で続けていく予定です)。今回はこれまでを振り返り、初心を思い起こし、また今後どのような形でサービス展開をすべきかを探っていくような記事を、何回になるかもわかりませんがお届けしていきます。よかったら、このJourneyをご一緒ください。   Smart & …

Read more

Smart & Responsibleはじめ・いま・未来(1)

2011年10月に立ち上げたこのサイト「アメリカ暮らしのファイナンシャルプラニング Smart & Responsible」ももうすぐ8年が経とうとしています。ここ半年くらいの間、今までやってきたことを振り返るとともに、次のフェーズへつなげていく過渡期だと感じていました。提供させていただいていたファイナンシャルプラニングサービスは、現在お休み中です。お気づきになった方もいらっしゃるかもしれませんが、ブログ内のプラニング関連ページをすべてカットしているのですが、それでもわざわざご連絡いただいた方もいらっしゃって感動しました。ありがとうございます。2019年秋をターゲットに新しいシステムへ …

Read more

長期介護保険を買うなら・・・(2)

長期介護の必要に備えるための長期介護保険。各保険会社で補償内容が微妙に違ったりするうえ、同じような内容の保険であっても、会社によって値段に非常に大きな差があることがよくあります。長期介護保険を買う場合、どのような項目に気を配ったらいいのかを2回に分けてみていきます。   長期介護保険、どこで買う? 個人で購入する保険 保険エージェントから紹介のある保険ポリシーや、電話やメールなどで宣伝の届く保険ポリシー。メディカルテストにより、保険会社の定める健康上の基準を満たす必要があります。保険会社によって売る保険ポリシーの内容はさまざまで、また同じ保険会社のなかでもいくつかの異なるポリシーがあ …

Read more

長期介護保険を買うなら・・・(1)

長期介護の必要に備えるための長期介護保険。各保険会社で補償内容が微妙に違ったりするうえ、同じような内容の保険であっても、会社によって値段に非常に大きな差があることがよくあります。長期介護保険を買う場合、どのような項目に気を配ったらいいのかを2回に分けてみていきます。   カバーされる介護を確認する 長期介護保険でカバーされる介護の種類は、契約によってバリエーションがあります。どれも同じと決め付けないで、細かいところまで確認することが大切です。カバーされる介護の種類には、ナーシングホーム(Nursing home)、介助施設(Assisted living)、デイケアサービス(Adul …

Read more

課税口座での投資、できるだけ税金がかからにようにするには?

401(k)やIRAではないふつうに開く投資口座は、税優遇がありませんから、年々利回りが課税されます。そのような課税口座では、いったいどんな投資を持てばいいのでしょうか?何か税金面で有利な投資というものがあるのでしょうか?今日はそこらへんを探ってみます。 課税口座を使う場合 課税口座を使う理由はいくつかあると思います。 税優遇のある口座にはすでに上限まで積み立てているが、それ以上にお金を積み立てたいという場合 引き出し年齢制限(59.5歳まで引き出せない401(k)やTraditional IRA)や利用目的の制限(学資だけにしか使えない529)を回避し、いつでも自由に出せるお金として持ってお …

Read more

RMDを知る(2)

401(k)やTraditional IRAには、70歳半になると(訂正:SECURE ACTにて開始時が生年によって72歳から75歳までの間に変更)Required Minimum Distribution(RMD)という引き出し必要額が定められています。RMDは引き出す必要がなかったとしても、引き出すことが義務付けられており、もしも義務付けられたRMDを引き出さないと手痛いペナルティがあります。複数の口座がある場合は、管理や計算も複雑になります。70歳半(2019年末SECURE ACTにて72歳に変更)になる前にRMDについて把握しておき、RMDの自動引き出しなど必要な手続きをしておくこ …

Read more

RMDを知る(1)

401(k)やTraditional IRAには、70歳半になると(SECURE ACTにて、開始時が生年によって72歳から75歳までの間に変更)Required Minimum Distribution(RMD)という引き出し必要額が定められています。RMDは引き出す必要がなかったとしても、引き出すことが義務付けられており、もしも義務付けられたRMDを引き出さないと手痛いペナルティがあります。複数の口座がある場合は、管理や計算も複雑になります。70歳半(開始時が生年によって72歳から75歳までの間に変更)になる前にRMDについて把握しておき、RMDの自動引き出しなど必要な手続きをしておくこと …

Read more

Roth 401(k) とAfter-tax 401(k)

一般的に401(K)といえば、雇用主がベネフィットの一部として提供し、所得税控除で積み立てることのできるリタイヤメント積み立てプランです。これ以外にもRoth 401(k)や、After-tax 401(k)というものが提供されている場合もあります。違いは何なのか、どう使い分ければいいのかについて考えてみます。   いろんな401(k)積み立て 401(k)の積み立ての種類は4つあります。下の表の最初の三つは雇用者が自分で積み立てるもの、最後の雇用主マッチは、雇用者の積み立てに対し一定のルールで雇用主がマッチアップしてくれるものです。 401(k)プランは、雇用主によってその提供の度 …

Read more

長期介護保険を買うか、買わないか

前回までの記事で、長期介護保険は、老後に必要となった長期介護に備える一選択肢であることを書きました。ただ、長期介護保険にはいろいろと問題もあって、個人が支払う保険料は割高な上、補償が十分でない、保険料も補償内容も変更される可能性がある、何十年後に補償が必要なとき不確定要素がぬぐえないというような懸念も存在することも確かです。今日は、長期介護保険を買うとなったら、どんなことに注意すればよいかについて見てみます。   ハイブリッド版も考慮する   長期介護保険の新規契約数が大きく減少している一方で、ハイブリッド版と呼ばれる形での長期介護補償の契約が大きく上昇しています。これは、 …

Read more

長期介護保険のねだん

介護保険の保険料は、過去20年間の間、上昇してきています。過去10年間だけを見てみても、一年で10%~20%の値上げは珍しくなく、30%~40%代の値上げもありました。 過去のこれらの値上げの大きな原因は、保険会社側のLapse率の甘い見積もりがあったようです。Lapseというのは、いったん保険を契約した人が、その後保険料が払えなくなったなどのなんらかの理由で保険をやめることをいいます。長期介護保険を契約した人のLapse率を、生命保険のLapse率並みに設定していたところ、長期介護保険の場合はそれよりはるかにやめる人が少なかったので、結果として支払う補償額が減らなかったということです。その見 …

Read more

長期介護について考える

長期介護とは   長期介護とは、慢性の病気や体の機能障害のため、自分で生活ができなくなった人のために、長期的に提供される医療および非医療ケアサービスのことです。長期介護が必要になった場合、一部はMedicareでカバーされることもありますが、ほとんどはMedicareの適用範囲外です。Medicareでは、病院に三日以上入院した後で看護施設に移った場合や、医師が医療上必要だと診断した在宅看護である場合などのみカバーするというように、厳しい制限つきでの適用になります。 通常、Activities of Daily Living (ADL)で規定された6つの基本アクティビティ(入浴、着替 …

Read more

教育費に対する税優遇 その2 – Lifetime Learning Credit

前に、American Opportunity Creditをご紹介しました。これは以前からあったHope Creditにとって代わるタックス・クレジットで、$4,000の費用に対して最高$2,500までタックス・クレジットが得られるとあり、非常に利用価値の高いタックス・クレジットです。これとは別にもうひとつ、Lifetime Learning Creditという教育費のタックス・クレジットも存在します。今日はそれをご紹介します。American Opportunity Creditに比べると、ちょっと影が薄いかもしれませんが、Lifetime Learning Creditでないとダメというようなケースもありますから、知っておきたいと思います。

Read more

教育費で受ける税優遇 その1 - American Opportunity Credit

高騰するカレッジ費用。529プランなどを利用して費用準備をし、ファイナンシャル・エイドをなるべくたくさんもらい、そしてなるべく早く卒業する・・・というのが、よく語られる費用対策ですが、もうひとつの知っておきたい費用対策があります。教育費のタックス・クレジットです。

2009年のAmerican Recovery and Reinvestment Act の制定で、それまであったHope Creditというタックス・クレジットに代わって、このAmerican Opportunity Tax Creditができました。American Opportunity Tax Credit はHope Creditに比べ、対象となる収入層が広がり、

Read more

リタイヤメント準備 - 401(k)とIRAの使い分け

老後の資金を貯める主な方法には、雇用主の提供する401(k)、403(b)、457などのグループ・プランに参加し給与天引きで積み立てをしていく方法(ここでは401(k)と総称します)と、Traditional IRAやRoth IRAなどに個人的に積み立てをしていく方法があります。401(k)もIRAも、どちらもTax Deferred(税遅延)プランと呼ばれ、利回りへの課税は老後に資金を引き出すまで遅延されるという大きな魅力があります。では、違いは何なのでしょう。 401(k)かIRAか、どう使い分けるのがいいのでしょう。それぞれの強みと弱みを比べてみましょう。   401(k)の …

Read more

お引越し:住んでいた家を売るか貸すか

引っ越しの理由はいろいろあるでしょう。同じ地域でもっと大きい家にアップグレードする、転職のため他の地域に移る、リタイヤメントが近づいたので小さな家にダウンサイズする・・などなど。そんなお引越しの際、それまで住んでいた自宅を売るのか、それともレントで貸し出すのか・・・。多くの人が直面する疑問かと思います。それぞれのケースで考慮点もまちまちかと思いますが、おおまかなガイドラインを今日は考えてみます。   戻ってくる可能性があるか? お引越しがなんらかの理由でテンポラリーなものである可能性が高い場合、売らずに貸すという選択は大いに理に適うものでしょう。売って引っ越し、戻って買うというのでは …

Read more

旅行時の万が一に対応するーTravel Insurance以外にも?

せっかく手配した旅行をキャンセルせざるを得なくなった、旅行先で病気になった、お財布を盗まれたなど、旅行の万が一に備えるのがTravel Insurance(旅行保険)です。最近では人気も高まり、旅の予約をすると旅行保険の紹介がされることも多くなりました。ただ、旅行保険でなくとも、旅行時の万が一に対しなんらかの補償がされることもあります。その可能性をあらかじめ知っておくと、無駄な保険を省いたり、万が一のときの助けにもなります。   クレジットカードのベネフィット クレジットカード、とくにある程度のクレジットスコアが必要な優良クレジットカードにはさまざまなベネフィットがついてきますが、そ …

Read more

家を売った時の税金

一般的に、株式やファンドや骨とう品やアートなどの資産を売った時、もしも値上がり益があったときにはキャピタルゲイン税を支払うことになります(IRAなどの税優遇措置のある口座内での取引など、この限りでない場合もあります)。不動産も資産ですので、特に投資目的で買ったわけでなくとも、長く住んだ家を売って値上がり益を手にしたら本来ならばキャピタルゲイン課税の対象になるわけなのですが、おそらく家を売ってキャピタルゲイン税を払った人はそれほど多くはないはずです。なぜなら、持ち家に関してはキャピタルゲイン税がかからないようになる大きな優遇措置があるからです。   $250,000/$500,000の …

Read more
1 2 3 4 7